人気のロープロファイルキーボードと言えばLofree Flowがありますが、使い込んでわかる不満というのもあります。
少し重めの押下圧、キーマップソフトに対応していないなど、最高だけど惜しいポイントも見過ごせません。
Lofreeと似た系統でありつつもそんな不満のポイントを解決した上位互換とでも呼ぶべきキーボードがあります。
それが今回レビューしていく、IQUNIXの「IQUNIX MQ80」。
このキーボード実は視聴者さんから教えてもらい、それで気になって使ってみたら大当たりといった感じでした。情報提供ありがとうございます。
4月下旬までKickstarterでクラウドファンディングを開催していたのですが、それもかなり盛況だったようです。
今回はそんな注目度の高いIQUNIX MQ80を実際に使ってみてわかった良かったポイントや気になったポイントについてまとめていきます。
提供:IQUNIX
IQUNIX MQ80の特徴
- フルアルミニウムボディ
- フローティングデザイン
- Le-Tray ガスケットマウント採用
- 押下圧40gの軽やかな打鍵感
- Bluetooth・2.4GHz・有線接続対応
- VIA対応
- 最大350時間駆動
- 23,000円程度(159ドル)
フルアルミの高級感が印象的なIQUNIX MQ80。
非常に硬めな印象がありますが、打鍵感は軽やかかつ衝撃も少なめ。
体感Lofree Flow筐体のLofree Flow Liteみたいな感じ。
コトコトとした感触はありつつもサクサクタイピングできて非常に心地が良いです。
しかもそこに加えて接続方式の多様さやVIAにも対応しているなど、機能性ではLofreeを追い抜いているほど。
価格的にもLofree Flowよりも定価が安いので、多機能かつ軽い打鍵感のLofree Flowが欲しかった!という人にはめちゃくちゃおすすめしたいキーボードとなっています。
本体とは関係ないんですけど、めちゃくちゃしっかりしたケースが付属しているのに感動。
ぴったり入れられるケースで、持ち運びできそうです。
とはいえ本体がフルアルミでしっかり重いので持ち運びには適してないのが玉に瑕…
めちゃくちゃ良いケースだからこのケースつけるなら軽い本体のキーボードに付属品でつけると喜ばれそう。
技適について
技適ちゃんと対応しています!
…と思ったのですが雲行きが怪しくなってきました。
実は裏側に技適マークがあるんです。
直近で購入されて手元に届いている人については技適取得済みのキーボードが届いているようなんですよね。(他のYouTuberさんの動画のコメント欄調べ)
僕もこれを見て一安心していたのですが、実は技適マークだけでは不十分、というか技適マークだけの記載は違反っぽい。
技適マークについてはマークの付近に識別番号の記載が義務づけられているらしく、これが正しく記載されていない場合には、マークがあったとしても使えないということになるそうです。
Chat GPT調べですが、海外メーカーの場合はイヤホン・マウス・キーボードで同様の「技適マークはあるけど技適が通ってない」問題が度々あるらしく…
技適マークを見て喜んでいたのですが、実際のところは技適なしとしてまだ考えていた方が良いのかもしれません。
もう少し知りたい方は現在までの経緯とか僕が調べた範囲のことは共有しておきます。興味ない方は次の見出しへ。
クラファン開催中の期間にレビューをしたYouTuberに配られていたモデルに関しては技適未取得のようで、これは明確。
しかし、一般販売に向けて技適を取得するという情報もキーボードレビューでお馴染みのDaihukuさんがメーカーとやり取りしたところ、取得予定とのことで動画のコメント欄で返信がありました。
実際に僕もメーカーの方に聞いてみたのですが、TELEC認証は取ったとメーカーに言われたのですが、技適については正確な返答はなく、真偽がはっきりしませんでした。
この動画を公開するにあたりメーカーにも連絡続けているのですが、ちょっと答えたくない質問のためか返答がなく…
記載義務があるので、記載がない時点で僕のキーボードは使えない可能性が高いのですが、一応希望としてメーカーが識別番号を控えているとか、基本認められてないけど識別番号がソフトウェアの中に記載されているというケースもあるそうです。(スマホとか)
ですが現在は確認取れていないので、確認が取れていない=技適マークがあるけど技適が通ってないと考えて使用する方が安全でしょう。
一応技適取得の意向というか実際に動いているような気もするのですが、これから発送される一般販売の方の手元には識別番号付きで届いているということなのでしょうか。
もし手元にある人いたら教えてもらいたいです。
メーカーのいうTELEC認証についてですが、この認証についてTELEC認証や技適について担当している「一般財団法人テレコムエンジニアリングセンター」に確認してみたところ、TELEC認証は古い名称でこの名称は技適という言葉として考えてもらっても構わないとのこと。
つまりTELEC認証=技適なので、本来技適は取得済みで使えるはず。
ただ識別番号の記載がなかったので、これは意図してやってるのか海外メーカーだからあまり仕組みをわかっていなかったのか…
謎は深まるばかりですが、進捗あったらコメント欄かコミュニティ投稿で共有します。
長くなりましたが、現段階としては「マークの付近に識別番号がないなら技適なしとして運用すべき」という結論になりました。
技適通っているなら間違いなく最強最高キーボードと言えるでしょう。
IQUNIX MQ80のデザイン
カラーについてはブラックとホワイトがあります。

