最近はAI〇〇といったガジェットが増えてきましたが、ついにメガネにもAIが搭載される時代になりました。
それが今回レビューしていく「Halliday AI グラス」。
一見普通のメガネのように見えますが自分からはディスプレイが見えているという仕様。
そのため、周りからは普通のメガネをかけているだけのように見せつつ、自分はプレゼン原稿のカンペや音声の録音、音声を翻訳した文章を読むということができてしまいます。
今回はそんなHalliday AI グラスの使い方や使って良かったポイントや気になったポイントについてレビューしていきます。
提供:Halliday
Halliday AI グラスの特徴
- 網膜投影技術で情報を視界にプライベート表示
- 28.5gの超軽量フレームボディ
- 原稿表示機能
- AIアシスタント搭載で質問に即時対応
- 音声メモ機能&議事録自動作成
- スマート通知&リマインダー
- 通話対応・音楽再生
- 12時間を超える駆動を実現
- MAKUAKEでクラファン中
- 価格65,790円〜
特徴はAI搭載のメガネでありつつ、自然なデザインであるということ。
見た目としては一般的なメガネと比べても違和感のない仕上がりとなりつつ、視界には情報が映っているという仕様。

使える機能についてはカンペを投影する原稿表示機能や音声録音など多岐に渡ります。
さらに無線化を実現しており、有線での接続は不要です。(充電は有線)
専用アプリや本体表示で日本語に対応しているのもありがたいポイント。
現在MAKUAKEにてクラファン中の製品で、締切は2026年01月08日。
すでに海外でもクラファンを成功させている実績もあり、そちらでは総額5.9億円の資金調達を達成とのこと。
市場的に見ても期待値の高い最新ガジェットとなっています。
ARグラスとの違いは?

広義的にはARグラスとも言えますが、一般的に連想されるARグラスは目の前に視界いっぱいの映像が投影されるタイプではないでしょうか。
主にXREALなどのメーカーが発売しているタイプになりますが、この手のARグラスとは明確に種類が違うと言えます。
まず前提としてHalliday AI グラスは端末と接続して任意の映像が映るというタイプのグラスではありません。
見えるのは視界の右上隅の限られたスペースで、見える映像についても対応アプリかつグリーンの文字が見えるだけ。
機能をAI的な機能に寄せることによって機能の実用性や無線化を成功しています。
単純に迫力のある映像を見たいという要望の場合はXREALなどのARグラスを使うということになるので、物として意識している用途が違うということは理解しておきましょう。
Halliday AI グラスのデザイン
カラーはブラック1色の展開となっています。
全体のデザインとしては普通のメガネと遜色ないくらい自然な仕上がり。

縁が少し太めのメガネとして、自然につけていられるように感じます。
正面部分はいたってシンプルですが、内側の部分にはいろいろとギミックが隠されています
まず特徴的なのは右上隅にあるディスプレイ。

ここに映像が映し出されていて、この部分を覗き込むと映像が見えるという仕様です。
このディスプレイについては物理で調整ができ、左右にスライドして瞳孔間距離をあわせられます。
さらに上下にも傾き、瞳の高さにあわせて見え方を調整可能です。
回転をさせると-8.5D~2.5Dのピント調整もできます。
視力0.01ほどの自分でも裸眼状態ではっきりみえました。
とはいえ、これについては乱視なども噛み合うと正確に見えるかどうかは人次第というところなので、あくまで参考程度でお願いします。
右のツルの部分にはアクションボタン、タッチバーUSB-Cポートが搭載されています。



重量は28.5gとなっており、非常に軽量。
ARグラスがおおよそ80gであることを考えると、まったく違うことがわかります。
Halliday AI グラスの使い方
まずは使い方について解説していきます。
待機画面では時間が表示され、側面のタッチパッド部分でメニューの操作を行います。


タップで決定、ダブルタップで戻る、スライドで上下左右の移行などの操作となっていました。
操作精度はまずまずです。
本体からもある程度の操作が可能ですが、詳細に設定したり、スムーズに操作したりする場合はアプリ側からの操作の方が快適でした。
リングがある場合にはリングでの操作も可能ですが、スマホをタッチパッドのように使って操作するという操作方法もあります。
本体下側についているボタンがアクションボタンになっていて、対応の機能の割り当てができるショートカットボタンのように扱えます。

