iPadがPCより優れていると感じているポイントはどこ?|iPadが「勝つ瞬間」とPCが「圧勝」な場面|どっちが自分に向いてる?

先日動画のコメント欄に「iPadがPCより優れるポイントってどこ?」という質問がありました。

コメントには伝えたいことはたくさんありつつも重要なポイントだけまとめて返したのですが、iPad多めの発信をしている僕にとってけっこう大切な課題というか、「ここがiPadの強み」「こんなときはPC」みたいなのは一度しっかり考えるべきだなと。

YouTubeのコミュニティ投稿でも「iPad関連で見たい動画は?」というアンケートをとったところこの話題が全体の投票率の6割を占めるテーマだったので、わりと多くの人が気になっているのかも?という課題感も見えてきました。

そこで今回はiPadの発信で飯を食っていると言っても過言ではない僕が、教員時代にiPadを使い倒した経験やコンテンツ制作職時代におそろしいほど使わなくなった経験を踏まえて、「iPadがPCより優れるポイントってどこ?」について解説します。

PCの方が優れていると感じている点

iPadの良いところというのはこれまで聞き慣れた人も多いかと思うので、今回は最初にPCの方が優れている理由を話し、そのあとそれでもiPadが勝つ場面もあるというところで話を進めていきます。

「共通前提」のある環境ではiPadが入り込む余地がない

僕としては発信をするほどiPadが好きだし、iPadがないと仕事や生活ができないというレベルの使い方をしてきた時期もありました。

それでも確信してるのは環境によってはiPadは完全にPCに敵わない状況があるということ。

特に、共通のツールを使っていたり、共通の文化があったりする状態だとiPadは活躍の機会を失うと考えています。

以前ガジェットの記事を書くコンテンツ制作系の会社に勤めていたことがあるのですが、この会社はベンチャー企業でIT化も当然のように進み、デジタルな環境としては非常に快適でした。

やり取りはSlack、社内のナレッジ共有はnotion、資料の共有はスプレッドシートなど、当然のように社内にWi-Fiも完備されているし、1人一台そこそこ強いPCも支給されます。

デジタルに記録をすべて残しておこうとか無駄を省こうみたいな社内の共通認識もあったので、会議の議事録は作ることなかったですし、共有事項があるならスプシに直接メモを記入するとかその場で修正するという対応。

社員全員が同様のツールを使っていて、同一のフローで動いているので、PCですべて仕事ができるようになっていてiPadが入る隙間がありません。

資料の共有なども丁寧にやるならiPadで手元で見ながら話をした方がわかりやすい状況もありますが、そんなことよりサクッとPCの画面越しとかPCを接続したモニターで数秒確認できる方が優先されました。

というか必要な資料がPCに入ってるならPCで見せた方が早いし、仮に見せたいならPCに入れとくとか資料に挿入していた方がいいんじゃない?という感じ(合理的ではある)

ここまで状況がそろってしまうと正直iPadが優位にはたらく場面というのがなく、業務においてまったく使う場面がないと言っても良いほど。

手書きのメモやタスク管理に使える!といった意見もあるかもしれませんが、手書きのメモを書くくらいならそのままnotionに書いておいた方が二度手間にならないですし、予定は共通のGoogleカレンダーに入れておかないとお互いが予定を把握できなくなるので結局予定管理も会社で使っているツールに収束。

もちろんこれらのツールというのはiPadでもアプリが出ているので、作業自体はできないことはないんです。

ただiPadの場合はUIが違って自分だけ見え方が違うとか機能に制限があるとか何かと不便な場面が目立つ印象。

フローが定まってなくて自分の裁量でいろんな業務を効率化できるような環境であればiPadの使い所というのもあるのですが、こんな具合にPCの環境が整っている場合iPadが入る余地がありません。