僕は今回ホワイトをチョイス。

キーキャップについては明るめのホワイトといった感じ。
デスクが華やかになるようなカラーしている気がします。
キーキャップはアルファベットは印字が中央にあるタイプ。個人的にはかなり好み。

その他のキーについてはちょっとイラストちっくなあしらいがあるような感じで少し遊び心を感じます。

最近発売されたLofreeの換装用キーキャップが頭に浮かびました。
ボディについてはフルアルミの筐体。

あまり飛び出した感じもないスリムなデザインとなっています。
右側には赤のパーツがあって全体を締めるような役割があるように感じました。

取り外しできるしマグネットで装着して意味ありげなんですけど、何に活用できるのかあんまりわかってないです。

側面にはUSB-Cのポートのみです。

そのため、MacとWindowsの切り替えはFn+Tab、Bluetoothの切り替えはFn+1~3、レシーバーがFn+4、有線がFn+5、電源のオンオフについてはFn+ESCとなっています。
背面はゴム足のみでチルトはありません。

傾斜は本体自体にある程度ついています。

切り出しのアルミのデザインがかなりかっこいい。
隅に技適マーク見つけました。

IQUNIX MQ80 レビュー
ここからはIQUNIX MQ80の各項目についてレビューしていきます。
打鍵感
めちゃくちゃLofree Flowのホワイトのモデル(Ghost)に似た感触です!
本当に押下圧が小さめVerのLofreeと言われたら気が付かずにタイピングし続けてしまいそうな感じ。
フレームに当たるときのコトコトとした気持ちが良い衝撃に加え、軽めなタイピング感がたまりません。
キースイッチに関してはGold Red Switchで押下圧が40g。
リニアタイプのスイッチとなっていて、カチカチとした引っ掛かりもなくスムーズにタイピングができます。
元の押下圧の軽さと相まって非常に快適です。
そこにさらに快適さをプラスする要素としてLe-Tray ガスケットマウントがあります。
Le-Trayガスケットマウントは、キーボードの「基板(=PCB)」をやわらかいシリコン素材と6本のアームで支える、IQUNIX独自構造。
キーを押したときの力がうまく吸収されるので、タイピングがとても静かで、手への衝撃も少なくなります。
従来のガスケットマウントはプレートとケースの間にガスケットを挟むことで、打鍵時の衝撃を吸収し、打鍵感と音響特性を向上させていたので、プレートではなく基板から支えるというのが違いとなるようです。
確かに触ってみたり押したりしてみると沈み込み方がLofree Flowと段違いで、フルプロファイルのキーボード並みにしなります。
このしなりによってフルアルミにも関わらず衝撃が非常に柔らかで、アルミ筐体のキーボードにタイピングしているとは思えないほど軽やかにタイピングし続けられました。
指の疲れもないですし、非常に快適です。
打鍵音・静音性
コトコトとした打鍵音が非常に気持ちが良く、自分で聞いている分にはテンションが上がりそうです。
耳に痛い高音ではなく、「コトコト」とした低音よりの音が鳴ります。
Lofree Flowよりも低音寄りのコトコトとした音なように感じました。
しかし、静音性については厳しいと思います。
カチカチとした音こそならないものの、コトコトとした音がけっこう響きわたります。
これはLofree Flow同様、タイピングし始めたら5席くらい離れた場所に座っていたとしても確実にタイピングをしていることがはっきりとわかるくらいの音。
静音性には期待できません。
以前勤めていたコンテンツ制作職時代の同僚がLofree Flowを使っていましたが、そのとき彼は「むしろ聴かせている。この打鍵音は音色」とまで言っていました。
ここまで割り切れるのであれば人がいる環境でも使えると思いますが、目立ちたくないなら別のキーボードをおすすめします。
キーボードであればこのくらいの音が出るのも許容範囲ではありますが、静かにこっそりタイピングができるタイプのキーボードではないと思います。
キー配列・レイアウト
配列に関してはUS配列、レイアウトは80%と公式には書いてあるのですが75%キーボードだと思います。

