YouTubeをほんのり始めたいと考えている人とか、もう実際にYouTubeで動画投稿をしている人もいると思います。
そんな駆け出しYouTuberに何が必要かというと、実は高いカメラではなく良いマイクだと考えています。
高性能なスマホが普及している現代、カメラ自体はスマホでなんとかなる場合が多いですが、音声はそうはいきません。
意外と良い音で撮るというのは機材選びも収録方法も大変だったりします。
そんな意外と難易度と重要度の高い音について高音質かつ操作も簡単なYouTuberの頼もしい味方になるワイヤレスピンマイクが発売されました。
それが「SENNHEISER Profile Wireless 1-Channel Set」。
けっこう外撮影のときに多用したのですが、もう外出先やコンパクトな機材で済ます撮影のときには手放せないマイクになりました。
今回はProfile Wireless 1-Channel Setを実際に使ってみて感じたよかったポイントや気になったポイントについてレビューしていきます。
提供:ゼンハイザージャパン
Profile Wireless 1-Channel Setの特徴
- 優れたオーディオ品質と接続性を実現するゼンハイザー独自のサウンド
- 32ビットフロート録音
- 素早く簡単なセットアップ —アプリ不要
- 最大7時間の稼働時間を実現
- クリップオンマイクに16 GBのメモリーを搭載し、最大30時間の内部録音が可能
- 価格35,200円
音響機材で有名なSENNHEISERから発売されているワイヤレスピンマイク。
特徴はなんといっても高音質なこと。
ワイヤレスピンマイクを含めた声を収録するマイク機材はこれまでいくつも使ってきたのですが、意外とちゃんと気に入るものに出会うのが難しい印象です。
特に大型のマイクではなくコンパクトなワイヤレスマイクととなるとさらに難しく、これまで僕が納得できたのはCOMICA Vimo Qくらい。
そんな数少ない認めた機材のなかに入り込むどころか、最近外での撮影の際は必ず持っていくほどお世話になっているワイヤレスピンマイクとなりました。
レシーバーと接続した録音だけではなくマイク単体での録音も可能で、利便性にも優れます。
ワイヤレスピンマイクで撮影しているYouTuberも少なくない
僕はワイヤレスピンマイクは外での撮影用に使っていますが、もちろん家の中での撮影で使っている人も多くいます。
それこそガジェットYouTuberでお馴染みのmonographの堀口さんはワイヤレスピンマイクですし、人気YouTuberのSeikinさんもワイヤレスピンマイクを使っています。
そのため、ワイヤレスピンマイクはサブ用途的なマイクなのではないかと思われるかもしれませんが、そんなことはなくメインでもしっかり使えるだけの性能をした優秀な機材です。
僕自身はたまたま高品質なコンデンサーマイクを知り合いづてに製作してもらってびっくりするくらい良い機材なので使っていますが、口元から一定の距離で収録し続けるというところではワイヤレスピンマイクの方が優れているとも言えます。
いろんな撮影に十分に対応できるポテンシャルのある機材なので、いろんな動画を見て音に納得できるのであれば問題なくどこでも使って大丈夫でしょう。
Profile Wireless 1-Channel Setのデザイン
本体はまずケースにすべて収納されています。
布地のケースで本体上部にはSENNHEISERのロゴ、中央にチャックがついています。

ケースを開けると中に必要な物すべて入っている仕様。

マイクとレシーバーだけではなく、説明書や各種ケーブルなども入っています。
マイクについては正面左側に状態を表すLEDライトが搭載。

これで電源のオンオフや録音の状態を確認できます。
右側面には電源ボタンと録音ボタン、左側面には何もありません。

背面はクリップが本体と一体になっていて、がっちりと洋服などに固定ができます。
また、カメラネジがクリップの中央部分に空いているので、ここに三脚などを取り付けてマイクを立てて置くことも可能です。

上部はマイクとマイクロホンのロック可能な外部3.5mm TRSコネクターが装備。

下部にはUSB-Cのコネクターがあり、充電ができるようになっています。

レシーバーについては正面は特になにもありません。

右側面には電源ボタン、左側面にはUSB-Cポート・マイクアウトプット・オーディオアウトプットがあります。

ここからカメラへの接続やイヤホンでのリアルタイムの確認などが可能です。
背面にはもう一つのUSB-Cポートがあり、ここには各種コネクターを装着することで、カメラやスマホなどへの取り付けができます。

