待望の新製品AirPods Pro 2がついに手元に!
旧AirPods Proですらハイエンドイヤホン界の評価を総なめにしていたのに、この新作はどうなってしまうのか。
実際に使ってみて気がついた点をレビューしていきます。
特徴
- 次世代のアクティブノイズキャンセリング
- 臨場感を高めた空間オーディオ
- スワイプで音量を調節できるタッチコントロール
- 1回の充電で6時間使用可能
- H2チップ搭載
スペック
チップ | H2 |
サイズ(本体) | 高さ:30.9mm 幅 :21.8mm 厚さ:24.0mm 重量:5.3g |
サイズ(ケース) | 高さ:45.2mm 幅 :60.6mm 厚さ:21.7mm 重量:50.8g |
充電ケース | MagSafe充電器 Apple Watchの充電器 Qi規格の充電器 Lightningコネクタに対応 |
バッテリー | AirPods Pro 1回の充電で最大6時間の再生時間(空間オーディオとヘッドトラッキングを有効にした場合は最大5.5時間) 4 1回の充電で最大4.5時間の連続通話時間5 AirPods Pro(MagSafe充電ケースを使用した場合) 最大30時間の再生時間6 最大24時間の連続通話時間:7時間 充電ケースでの5分間の充電で約1時間の再生時間:8時間、または約1時間の連続通話時間:9時間 |
同梱物
- AirPods Pro
- ケース
- シリコン製イヤーチップ(4サイズ)
- Lightning-USB-Cケーブル
- マニュアル
デザイン
日常に静寂をもたらすノイキャン
AirPods Proと言えば特に気になってしまうのはノイズキャンセリング機能。
早速試してみた結果、これは本当にすごい!!
日常の音を消して、静寂を作ることができます。
ノイキャンを使用しながら街を歩いてみましたが、風の音や人の話し声はほとんど消え、車の音や電車などの大きな音は多少聞こえてくる程度。
音楽を流してしまえば車の音も聞こえなくなるので、外にいながら音楽に没頭できる環境を手に入れることができます。
正直他のイヤホンを圧倒しているレベル。
WF-1000XM4を持っていますが、SONY最高峰のこのイヤホンと比べてもノイキャン性能はAirPods Pro 2が勝ち。
AirPods Pro 2はH2チップの処理能力を使って、適応型環境音除去を行なっているとのこと。
カフェでこの記事書いていますが、周囲の音のほとんどを消してて驚愕です。
【9月25日追記】
さらに街中などで使ってみましたが、驚くほど音がなくなる。
体感としては、全ての音が2m先くらいから聞こえてくるような感じで、集中して聞かないと聞こえないようなか細い音になります。
室内で聞くと僅差に思えたようなノイキャンの差も、屋外や音が大きい場所で使ってみると段違いです。
これはノイキャン性能2倍をキャッチコピーにしているだけあります。
フラットな音質
機能面に目がいきすぎて見落としそうになってしまいますが、イヤホンとして1番大事な音質についてはレビューしていきます。
最初に感じたことは「フラットである」ということ。
高音や低音に変なクセがなく、どの音質帯も明瞭に聞き取ることができます。
さすが高級イヤホンといった感じで、安いイヤホンにありがちなやたら強調された低音や耳がキンキンと痛くなる高音はありません。
低音も音が潰れずにはっきり聞こえるのは嬉しいポイント。
ベースの音がよく聞こえる上に響く感じまで再現できているので、臨場感が高まります。
ただ、全体的な音圧や解像度という点ではやはりSONYの方が強いのではないか?という印象。
SONYのWF-1000XM4を持っていますが、曲全体の音のクリアさや曲全体のまとまりとしての音圧は最高峰。
また、WF-1000XM4は専用のイコライジングアプリがあり、自分の好きな音色にイヤホンの音を調整することができます。
AirPods Pro 2にはイコライジングの調整機能はないので(厳密に言うとオーディオカスタムで大まかな設定はできますが、、、)音質のみを突き詰めていくと他社製に軍配が上がってしまうと思います。
フラットな音質であるというのも反対を言えば、全体的に音がもっさりして聞こえるような気がします。