機能の切り替えはメニュー画面から設定するかスマホアプリから変更するかなのですが、よく使うアプリに関してはアクションボタンですぐに呼び出せるようにしておくのが便利でしょう。
メニュー画面を開いていないときは日付や時間が見えるようになっています。
画面のタイムアウトについても設定が可能で、常時表示も可能です。
アプリについて
専用アプリがリリースされています。
このアプリを操作することによって、これから紹介する各種機能の操作はもちろん、チュートリアルをみたり、詳細な設定をしたりできます。
アプリ自体の操作は快適ですし視認性も高いので、スムーズに操作するならこちらがおすすめ。
音声メモ

タッチ操作ですぐに録音が開始されます。
録音した音声についてはスマホアプリで再生が可能。
さらに録音した音声は文字起こしができるほか、AIで要約までこなせてしまいます。
即座に録音→要約ができるというところで、日常の会議などを快適化させることができるかもしれません。
翻訳

40言語以上に対応したリアルタイム翻訳を実現とのこと。
現代版翻訳こんにゃくといっても良いかもしれない機能。
リアルタイム翻訳にも対応しており、さまざまな場面で活用が期待できます。
翻訳についてはAIクレジットを消費しない通常翻訳とAIクレジットを消費する高度翻訳の2種類があります。
チートシート

視界の中に原稿を投影することができます。
文字数的には読み取れる大きさの文字で、縦横ともに10文字程度といったところ。
文字がいっぱいになると次のページに遷移します。
テキストが思いのほか見やすいので、プレゼンや商談の要点のみ表示させておくというのは現実的な使い方のように感じました。
別売りのリングを使うことで表示内容のページ送りが可能になり、スムーズな操作が実現します。

リアクティブAI

声でHalliday AI グラスに問いかけるとリアルタイムで返答が来るという機能。
実際に話かけてみると、音声を認識したのち、回答が表示されました。
注意点としてはアプリとの接続時ではないと使えないので、スマホをスリープ状態にしている場合は使えませんでした。
また、回答の精度もいまいちだったので、ここは改善が必要かもしれません。
プロアクティブAI

会話の文脈をリアルタイムに分析して、質問回答・用語解説などをサポートしてくれる機能です。
会議中などでこの機能をオンにしておけば、さりげなくサポートを受けられるという仕組み。
ある程度会話の長さがないと反応してくれない仕様だったので、会議などある程度話が続くときに使用すると活躍するかもしれません。
リマインダー

設定した予定を確認することができます。
また、時間になると通知をしてくれて予定をリマインド可能。
このリマインドですが、スマホから入力して設定も可能ですし、グラス側に音声で話しかけて文字化をして、設定をすることもできます。
設定の自由度が高いうえ、表示で見忘れないというところも噛み合い、かなり実用的です。
音楽を聞く
音楽の再生も可能です。
オーディオグラスのように使用も可能。
しかし、音質についてはそこまで良いとは言えず、全体的に音の迫力に欠ける感じ。
低音の厚みがなく、中高音域も軽めの音作り。
聞こえはするけど音楽を聞くために使いたいと思うほどではないというのが率直な感想です。
音漏れに関してもしっかりあるので、周囲への配慮も必要。
シンプルに機能が多く日常使用もしやすいので、オーディオグラスなみの性能があれば、より日常的に使用しやすくて良いと感じました。
AI機能について
機能についてですが、すべてが無料で使えるというわけではなく、一部機能についてはポイントが必要となります。
MAKUAKE応援購入者については初年度特典として9,200ポイントの付与と毎月480ポイントの自動付与があるようです。
ポイントの使用感としては下記。
- プロアクティブAI:2.8~4.2ポイント/毎分
- 高度なAI翻訳:4.2~5.6ポイント/毎分
- 音声メモ:0.4~0.6ポイント/毎分


使う機能によってはポイントを消費しないと使えないようなので、注意が必要です。
良かったポイント
ここからは実際に使ってみて良かったポイントについてまとめていきます。
かけていても違和感がない

まずこのポイントが非常に好印象でした。
なんとかけていても自然なメガネに見える仕上がりということ。
これまでARグラスを含むウェアラブル端末というのをいくつか使ってきましたが、1番自然なように感じました。
実際に僕はHalliday AI グラスをかけている知人に出会したのですが、普通のメガネだと思ってHalliday AI グラスであることを見抜けなかったほど。
それくらい自然にメガネとしての仕上がりの完成度が高いです。
普段から愛用しているARグラスと比べてみると、明らかにARグラスはメガネではない感が強く、大きな違和感があります。
そのため、日常に溶け込ませて使うという点では非常に優れた1台になっているように感じました。
超小型光学モジュールが多機能