「性能」とか「機能性」といったところで見るとどうしても「PCでできるならPCで良くない?」という結論になると思いますし、自分自身もそう思います。

合理性や機能性を突き詰めてしまうとiPadはどうしても中途半端で勝てるところが少ないのも事実。

特に仕事であったり、多数の人が絡む状況だったりする場合、iPadが1人一台端末になっているくらい環境が整っていないとなかなか使わないでしょう。

それくらいPCの機能性とかテキストベースの共同編集力というのは強いと感じています。

PCの作業はPCが適している

超当たり前の話なのですが、PCで行うことを前提としている作業はPCの方が使いやすいです。

iPadでの作業となるとテキストを打つとかデザイン関係の作業をするとか「PCで普段やっていること」を「あえてiPadで行う」という状態ではないでしょう。

実際僕も普段はMacBookを使ってnotionで記事を書いているわけですが、外出先はiPadからnotionを使っています。

でもこれってPCでしていた作業を無理やりiPadに移行しているだけで、可能であればPCの方が操作しやすいんですよね。

他のアプリもそうです。

PC版が先にあって、iPadに対応したというのアプリは多数あると思いますが、それらの精度が本家を超すということはなかなかないのではないでしょう。

逆にiPadで使いやすいGoodnotesはPC版もありますが、これはiPad版の方が使いやすいです。

このように、想定されているプラットフォームがある場合、そのプラットフォームでの作業が1番適切かつ快適に行えます。

そのため、PCの作業を一部iPadに代替させるという使い方の場合は基本的に操作性が落ちるというのが実態。

もちろんかなりのレベルで快適に使えるアプリもありますが、基本的にはPCで行う想定の作業PCの方が扱いやすいです。

高負荷作業・機能性への強さ

僕はiPadの発信をたくさんしていますが、iPadで動画編集や写真の現像はメインで行っていません。

写真に関しては外出先でたまに現像することもありますが、動画編集に関しては教員時代生徒とiMovieで簡単な動画を作ったくらい。

iPadでももちろん優秀なアプリはあるのでできないことはないです。実際にiPadだけで動画編集や写真の編集をしている人も数多くいます。

ですが、僕はしていません。理由はシンプルに性能や機能性がPCの方が優れているから。

スペックに関してはiPadの構成次第ではPCを超す場合もあるので一概にはなんとも言えませんが、基本的にはPCの方が良い傾向があるでしょう。

高負荷な作業をするとなると、最終的に選ばれるのはPCになるのではないでしょうか。

どうしてもiPadでは処理の限界を感じてしまいます。

また、機能性についてもPCが優れています。

僕が普段使っている動画編集ソフトはFCPですが、iPad版の場合高度な色調補正に対応していないなど、機能に一部制限がある状態。

iPad版で懸念しているのは普段使っているプラグインが使えないとかなんですが、ここのところはどうなんでしょう。(勝手に使えないだろうと思っています)

正直僕のYouTube動画レベルであればiPadでも編集できてしまいそうですが、突き詰めていくとPC版には勝てないです。

そのため、より本格的に動画や写真などのクリエイティブ関連の作業をするとなるとiPadよりもPCの方が優位だと思います。

価格の安さはiPad優位

機能制限はあるものの、これらのクリエイティブアプリの大まかなところまでを体験するにはiPadの方が安上がりであるというポイントはiPadの魅力だと思っています。

僕のYouTube動画はおそらくiPadの動画編集アプリのLumaFusionで制作可能レベルでしょう。

となると、FCPを買ってしまうとソフト価格で5万円しますが、LumaFusionなら4000円。

この差は非常に大きなところでしょう。

最近より痛感しますが、クリエイティブソフトの導入費用が高いのはPC側のネックなところのようにも感じます。

動画編集についてにはなりますが、FCPやPremiere Proを使うとバカにならない費用がかかるので、このあたりを低価格に抑えられるのは非常にメリットのように感じました。

iPadがPCより優れていると感じている点

たくさんPCの強さを言ってしまいましたが、iPadが勝っているところ、ちゃんとあります。

ここからはiPadがPCより優れていると感じているポイントについてまとめていきます。

即時性に強い

PCは完成された資料とか、全員がテキストベースでの情報共有に納得している環境では優位で、だからこそ講義とかプレゼンには適しているでしょう。

ですが、相手の理解度に合わせた情報共有という視点で考えると話が変わります。

これは教員時代の経験をベースに話しますが、相手に理解してもらうレベルまで伝えようと思ったとき、見せるだけでは不十分です。

授業で資料を見せたとしても生徒はなかなか理解できませんし、大人だってなかなか理解できません。

ではどうやって理解を促すかというと、その場で出た意見を即時資料に反映させるというとこと。

例えば教員時代、理科の実験をしたときに生徒の実験結果をiPadで写真を撮ってもらい、送ってもらう。

生徒自身の実験結果にそのままGoodnotesを使って書き込みをして教えると、反応が違うように感じます。

もちろん実験結果なんて資料集や教科書を見れば載っているので、あえて自分の結果を映す必要も合理だけで考えるとありません。

でも教科書にある実感のわかない数値と、今自分が体験して出した数値とでは入り方も理解度もまったく変わってきます。

他にも花を観察するためにとってきて、その花をiPadのカメラで撮影。拡大して観察を続けながらそれぞれの部位について書き込みをするとか、生徒の疑問と気づきについて画像に情報を足していくのも良い活動でした。