下部にはディスプレイがあり、タッチ操作でいろいろな設定を行える仕様です。

Profile Wireless 1-Channel Setの使い方
主な使い方は2つ。
- マイク単体で使用
- 他機器とレシーバーを接続して使用
まずマイクに関してですが、これはそのままで非常に簡単。
マイク側の電源を入れたあと録音ボタンを押せば録音が開始されています。
録音のデータについてはマイク本体に保存されているので、データを取り出したい場合はUSB-CポートをPCに繋げるとデータの読み取りが可能です。
レシーバーの接続に関しては、ミラーレスなどのカメラであればTRSケーブルをカメラに接続、スマホ・iPad・PCであればUSB-Cで接続するとマイクとして設定ができるようになり、そのまま撮影を始めるとマイクで収録できるようになります。
コネクターがあるので、各種取り付けると取り付けた状態が安定するでしょう。
Profile Wireless 1-Channel Setの音質
音質についてはどの音域もクリアに聞こえるうえ、ガサガサとしたノイズやひび割れもなく、非常に聞きやすい音声です。
それこそ現在僕が収録で使っているコンデンサーマイクとも引けを取らないのではないかというほどの音質。
今回はIdeaThink・Ulanzi A30・COMICA Vimo Q ・コンデンサーマイク(AKGモデル)を一緒に録音してみて音質にどれくらい違いがあるのかみていきます。
やはり1万円以下のワイヤレスピンマイクとは一線を画す音質差があるのをかんじられたのではないでしょうか。
COMICA Vimo Q についてはある程度満足できる音質ですが、Profile Wireless 1-Channel Setの方が芯のある音を出せているようにも感じます。
コンデンサーマイクとはさすがに差を感じますが、これは20万円レベルの製品となっているので、差があってもしょうがないというかあってくれないと困るというところ。
とはいえ、Profile Wireless 1-Channel Setの音質は完全にテレビとか大物YouTuberの動画レベルというか、聞いていて不快感があるようなポイントはなく、違和感が何もないほどスムーズに聞ける音質だと思います。
使ってみてよかったポイント
ここからはProfile Wireless 1-Channel Setを実際に使ってみてよかったポイントについてレビューします。
音質がちゃんと良い
めちゃくちゃ基本の話ですが、音質が良いところが気に入っています。
「あたりまえすぎない?」と言われそうですが、音質が良いのは当たり前ではないんです。
比較動画でも出しましたが、3000円や8000円のワイヤレスピンマイクをこれまで使いました。
正直3000円は期待していませんでしたが、8000円のUlanziのマイクには期待していたものの、思っていた音質にならずかなりショックを受けました。
また、家にハンディレコーダーもあるのですが、これも4万くらいする製品なものの音声を撮ると意外と音が拡散されて聞こえてしまい、改めて聞くと音質が悪く聞こえます。(初期の動画はハンディレコーダーで撮影してました)
このように音声周りは意外と穴だらけで、一定の音質でしっかり録音できるというのは非常に魅力的なポイントになるわけです。
その点でProfile Wireless 1-Channel SetはさすがSENNHEISERといったところで、非常に高音質な録音が可能になっています。
低音も高音もクリアに聞こえ、音全体にガサガサとしたノイズ感もない。
それこそ普段テレビや大物YouTuberの動画で聞いているようなレベルの音声が聞こえてくるでしょう。
僕も普段はしっかりとしたコンデンサーマイクを使って収録しているのですが、そのマイクにも引けを取らないくらいの音質をしているので、このクオリティに僕はかなり信頼を寄せています。
収録が簡単
マイクは複雑な操作が必要なものがありますが、Profile Wireless 1-Channel Setはシンプルで初心者にも使いやすいのが魅力。
極端な話単体でも利用できるので、マイク側の電源を入れて録音ボタンを押すだけ。
そうでなくても、カメラならTRSケーブルを接続、スマホやiPadならUSB-Cのコネクターを使ってレシーバーと接続してボイスメモなどのアプリで録音を開始すれば勝手に撮れています。
この手間の少なさや対応できる機器の多さは非常に魅力的です。
マイク単体でも録音できる
ここが個人的にはとっても嬉しいポイント。
なんとマイク単体でも録音ができる!
僕はProfile Wireless 1-Channel Setが家に来るまでのメインワイヤレスマイクはCOMICA Vimo Q だったのですが、これはマイク単体での録音はできません。
必ずレシーバーをカメラに接続する必要があります。
そのため、Vlogを撮影するとか、製品発表会のレポートを身軽な装備で撮影するとなったとき、音質良く撮るためにピンマイクを使おうとすると重たいミラーレスを準備しなければなりませんでした。
