12月1日に行われたXRkaigiにて、突如XREALから新作のARグラス「XREAL 1S」と「XREAL Neo」の発売が発表されました!
来年Googleとの共同開発市場最高性能であろうARグラス「Project Aura」が控えていることが確定しているので、さすがに新作はないだろうと思っていたところの新作発表。
会場でも驚きの声が上がった新作のARグラスについて、公式アンバサダーとして一足早く実機を提供いただいたので、実機を見つつ現時点で公開されている情報を中心にどのような製品なのかについて解説します。
提供:XREAL
XREAL 1Sの特徴

- 視野角52度
- 解像度1200P
- 700nit
- ネイティブ3DoF対応
- リアルタイム3D化
- Bose監修のサウンド
- 価格67,980円
- XREAL Neoとのセットで76,560円
- 12月2日現在予約開始中/発売は2026年1月下旬予定
全体的な印象としてはXREAL Oneのアップデートモデルといった感じ。
機能の大部分は概ねXREAL Oneと同じで、ところどころ性能が向上したアップデートが入っているという仕様です。
そして大きな特徴としてはリアルタイム3D化。

後ほど詳しくふれますが、追加のアプリなどは特に必要なく、XREAL 1Sのボタンをクリックするだけで見えている画像や映像を3D化するという機能が実装されました。
これによって今まで以上に映像視聴に迫力が出るので、映画鑑賞やゲームプレイの体験の向上が期待できます。
XRkaigiでの発表段階で予約が開始となり、発売自体は2026年1月下旬とのことなので、手元に届くのは少し先になりそうです。
XREAL 1Sのデザイン
カラーについてはミッドナイトブルー。

暗めのネイビーのような色味となっています。
ツルの部分や正面のフレームが青っぽい色味です。
フレームに関しては取り外せる仕様で、取り外すと黒。

取り外しても元の色が暗いのであまり違和感はないですが、特に問題がなければフレームをつけている方が色の統一感を味わえると思います。
ディスプレイの仕様についてもXREAL Oneと同じで斜めに傾斜がついているタイプ。

下からの映り込みは気になりますが、業界標準の仕様というような感じ。
ボタンの数はXREAL Oneと変わらず、ツルの上部にショートカットボタン、下部にXボタンや透過度を調整できるボタンがありました。



基本的な仕様は同じなようです。
XREAL 1Sの性能
ここからはXREAL 1Sの特徴的な性能や確認しておきたいポイントについてまとめていきます。
視野角と解像度
視野角については52度で、解像度が1200Pとなりました。
XREAL Oneは視野角50度で、解像度1080Pとなっているので、見え方についてはアップデートが入ったと言えます。
視野角52度についてですが、Oneと僅差ではあるのですがスペック通り広く見えるように感じました。
解像度については1200Pになっているということで縦に少し表示領域が増えたような感じ。

視野角や解像度の見え方についてはねこ吸いさんが電気メガネ体感サイズ比較ツールというとってもわかりやすくて使いやすいツールを公開してくれているので、こちらを使わせていただきます。
(レビューからそれますが、この比較ツール最高に使いやすいので気になる人チェックしてみてください!)
数字上は1080Pから1200Pになっているのできれいになったような気もするのですが、実際には1200pは縦に広いだけで画質は変わらないというのが実態というところです。
単体の3DoF表示+α

XREAL Oneから実装された単体での3DoF表示の対応はXREAL 1Sでも同様に使えました。
首を降っても追従してこない表示方法が使えます。
このあたりの機能はOneと同様ということになるので、追従モードの場合でもブレ補正が効いた映像となっていて、変わらず見やすい映像となっていました。
ワイドスクリーンモードなども問題なく使用可能です。
リアルタイム3D化

