【XREAL Beam Pro】空間撮影やAndroidアプリ対応のARグラス専用デバイスをレビュー

ARグラスメーカーのXREALから、ARグラスサポートデバイス「XEREL Beam Pro」が発売されました!

ARグラスはスマホやPCに接続し、その画面が自分の目の前に表示されるデバイスですが、この表示を快適にするために各社オプション製品を多数発売しています。

僕の所有で言うと、XREALのBeam(Beam Proの旧型)やRokidのRokid Stationがこれらに当てはまるガジェット。

Beam ProとARグラスを接続するとどんなことができるようになるのか、旧型のBeamとの違いは何かなど、使用してみてわかったことや感じたことを詳細にレビューしていきます。

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本記事はXREAL様から製品をご提供いただき作成しています。

そもそもARグラスとは?

Beam Proの説明から入りたいところですが、そもそもARグラスとは?というところから少しだけ解説をしたいと思います。

スマホ・PC・ゲーム機などに接続すると目の前に大画面のモニターが見えるメガネ型ディスプレイ

目の前に映画館のスクリーンのような大画面が目の前に現れるイメージです。

そのディスプレイでベッドの上でもカフェでも電車でも映像を楽しめるというガジェット。

見えるディスプレイは接続した端末の映像がそのまま見えるので、スマホであればスマホ、PCであればPCの画面が表示されます。

僕はこれをかけて電車に乗っているとき、自分だけの大画面を楽しめる状態でブログをよく書いています。

Beam Proのとは?

引用:XREAL
  • 数百万のアプリをダウンロードできる
  • お気に入りの思い出を3Dで残せる
  • どこでもゲームができる
  • よりスムーズなストリーミング体験

何ができるかというと、XREALのARグラスに最適化された専用OSやアプリなどが搭載されていて、映像視聴や写真・動画撮影をより楽しめるようになった端末。

これまでBeamというブレ抑制機能や3DoFでの表示をサポートするオプション製品はありましたが、アプリを自由に入れられる端末はありませんでした。

また、基本的にできることはミラーリングしたディスプレイを見ることでしたが、このBeam Proであれば本体をリモコンのように操作してアプリを操作したり、ARならではの空間撮影を楽しめるようになったり、これまで以上に拡張現実を感じられるような体験をサポートしてくれます