今回は教員時代の経験ベースで話してしまいましたが、日常でもこれらに近いことは多々あると思います。

例えば、資料を共有しているときに、資料を指差ししながら、さらに重要なところについては線を引いて教えてくれるとか、知りたいと思ったことを即座に共有してもらえて、直感的に拡大縮小などをして詳細を把握するなど。

すごく小さなことに感じるかもしれないですが、適切なタイミングでこれらの作業を行えること・スムーズに行えることは実は非常に大きな差ではないでしょう。

すでにある情報を見るのではなく、ライブ感覚でどんどん情報を作り上げていく。これがPCよりもスムーズに行えるのがiPadの良さだと感じています。

描画とか画像を適切な位置に入れるとか、必要な写真をすぐにとって挿入するなど、すぐに対応するといったことを求められるとき、iPadの魅力は増すでしょう。

“ちょうど良さ”が作業を快適にする

環境に合わせて最適なセットアップがあると思っています。

例えばガッツリ作業をしたいならモニターまで完備された家のPCで作業が捗るとか、軽くテキストワークをしたいならiPadくらいの大きさや重さがちょうど良いなど。

気分とか作業内容によって使用端末を調整した方が快適だと僕は感じています。

そんななかで軽く持ち運びたいとか軽く作業したいと考えているときにはiPadが最適。

PCほど重くなく、それでいて機敏に動く性能。

サイズ的にも持ち運びの邪魔にもならず、場所を選ばずに使えます。

僕はカフェで少し作業をするならそこまで凝ったことはしないのでむしろiPadでテキストワークだけみたいな制限がある方が集中できるタイプ。

あとはiPadなら好きなアクセサリーを合わせて使って環境をより整えて作業するのも楽しいですよね。

最近は自作キーボードにもハマっているので、この辺りの最適化も楽しい。

他にも家で電子書籍や動画を見るとき、もちろんPCでも見られるけど習慣的に見やすい大きさってありませんか?

例えば僕は長らく紙の漫画を買って読んで育ってきたので、書籍は単行本サイズが読みやすい。

だからスマホで読めたとしても映画館のスクリーンくらい大きく見えたとしても、選ぶのは単行本サイズです。

というところで、11インチのiPadはちょうど単行本くらいのサイズだし、iPad miniは文庫本みたいなサイズしているし、読むとか見るにちょうど良いと感じています。

このように、できることは同じだとしてもサイズの違いで快適具合が違うこともあるのではないでしょう。

軽くて持ち運びが楽

シンプルにPCよりも軽いというのも気に入っています。

僕は普段出かけるときによほどのことがない限りPCを持ち運びません。

理由としてはPCを構えなくてはいけないほど外で作業するなら家の方が快適だから。

とはいえたまには外で作業したいとか、どうしても時間が空くから外で作業した方が良さそうみたいなときがあります。

そんなときに少しの時間のためにPC持ち運ぶのか…と億劫になるところを回避してくれるのがiPadの軽さ。

iPadとキーボード合わせて持っていってもPCより軽いので気持ち的にも楽に持ち運べます。

さらに最近はiPadにARグラスを接続することで、miniを持っていきつつ画面はめちゃくちゃ広いみたいな構成も実現しているので、軽さはありつつも機能は十分といった感じで楽しく使用できました。

軽いというだけで出かけるかみたいな気持ちにもなれるくらいの力があると思うので、この差も意外と馬鹿にできません。

合理で考えると不必要になるけど…

正直機能とかスペックだけで見ると「なぜiPadを使うのか?」という話になってしまいます。

ですが、合理だけで考えられるほど世の中はっきりできていないというか、曖昧を快適にするという選択肢もあるのではないでしょうか。

結果の最適化を目指していく先にはおそらくPCに収束するのですが、自分の生活の最適化を考えたときはいろんな選択肢があるはずです。

本当に環境によってiPadが使いやすいのかPCの方が使いやすいのかがあるので、自分の環境と照らし合わせてみて使ってみてください。

iPadは好きですが、いつでもどこでも誰でも使いやすい端末だとは僕も思っていません。

あくまでも、特定の作業とか行動を最適化してくれる可能性がある端末といったところ。

僕自身はiPadに非常に感動したし生活的にも作業的にも助けられる部分が多かったので魅力的に感じていますが他の人には理解されないことも多くあります。

ですが、環境に合わせた使いやすさを実現するためには非常に良くはたらくというか、日常の隙間を埋められるようなガジェットだと思っているので、合う人はぜひともたくさん使って生活をより良くしてほしいと思っています。

まとめ

僕なりのiPadが優れる点とPCが優れる点についてまとめてみました。

みなさんの考えるiPadが優れる点とPCが優れる点についてもぜひともコメント欄で共有お願いします!

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