ここが今回1番の目玉機能であるリアルタイム3D化。
具体的にどんな機能かというと、本体にあるボタンを押すことによって3D化が開始され、特定のアプリを介するわけではなくARグラス本体の処理で画像や映像を3D化できるという機能。
3Dの見え方としては画像内の位置関係を把握し、遠くにあるものに奥行きを感じさせ、手前にあるものを浮き出して見えるような調整がある感じ。
明らかに浮き出た・奥行きがあるような映像というよりはほんのり立体感が増されたように見えました。
Beam Proを使っている人はサイドバイサイドの画像や映像を見たことがあると思うのですが、あの見え方ほど立体には見えないです。
本当にほんのり立体感が増しているような見え方。
迫力という観点で見るともちろんBeam Proとの接続で見た画像や映像の方が立体感が強いですが、長時間見るといった視点では目の負担も少ないのでこちらの方が適度な迫力を得つつ見続けられるといった点では良さのようにも感じました。
良くも悪くもBeam Proの立体感はトリックアートを見ているような感覚になり、長時間の視聴は疲れやすくなってしまうので、ゲームプレイや映画視聴などの日常のエンタメ消費に変化や迫力を適宜加えるとしたら良さそうではあります。
また、リアルタイム3D時の最大リフレッシュレートは30Hzとなっているのと、内部処理がまだ適切にこなせていないのか、ややカクつく瞬間もありました。
なめらかな映像が必要なエンタメ視聴については使用場面の検討が必要そうです。
XREAL Oneとの比較
おそらく気になるのは価格帯的にも近いXREAL Oneとの違いだと思うので、こちらについても比較してみます。
XREAL Oneとの違い
| 項目 | XREAL 1S | XREAL One | XREAL One Pro |
|---|---|---|---|
| チップ | XREAL X1 チップ | XREAL X1 チップ | XREAL X1 チップ |
| 解像度 | 1200p (1920×1200) | 1080p (1920×1080) | 1080p (1920×1080) |
| 視野角 | 52度 | 50度 | 57度 |
| リフレッシュレート | 最大120Hz | 最大120Hz | 最大120Hz |
| 輝度 | 700nit | 600nit | 700nit |
| リアルタイム3D化 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
| 価格(税込) | 67,980円 | 62,980円 | 76,480円 |
細々アップデートが入っているという印象です。
スペック的に見ると、しっかりいろいろなポイントが向上しているというところ。
少しでも良い性能のARグラスが欲しいのであればXREAL 1S推奨ではあります。
リアルタイム3D化に対応しているかどうかが機能的には大きな違いとなりますが、使われているチップが同じというところで、基本的には同じことができる仕様。
メーカーにも確認しましたが、技術上はXREAL OneやXREAL One Proでもリアルタイム3D化は可能なようです。
しかし、このアップデートに両機種が対応するかどうかは未定であり、何もわからないといった状態。
そのため、この新技術を使いたいのであれば現状はXREAL 1Sを使う必要があります。
XREAL Oneとの互換性
互換性についてはEyeとインサートレンズの問題があると思います。
まずEyeについてですが、そもそも公式HPでもEye付きの画像が公開されているほどということで、互換性があります。
しっかり中央の部分にEyeを挿せるようになっているので、ここにEyeをはめることで6DoFを機能を使えるように。
インサートレンズについてですがこちらについてもXREAL Oneとの互換性を確認。

XREAL One用のレンズを問題なく取り付けることができました。
すでにOne用のレンズを持っているのであれば改めて買い直さなくても大丈夫そうです。
XREAL Oneからの乗り換えについて
正直XREAL Oneを持っているのであれば、特に乗り換えは検討しなくて良いように感じています。
もちろん基本性能は向上しているし、新たな機能も実装されているので、デバイスの進化というところでは間違いない製品ではあります。
現状リアルタイム3DについてもXREAL 1Sならではの機能というところで、唯一性すらあるでしょう。
価格的にも以前のXREAL Oneよりも定価が安いというところで、まだARグラスを持っていない人にとっては満足ラインを超えられる間違いないARグラスであると自信をもって言えます。
一方で、やはり頭をよぎるのはProject Aura。
市場最大級最高性能になるであろう期待値莫大のARグラスの発売が来年に予定されていることがすでに発表されている状態です。
そのため、この機種が来年控えている今現在、新たなARグラスをあえてこの時期に買うかどうかは非常に微妙なところ。
しかも進化したとはいえ、絶大に変化があるというよりは、感覚的には派生モデル。
そのため、Project Auraが気になっているのであれば今回はスルーでも良いかもしれないというのが本音ではあります。
とはいえ、Project Auraがいつになるのかもいくらになるのかもわからない現在の状態で、発売遅延で買えるのが遅くなったとかあまりにも価格が高いといった問題も考えられるので、このあたりはどのように考えるのか非常に難しい問題です。
まとめ
突如発表された新型についてのレビューでした。
XRkaigi参加後に製品を触り始めたというところでまだじっくり使えてはいないので、今後使い込んだらまたレビューします。























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