高級イヤホンらしく音の潰れや不快感はないものの、全体的に潰れ気味で、できることなら自分でイコライジングしたい気持ちになります。
イコライジングや音質については、この価格帯のイヤホンを使っている人達レベルだからこその不満かもしれませんが、自分好みに調整できないのは、競合ひしめくイヤホン界隈の中では致命的かもしれません。
AirPods Proは低音より
使用して半年ほど経ったのであらためて。
フラットな音質としつつも低音よりな印象がやはりあります。
中音、高音がクリアに聞こえてくるというよりは全体の音圧を重視して低音よりのフラットな音質を作り込んでいるような感じです。
これまで聞いたイヤホンの中だと、SONYのWF-1000XM4やNothing (Ear2)などは反対側の性質を持っていると言えます。
中音、高音が綺麗に聞こえるクリアな音が好きな人はAirPods Proには向かないかもしれません。
フィットする装着感
ケースが小さいだけあって、イヤホン本体もスリムな印象。
それもあって、耳にフィットするような装着感で、大きすぎず付け心地が良いです。
WF-1000XM4はイヤホン本体がかなり大きく、耳から飛び出しているような感じになってしまうことや、その大きさからの不安定さというのがありました。(個人差はあると思います)
WF-1000XM4からの乗り換えなので、この小ささが安定感がより実感でき、かなり動いても取れることがありません。
僕はジムなどには通ってないので使う場面がないですが、フィットネス用途でも十分使用可能だと感じました。
マルチポイントがもはや魔法
ハイエンドの機種についている機能としてマルチペアリングがあります。
マルチペアリング:複数機器に登録情報を保存しておける機能
マルチペアリングもハイエンド機種を象徴する機能で、イヤホンの使いやすさを上げる機能だと思います。
しかし、マルチポイントそのはるか先を行く魔法のような機能であると思い知らされました。
マルチポイントとは1台の機器に対して複数の機器を繋げておける機能で、シームレスに機器間を切り替えることができます。
具体例でいうと、iPhoneで音楽を聞いていたがiPadで動画を見ようとしたとき、iPadで再生ボタンを押すと、イヤホンの接続がiPhoneからiPadに切り替えることができるような感じ。
普通マルチペアリングがあったとしてもマルチポイントには対応していないことがほとんどなので、別の機器で接続するためにはBluetoothの接続をいちいち設定しなくてはいけませんでした。
これが自分が使っている機器に勝手に繋ぐことができるのはもはや魔法。
作業環境によるとは思うのですが、僕はiPhone、iPad、iPad mini、MacBook Proなど、複数のAppleデバイスを持っているので、様々な機器で音を聞く環境であるため、いちいち接続を繋ぎ直すのが非常にめんどくさく、この問題を解決できるマルチポイントはもはや魔法です。
これまでは接続を簡易化するためのショートカットなどを作りながらの接続切り替えだったので、この手間がなくなるのは感動でしかありません。
ただ、1点注意しなければならないのが、AirPods Pro 2に関してはマルチポイントができるのはApple製品間だけとのことです。
長時間使えるようになったバッテリー
アクティブノイズキャンセリングを使用した状態で、本体だけで最大6時間使用可能。
ケース込みで30時間使用可能とのこと。
他社製に比べると持ちがものすごく良いというわけではありませんが、十分な量のバッテリーはあると感じています。
ケースの充電方法についてですが、有線の場合はLightning。
これはUSB-Cにして欲しかったところだけど我慢。
MagSafe充電器やQi規格の充電器対応
これによって無線充電できるので、ライトニングであることはほとんど問題になることはなさそうです。
ちょっと驚いたのがApple Watchの充電器で充電ができるという点。
無線での充電方法が充実しているので、AirPods Proのライトニング、ギリギリ許します。
防水規格
本体とケースともにIPX4等級の耐汗耐水性能を装備。
汗や少しの雨は防いでくれるくらいの耐水性。
つけたままシャワーを浴びたり、台風の中出かけたりしなければ壊れることはなさそうです。
外音取り込みは自然