Beam Proの外観・付属品

Beam Proの同梱物やデザインについてチェックしていきます。

同梱物

  • 本体
  • ユーザーマニュアル
  • SIMピン

デザイン

正面はまんまスマホといった感じで、ARグラスの専用端末だとはわからないほど。

ディスプレイについては6.5インチ

右側面を見ると3つのボタンがあります。

それぞれボタンは、モードボタン、音量、電源です。

特筆すべきはオレンジ色の3DoF・ボディアンカーモードの切り替えボタンですね。ここについてはこのあと詳しく解説します。

左側面にはマイクロSDを挿入できるスロットがあります。SIMカードは入らないので、キャリアの契約をしての運用はできません

マイクロSDについては最大1TBの容量をサポートし、USH-I/A1/Class 10以上の速度規格が推奨。

底面には2つのUSB-Cポートが搭載。

ここがARグラス専用機ならではのポイントで、ARグラスを接続するためのポートと充電用のポートが分かれています。

これによってARグラスで映像を長時間視聴したとしても、充電をしながら映像を視聴を楽しめるようになりました。

背面には空間撮影に対応した2つのカメラが搭載。人の目の視覚を模倣した配置にになっているそうです。

Beam Proでできること

ここからはBeam Proでできることや機能についてレビューしていきます。

AndroidベースのnebulaOSの機能性

Beam Proに搭載されているのはnubulaOSというAndroid14ベースのXREALオリジナルOS

これが搭載されたことによってGooglePlayストアにあるアプリをダウンロードできるようになりました。

Androidベースということだけあって、操作感はスマホそのもの。普段から使い慣れたアプリも普通に使えますし動きます。

僕はとりあえずNotionをダウンロードしてみたのですが、問題なく動作しました。

VOD関係の問題がなくなった

ここで特にポイントなのが、専用オプション機器でのVOD視聴の問題が完全に解消したことです。

これまでBeamRokid Stationといったオプション製品だけで映像視聴するとき、VODアプリがデフォルトで用意・ダウンロードできる形態はありました。

しかし、NetflixだけはAirPlayや画面ミラーリングに対応していないため、オプション製品での視聴ができませんでした。

それが今回、オプション製品としての機能性はそのままにAndroidベースのOSを搭載したことでミラーリングの問題は回避。

そして映像は楽しめつつ専用機としての力も発揮できるという両取り状態に。

空間カメラ・空間ビデオが次世代的

空間撮影に対応したことで、奥行きや立体感のある写真や動画を撮影でき、これまでとは一味違った撮影体験が可能です。

2眼のカメラで撮影しているということで、撮影できるデータは2枚の画像や映像。

これをARグラスで専用のアプリで見ると今自分が撮影した画像や映像が目の前にまるで本物かのように映し出されます。

もちろん普通の写真や映像も撮影可能。写真アプリから簡単に切り替えて撮影ができます。

ただし、空間撮影時は本体を横にして撮影するという制約があるようで、縦方向での撮影ができませんでした。

使用シーンが急激に拡大する可能性がある

個人的なARグラスが広まらないネックな予想として、ARグラスを能動的に使える場面が少ないというのがあります。

というのも、現状だと持ち運び用コンパクトモバイルモニターの域を出れず、ARグラスを買ったとしても映像が見られるだけ、という状態に。

しかし、撮影ができて特別な映像が見られるとなれば話が変わってきます。

2Dではなく3D映えする画像や映像を撮影するクリエイターが生まれるかもしれないですし、その映像を見たい視聴者が生まれるかもしれない。

はたまた、日常をよりリアルに撮影して子どもの成長を精細に記録したい人が手に取っても活躍しそうですし、勉強に活用する学生や教師が現れるかもしれない。

このように映像が見られるようになると使用シーンの幅が一気に広がり、使える人が増えるでしょう。

これまで「見る」専用機だったARグラスが「使う」「作る」側面の価値が高くなってきたとき、さらにARグラスが普及していくのではないか、と考えています。

撮影ができる・見られるというのはARグラスを使用して何かをするという側面が強いので、これからに期待できる機能だと感じました。

没入感を上げる3DoFとブレ補正

引用:XREAL

ここの機能に関しては旧型Beamから引き継ぎの機能になります。

Beam Proでは「3DoFモード」と「ブレ補正モード」の2つの機能に対応。

  • 3DoFモード:スクリーンが空中に固定され、静止使用時に効率的
  • ブレ補正モード:ジンバルレベルの手ブレ補正が映像にかかる

3DoFモードは目線を動かしても映像が追従せず、決められた場所から動きません。拡張ディスプレイで3面くらい仮想モニターを映すときはこのモードを使います。

ブレ補正モードは目線の方向に映像が追従します。本来、端末とARグラスを接続しただけではブレ補正はなく、まばたきや呼吸などの小さな揺れでも映像が揺れてしまうほど

この揺れが意外とやっかいで、慣れないうちはかなり酔います。実際僕も使用初期は5分と連続してつけていられないほどでした。

これら2つの機能はこれまでBeamに接続しないと使えない機能でしたが、Beam Proではモード切り替えボタンによってこれらを使い分けて使用可能です。

旧型Beamのときにはできたサイドビューには対応できなくなっています

しかし、個人的な感覚だとこの機能はあまり実用的ではなく使用シーンもない印象。

特に重要な3DoFとブレ補正モードが使えるので特に問題は感じていません。

Beamとの違い

おそらく以前に旧型のBeamを購入してしまっている人は実際何が違って、Beam Proは買うべきなの?買わなくて平気なの?というところが気になっている人が多いのではないでしょうか。

簡単にではありますが、Beam ProとBeamの違いについてまとめてみました。

Beam ProBeam
無線接続×⚪︎
サイドビュー×⚪︎
アプリのダウンロードAndroidと同様デフォルトのみ
Switchと接続×⚪︎
nebulaOS⚪︎×
空間撮影⚪︎×

使用してみた体感で言うと、Beam ProとBeamは別物のデバイスです

そのため、完全な上位互換かというとちょっと認識がズレるので、発売されたから買わなくてはいけないというタイプの商品ではない気がしています。

ざっくり違いをまとめるのであれば、単体で完結しているのがBeam Pro、あくまでオプション製品の立場を崩さないのがBeamだと感じました。

Beam Proは単体でアプリをダウンロードしたり専用UIを使えるなど魅力がありますが、Switch接続のための中継機や端末とARグラスを無線にする機能はありません。

一方でBeamは単体で解決できることは少ないですが、接続元となるデバイスの性能を引き出す力には優れています。

これらの点から、専用機として単体で操作がしたいのか、映したい端末は別でありその端末を快適に動作させたいのかで、どちらが必要なのかが決まってくるように感じました。

Beam Proはこんな人におすすめ

  • 契約金不要のサブスマホを探していて、スマホ操作でのAR体験を充実させたい人
  • 空間撮影に興味がある人

基本的にはAndroidスマホといって差し支えないでしょう。しかし、SIMカードは挿せないのでメインスマホとしての運用は不可

あくまでサブスマホとしての運用が基本で、なおかつスマホ1台で映像視聴や仕事をしたい人向けだと考えています。

マウスとかキーボードを使わずにスマホをリモコンのように扱いたい人に向いていると感じました。

または、空間撮影を楽しみたい人にもおすすめできます。

これまで普通のスマホでは撮影ができても映像の出力で100%は楽しめなかった3D撮影をARグラスとあわせて最大限楽しめると思いました。

この映像技術は新たなクリエイターが生まれるかもしれません。

まとめ

新発売のBeam Proについてレビューしてみました。

かなり可能性を感じるデバイスなのでこれからどんどん使っていって、使い方を開拓したいと思います!

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