これを改善したくてUlanziのピンマイクを買ったわけですが、これについてもカメラには接続不要なものの、スマホかiPadなどの機器には接続が必須でちょっと手間はあります。
しかしProfile Wireless 1-Channel Setはレシーバーに繋げるのはもちろん、単体での録音にも可能。
これはサクッと撮影したいときには非常にありがたいポイント。
これからはiPhoneで製品発表会の様子については撮影を予定しているのですが、その際にiPhone側には何もつけず動画を撮影し、音声だけはピンマイクで録音。
音声の合体はあとで動画編集ソフトで簡単にできるので、これで外での撮影の際、撮影時の手間は減らしつつクオリティは上げることができて非常に便利です。
僕は製品発表会想定ですが、外での撮影が多いYouTuberさんやビデオグラファーさんにも装備の軽量化が計れるというところでおすすめできます。
気になったポイント
魅力的なポイントが多いProfile Wireless 1-Channel Setですが、気になったポイントについても共有します。
充電周りに一工夫欲しかった
このままでも携帯性が良く使いやすいケースなのですが、良くを言えばもう一工夫ほしいといったところ。
COMICA Vimo Q の充電仕様がすごく好きなのですが、これはケースと充電が一体となっています。
ケーブルなどをしまえるケースとして使えつつ、外側にはUSB-Cのポートがついていて、ここから充電をすることで中身のデバイスもすべて充電できるようになっています。
肝心の収録のときに使いたいコネクターがない、というようなミスを防ぐようにケースがあるのは素晴らしい、そしてそのケースごと充電できるのがなお素晴らしいといったところです。
これについては上位機種のProfile Wireless 2-Channel Setにはレシーバーとマイクを同時に充電するステーション的なのがついているので同時充電の問題は解決できるのですが、このタイプのようにProfile Wireless 1-Channel Setでも1つの口ですべての充電が終わるような仕様にできたらなおよかったと思います。
高級の部類に入る
これは音のクオリティを考えたらしょうがないことかもしれませんが、価格は高級です。
定価で35,200円、Amazonのセールで31,680円でした。
正直ワイヤレスピンマイクとしては高いと感じてしまう価格だと思います。
「ワイヤレスピンマイク」と調べると3000円くらいのものから1万円くらいの製品がボリュームゾーンで3万円超えは完全に外れ値といったところ。
マイクに3万はなかなか勇気が必要な金額だと思います。
カメラや三脚などの撮影機材に比べると地味な感じがして、ついつい後回しにしてしまう製品なのではないでしょうか。
高いというところで、やはり価格が気になる人とか手を出さない人もいるので、市場価格からみた乖離というところで気になるは気になります。
しかし、音質のクオリティを上げようと思ったら間違いない製品です。
音が気になってきたクリエイターであれば若干無理をしてでも購入をおすすめします。
音が変わると動画のクオリティが一変しますし、そのきっかけになるだけの力はあります。高いけど。
Profile Wireless 1-Channel Setがおすすめな人
YouTube撮影の音声クオリティを上げたい人
正直音声は動画撮影においてかなり重要です。
映像がどれだけきれいでもガサガサの音声の場合、昨今のYouTubeでは見てもらえないと言い切れるほど大切。
それもそのはずで、テレビや大物YouTuberの完成された動画コンテンツを常日頃から浴びるように見て生活しているので、知らず知らずのうちに誰しも耳が肥えています。
そんな普段から高音質な音声を聞いて慣れた人にとってもProfile Wireless 1-Channel Setなら自然に聞こえる音声を収録することができるでしょう。
しかもその収録が簡単に、かつあらゆる端末とも連携できるのがありがたすぎる。
マイクとかの音声機材って無駄に複雑な場合があってけっこう使い方に悩むことがあるのですが、Profile Wireless 1-Channel Setならそんな問題もなし。
本当に簡単に収録するだけなら本体の電源を入れて録音ボタンを押せば収録開始。
このシンプルさは本当に魅力。
もちろんTRSケーブルでカメラに繋げたり、付属のコネクターを使ってiPhoneやiPadとも接続して録音も可能。
ボイスメモや動画撮影の音声のクオリティが手軽に上がるのは撮影者にとってありがたいポイントでしょう。
正直これからYouTubeを始める人にはとにかくおすすめしたいくらいのピンマイクです。
これさえあれば音声に関してはプロレベルのクオリティに簡単に到達できます。
音声収録は沼にハマると深いので、最初からこのマイクを使用して沼を回避するのがおすすめ。
まとめ
高品質なワイヤレスマイクを見つけられて嬉しい限りです。
意外とマイク音質に苦労していろいろ試行錯誤して今があるので、最初からこれくらい高精度なものが使えていたら…と昔の自分に教えてあげたくなりました。
これから動画関係やってみようかなとか考えている人は特にチェックしてみてください!