グラス全体に映像が投影されないのはもちろん、見え方のメインは超小型光学モジュールということで不安があったのですが、これがなかなかに多機能なおかげで意外と見え方が考えられています。
位置が固定なのかと思いきや、瞳孔間距離の調整ができるうえ、角度の調整や視度の調整まで行えます。
見ることに対して考えられた作りとなっていて意外と対応幅が広いです。
見える範囲の視認性についてはかなり鮮明でした。
意外とアプリは便利
ディスプレイの見える範囲に制約はあるものの、使えるアプリとしてはそれなりに使えるといったところ。
例えば時間を表示させるだけの使用だとしても、時間確認目的に時計をする必要がなくなりますし、時計を見る仕草で相手を不快にさせることがないというところで、ある程度使い道が期待できます。
他にも、リマインダーで常に忘れておきたくない事項を目の前に映し出しておけたり、チートシートでカンペを読めたり、音声メモで即座に録音とアプリでの文字起こしを可能にしたりと、使える機能がありました。
AIの精度に任せるタイプの機能についてはまだまだ改善が必要な気もしますが、自分が手動でデータを管理するようなアナログな側面が強い事項については、かなり実用的なように感じています。
気になったポイント
良かったポイント多いHalliday AI グラスですが、気になったポイントもあるので共有します。
機能の精度や連携の改善があると嬉しい
リマインダーや音声録音といった機能に関しては思ったよりも使い心地が良く、感触が良かったです。
一方で、リマインダーや録音データの文字起こしについては専用アプリでの管理のみとなってしまいます。
もちろんアプリを使いこなせば良いというところではあるのですが、多くの人が何かしら既存のツールを使って生活を快適にしているでしょう。
欲を言うのであれば、GoogleカレンダーやApple純正のリマインダーなど、何かしらのツールと連動してリマインダーが表示されると使い勝手が良いと思いますし、文字起こしのデータはnotionなどと連携できるとさらにデータの活用がしやすいです。
ちょっと欲張りすぎかもしれませんが、データを活用するのであればデータの連携まで動線がスムーズだとより嬉しいと感じたので、今後のアップデートに期待したいところ。
操作精度の向上に期待したい
タッチ操作の精度も悪いわけではないのですが、いつも正確と言い切れるほどの精度があるわけでもないのが惜しいところ。
ただし、タッチ操作についてはイヤホンなどでも操作が甘めな場合もあるので、ガジェット的には標準的な操作精度のようにも感じています。
とはいえ、メニューを操作するとか機能を切り替えるときにメガネ本体を操作する頻度もそれなりにあると思うので、この操作の快適さを増すためであれば決定と戻るについては物理ボタンを採用するといった方法もなしではないように感じました。
タッチ操作が多機能に使えるのは良いのですが、多機能さゆえに精度が甘くなるのであれば、ある程度は物理に任せ、特定の操作をタッチに任せるといった棲み分けもなしではないような気がしています。
Halliday AI グラスがおすすめな人
日常使用可能なAIガジェットが欲しい人
カンペを違和感なく読むガジェットが欲しい人
用途によってはかなり日常使用の完成度がかなり高い製品だと感じました。
本当に言われるまでAIグラスであることに気が付かない人が多いと思います。
実際に僕もこれをかけている人にとある製品発表会で会ったのですが、本人から教えてもらうまで気がつきませんでした。
それくらい自然にメガネとして活用ができます。
デザイン的な自然さが高められたなかで、映像の視認性も高く、欲しい情報をしっかりと受け取れる仕様。
そのため、欲しい情報を常に表示させておきたいとか即座に活用したいという場合には非常に優れた製品であると感じました。
一方で、ソフトウェア面やハード面にまだまだアップデートの余地はあると思います。
現段階でも使える機能もありますが、見え方の精度や操作のスムーズさなどはさらに改良を重ねられるだけの伸び代があるのも事実。
これからの進化がかなり楽しみな製品と感じました。
まとめ
最新鋭のAIメガネの紹介でした。
日常的に身につける物のアップデートは生活が変わる可能性が多いにあるので、これからの進歩にさらに期待したいですね。
現在MAKUAKEにてクラファン中なので、気になる人は期間中早めにチェックしてみてください。


















