ある日インスタを見ていたらものすごく気になるガジェットを見つけてしまいました。
なんと「キーボードがタッチパッドに変化する」とのこと。
詳細を見てみるとキーをなぞるとタッチパッド、押し込めば普通のキーボードとして使用するという機能。
ポインターやジェスチャーを使うのであればマウスかトラックパッドしかないと思い込んでいたのでかなりの衝撃を受けました。
今回はそんな革新的なキーボードであるMOKIBOのFusion Keyboardをレビューしていきます。
MOKIBO/Fusion Keyboard
ー総合評価ー
キーボードをタッチパッドとして使うという発想と技術が唯一無二。指1本のポインター操作はかなり快適。課題は指2本以上のときの操作感。
- キーボードとタッチパッドが一体化している
- 高級キーボードと同じ静電容量無接点方式の採用
- 好きなケースを使うことができる
- 2本指以上の操作は難あり
- キーボードとタッチパッドが不意に切り替わってしまう
- ケース一体型ではない
特徴
- マウスモードとキーボードモードを自動で切り替え可能
- 圧倒的なキー感度、タッチ感度
- カバーと一体型
- ジェスチャーを使用
- 3つのデバイスに登録可能
- 静電容量無接点方式採用
- 15400円(6月現在Amazon参照)
トラックパッドの精度
- キーボードを打っているときはキーボードとして。
- キーボードをなぞるとトラックパッドとして。
切り替えも自動で快適に行うことができます。
軽くキーに触れると自動で切り替わるので、シームレスに使用することができるのは魅力です。
切りかえるにはどこかボタンを押すなどの手間がかかったり、なかなか切りかわらなかったりするのかと思っていたのですが、もの凄くスムーズに切りかわるので驚いています。
1本指
- マウスカーソル
- クリック
2本指
- マウスの右クリック
- スクロール
- ページ送り/戻し
- ピンチイン/アウト
3本指
- アプリ切り替え
4本指
- Appスイッチャーを開く
タッチパッドとして使用する際には純正のトラックパッドにあるようなジェスチャーを使うことができます。
ピンチイン/アウトやアプリの切り替えなど、トラックパッドには欠かせないジェスチャーを自由自在に使えるようにすることで、機能性を高く使いやすく仕上がりになってます。
1本指の操作はかなり快適
マウスカーソルとしてのポインター的な使用についてはかなり快適です。
追従性が高く、思った通りのところにポインターがいくので、文章を打っているときに調整した場所をすぐに選択することができます。
キーを軽く触れるとすぐにマウスカーソルに切り替わり、使おうと思ったときすぐに使えて、すぐに動き出してくれるのが魅力。
キーボードの赤いボタンがマウスの左クリックと同じ役割をしてくれるので、組み合わせることで文字選択も快適に行うことができます。
キーボードは快適そのもの
まさかの静電容量無接点方式採用のキーボード。
キーの間隔も広く、誤タッチをなくせるので快適に打つことができます。
スコンと落ちるような打鍵感が特徴的で、1打1打しっかりと打っている感覚を得られるくらいの強さ。
硬めの打ち心地なので、キータッチが柔らかめなキーボードであるLogicoolのCOMBO TOUCHとは正反対のような打鍵感。
どちらかといえば純正のMagic Keyboardの硬さが近いような気がします。
静電容量無接点方式を採用していることもあり静音性が高く、おかげで静かなカフェや図書館などで使っても目立たないと思います。
持ち運び前提のキーボードとしては純正のiPad用Magic Keyboardと同じくらい打鍵感が気に良いています。
好きなケースを使える
ケース一体型ではないため、ケースは好きなものを使うことができます。
ではキーボードを覆うケースのようなものは何かというと、シンプルにキーボードを守るためのカバーで、さらにこれがスタンドにも変形。
スタンドですが、裸のiPadでしか使えないのではなく、ケース付きでもスタンドを使うことができます。
よって、ケースは自由なものを使い、キーボードを使うときはmokiboをスタンド&キーボードとして使用することができます。
一見ケース一体型ではないデメリットのような感じがしますが、トラックパッドやキーボードを使う場面というのは限られているので、普段は汎用性の高いケース、使いたいときは取り出して使うというのは意外と無駄がないと感じました。
高級感のあるつくり
手に取って思ったことは「かなりしっかりとしたつくり」だということ。
意外と1万円台のガジェットだとしてもつくりが安っぽくて機能は良いけど、デザインや素材がイマイチというのはありがちなことです。
ですがこのFusion Keyboardはカバーの素材やキーボードの仕様が安っぽさを感じさせません。
むしろ高級な感じ。
カバーについては純正のMagic Keyboardのようなマットな質感で触り心地の良い素材(ポリウレタン?)