ノイキャンと切り替えることで使える外音取り込み機能。
他のイヤホンと比べてみるとわかるのですが、AirPods Proの外音取り込みの自然さは他の製品を圧倒しています。
耳をイヤーチップで密閉しているとは思えないほど周囲の音がはっきりと聞こえてきます。
聞こえに慣れは必要かもしれませんが、イヤホンを外さずにレジで会計などを行えるレベル。
街の中の風や人の話し声が他メーカーに比べて本当に自然で、なおかつ音もクリアに聞こえてくるので、つけたまま人と話すこともできます。
取り外しをせずに外の音も聞き取りながら生活をしたい人にとっては最適解と言えるでしょう。
これらの性能の良さの背景には、H2チップによってより自然に聞こえるようになったことと、「適応型環境音除去」によって大きすぎる音は自動で音量を下げて不快感を軽減する機能にがあるためです。
タッチコントロール
今まで使っていたWF-1000XM4と比べるとかなりコンパクトな本体になったので、どれくらい使いやすいのかと不安だったのですが、コツを掴めば操作性に問題はなさそうです。
コツを掴めばというところですが、最初ノイズキャンセリングと外音取り込みの切り替えに少し戸惑いました。
ステムの部分を押せば切り替わるということだったのですが、なかなか切り替わらない。
全く上手く行かずに何回も試していると、AirPods Proを前から使用している妻が横から教えてくれて、「コツはタッチではなくて押すこと」だそう。
僕はステムを挟み込んでタッチしてばかりだったのですが、切り替えにはキュッとつまむような押し込みが必要だったみたいです。
これがわかってからはスムーズに切り替えられるようになりました。
ストラップホールによる新たな可能性
AirPods Pro 2の旧モデルからの大きな変化として、ストラップホールの搭載があります。
これまでなにかしらのケースをつけないとストラップが取り付けられなかったのですが、2からはAirPods Pro単体でもストラップをつけることができます。
これによって普段はケースなしで使いつつも、ストラップだけつけて使用するなど、これまでとは少し違った使い方をすることが可能になりました。
AirPods Proはケースやストラップによるカスタマイズも特徴の1つだったので、ストラップがこれまで以上に盛り上がることは間違いないです。
コンパクトさが日常になじむ
ケースも本体もかなり小さい。
今までWF-1000XM4を使っていたこともあって、この小ささが際立って感じます。
ちょっとケースが大きいと、ポケットに入れられず、結局なにかポーチなどを持たなければならないことがありますが、AirPods Proのサイズ感であればポケットでの持ち運びでも大丈夫そう。
手元に来てからはiPhoneとAirPods Proだけで出かけてしまうことも増えました。
サイズ感がちょっと小さくなったくらいなんですが、この「ちょっと」のおかげで変わる生活感あります。
また、ケース自体がかなり薄型なので、小さいポーチで出歩く日でも余裕をもって収納できるところもお気に入りです。
価格はネック
絶賛してきたAirPods Proだけれども1つだけ頭を抱える問題が、、、
それは本体が4万円になってしまったということ。
イヤホンに4万円を出すというのはなかなか勇気がいる価格だと思います。
AirPods Proの第1世代の定価が3万円ほどだったので、今回もそれくらいかな、なんてたかを括っていたらこの惨状。
円安の煽りも受けて価格が上がりに上がっています。
低価格でコスパを求めてしまうのであれば、今回のAirPods Pro第2世代は見送った方がいいかもしれません。
今ならAirPods Proの新作が出たこともあって第1世代がメルカリで15000円ほどで購入することができます。
ノイキャン性能は上がったとはいえ、第1世代もこれまでイヤホン界隈の最前線を張っていただけのことはあってまだまだ現役。
AirPods Proを持っていないのであれば購入の価値はあるかもしれませんが、価格が高すぎるということもあるので、すでに持っている人が買い替えるかどうかは検討が必要だと感じています。
まとめ
取り急ぎのファーストインプレッションとなりました。
また使い込んでわかったことがあったらレビュー記事出します。