Lofree Flowとかその他75%を公称しているキーボードと同様な、標準的なレイアウト。
技適は取得しているもののJIS配列までは対応していないので、JIS配列にこだわりがある場合は選択肢に入らないかもしれません。
ただ、JISではないことを飲み込めるのであればかなりおすすめできるロープロファイルキーボードとなっています。
キーマップソフト
なんとVIAに対応しています!
こちらのサイトからJSONファイルをダウンロードし、読み込ませると利用できるように。
僕はMacから読み込みましたが問題なく動作しました。
VIAが使えるというところで非常に幅広いカスタマイズに対応できて良いですね。
MODTAPには対応していないようですが、キー数も十分にありますしレイヤー機能自体は機能するのであればやりようはいくらでもあるといった感じがします。
僕としてはVIAが使えてセットアップを簡単に行えるだけでも十分ありがたいところ。
その他気になるところ
価格と機能のバランスを考えれば正直そこまで気になるところがないというのが率直な感想です。
あえて言うとすればAmazonでの取り扱いがないところでしょうか。
現状購入しようとすると海外の公式HPからの購入となるので、海外サイトでの購入に不安がある方については購入の手が止まってしまいそうです。
サイト購入の不安以外にもAmazonで購入できた方が普段使っているプラットフォームというところでクレカの登録も住所の入力もないので便利ですよね。
製品は素晴らしいので、今後は販路をもっと便利してくれたら嬉しいなと感じました。
IQUNIX MQ80がおすすめな人
Lofree Flowの購入を価格や機能の課題で見送っていた人
打鍵感・機能性・価格に納得できるロープロキーボードを探している人
正直手放しでおすすめしたいほど僕は好きです。この打鍵感Lofree好きにはぜひとも試してもらいたい。
本当に気持ちが良い打鍵感に加え、Lofreeではいまだ実装していないVIAへの対応、そして価格も定価23,000円程度というところで、ビルドクオリティや機能性を考えれば納得の設定。
というか対抗しているのがおそらくLofree Flowになるのですが、Lofree Flowが定価30,000円でセールで23,000円くらいであることを考えると価格は引き分けか安いくらい、そして機能性についてはVIAで圧勝。
打鍵感についてはスイッチの入れ替えによっても対応できますが、軽めが好きなら断然MQ80といったところですし、独自設計のLe-Tray ガスケットマウントが優秀で指の痛みの原因がかなり緩和されているのも本当にありがたいポイント。
これまでLofree Flow Liteの機能とかスイッチがLofree Flowに移ったらいいのに…みたいな悩みがあった人は、IQUNIX MQ80がそれ実現してるよって感じです。
まとめ
素直にめちゃくちゃおすすめです。
デザインも機能性も打鍵感も素晴らしいロープロファイルキーボードを探している人はぜひともこれチェックしてみてください!
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