キーボードもキーを囲う土台部分が表面にマットな質感を出しつつも金属のような硬さを合わせ持っていて、ここでも高級感を感じることができました。
2本以上の指の操作は怪しい
アイデアと技術に関してはかなり満足しているところではありますが、ここからは少し気になるところを話していきます。
まず最初に気になったところは2本以上指を使うジェスチャーの精度についてです。
1本指のマウスカーソルはかなり快適だったのですが、2本指のピンチイン/アウトやスクロール、4本指のアプリスイッチャーなどは精度が微妙です。
ピンチイン/アウトやスクロールに関しては、できないことはないけれどかなりガタつくといった感じで、決してスムーズとは言い難いです。
けっこうピーキーに動いてしまうので、精度の高い操作というのは難しいのが実情。
4本指のアプリスイッチャーに関しても、慣れるまではジェスチャーの認識すらしてもらうことができず、慣れてできるようになっても一呼吸遅い感じ。
折りたたみキーボードについているトラックパッドよりは精度が高いですが、1万円くらいのMagic Keyboardには負けてしまうかな、というあたりの精度。
不意打ちの切り替え
これは精度が良すぎるとも取れるのですが、キーボードを打っているとたまに勝手にタッチに自動切り替えをしてしまって、予想外のところに誤入力してしまうことがあります。
タッチをするとタッチパッドに変化するという性質上、キーを打っているときの触り方によってはタッチパッドとして反応してしまってもしょうがないところではあると思います。
しかし、ふとした瞬間にめちゃくちゃな失敗をしてしまうときもあるので、精密さを重視するのであると少し厳しい印象。
ケース一体型ではない
この製品に限ってはケース一体型のキーボードではありません。
カバーはあくまでキーボード自体のもので、iPadのケースにはなりません。
一体型のような見た目と大きさですが違うので注意が必要。
2023年6月現在、ケース一体型のキーボードについてはMakuakeでクラウドファンディング中のようです。
高性能な折りたたみキーボード
このキーボードは「最高級の折りたたみキーボード」として捉えるのが1番しっくりきました。
タッチパッド付きのキーボードということで、最初の印象は純正のiPad用Magic Keyboardの仲間かと思っていました。
しかし、実際に使ってみるとケース一体型ではないことやキーの大きさや機能が充実していることなど、これまで折りたたみキーボードを選ぶ上で気になっていた大切な項目が最高の品質でクリアされていることに気がつきました。
特に気に入っている点が下記。
- 持ち運び用として破格の静電容量無接点方式のキーボード
- カバーがスタンドに変わる機能
- 最大60時間持つ長時間バッテリー
- マルチペアリング3台
- 数多くのジェスチャーに対応したタッチパッド
- 様々なOSに対応できる仕様
- ケースは自由に好きなものを使える
- 持ち運びに便利な軽さ
折りたたみをしないキーボードは大きいしカバーもないので、そもそも持ち運ぶという発想がなかったのですが、Fusion Keyboardはカバー付きで持ち運びの際にキーが壊れてしまうという心配も少なく、気軽に外に持ち出すことができます。
さらに折りたたみという機構はない仕様上、折りたたみキーボードでは見たことのない静電容量無接点方式のキーボードやタッチパッドを使用することができるなど、これまで持ち運んでいたキーボードとは一線を画す機能を持っています。
ここまで機能が盛り込まれているものの、キーボード自体は薄く軽くコンパクトに仕上がっているので、持ち運びにも最適というつくりになっているのも気に入っているポイント。
持ち運び用のキーボードは折りたたんで小さいものでなくてはならないというこれまでの常識を良い意味で壊してくれたキーボードです。
まとめ
コンパクトな筐体の中にはこれでもか!というほど機能がつめこまれているキーボードでした。
簡単な文章入力くらいであれば、Fusion Keyboardが持ち運びキーボードとしては最適解なのではないか?と感じるほどiPadと相性の良く、使い勝手の良いキーボードです。