僕の現在のメインキーボードであるREALFORCE RC1ですが、実は購入前に究極の選択をする必要があります。
それが押下圧30gのモデルを選ぶのか45gのモデルを選ぶのか。
押下圧——つまりタイピングしたときにどれくらいの反発の強さを感じるのかという数値なのですが、この押下圧の数値は5g違うだけでも印象がガラッと違うキーボードになります。
REALFORCE RC1には30gと45gの2タイプがあり、その差はなんと15g。同じキーボードとは思えないほど打鍵感が変わるので、好みに合わせた選択が必要です。
自分の手に馴染む最適な押下圧のキーボードがあれば作業も仕事もさらに楽しくなること間違いなしなので、好きなものにふれ続けるご機嫌な毎日を手に入れるためにもここは慎重に選びたいところ。
そこで今回は実際に30gと45gのRC1を使い比べて、どちらにどのような特徴があるのかを解説していきます。
提供:東プレ
個人的な推し:30g
どちらがおすすめなのか、コンテンツとしては回答をだすべきだと感じるので、僕の主観的な答えは出しておきます。
僕個人としては30gの押下圧がおすすめです。
理由は後ほど詳細に気に入っているポイントで語りますが、30gという軽快な打鍵感が他のキーボードにはなく、これならではという感じなんです。
圧倒的な軽さによって軽快に打てつつもキーボードとして欲しい反発はしっかりと得られるというところで本当に気に入っています。
45gも決して悪いというわけではなく、むしろ好きなくらいなのですが、2つを比べて1つを選べというのであれば僕としては30gがおすすめです。
30gの気に入っているポイント
ここからは実際に使ってみて押下圧30gの気に入っているところについてまとめます。
唯一無二の軽快さ
なんといってもここが1番かもしれない。
押下圧30gの静電容量無接点方式のスイッチが生み出す唯一無二の軽快さ。
スイッチに接点がないことから「カチカチ」としたひっかかりはなく、スムーズにストンとキーが下がっていきます。
その下がり方の軽快さが絶妙で、本当に触れたら自然と落ちていくような感覚。
本当に少し触れただけでもタイピングができてしまっているような感覚があり、この打鍵感はRC1ならでは。
一般的な押下圧と考えている45gとは力のかかり方がはっきりと違い、30gの沈み込みの軽さは本当に別物。
これまでたくさんのキーボードを使ってきましたが、この30gの押下圧に加え東プレの技術が合わさり、唯一無二の軽さと打鍵の心地よさを両立しています。
反発力が最高

最近自分の中で要注意ポイントとして見ているところなのですが、押下圧だけではなく反発力も重要だと考えています。
反発がしっかりと感じられるだけ強い場合、キーを押下したあと自然と指が元の高さまで戻るので次のタイピングがスムーズです。
反発が弱い場合は自分でいちいち元の高さまで指を戻すような力の入れ方をしなければならないので疲れます。
この反発の感じがRC1は絶妙で、30gという軽い押下圧ながら反発はしっかりしているという仕様です。(45gももちろんしっかり反発する)
押下圧が弱いということは一見バネの力が弱い=反発も弱いとなるような気がするのですが、RC1はそんなことなく、タイピング後も指が自然な力で次の打鍵に移れるので非常に快適。
ここは諸説ある
反発について僕は強い方が好きなのですが、最近のトレンドは弱めなようにも感じています。
LofreeのHadesスイッチとかNiZの新型ロープロファイルL84、あとはKeychronのQ1 HEなど、最近評価の高い(打鍵感について悪いレビューをあまり見ない)キーボードですが、個人的な感覚だとこれらのキーボードは反発が弱めでしっとりとした打鍵感のように感じました。
底打ちまで落ちきったあとに自然と戻るような感覚にはならないものの、優しくタイピングできるという点では良いかもしれません。
この反発の強さについては好みが分かれるところだとは思いますが、RC1がベーシックというか一般的なキーボードらしく、最近トレンドのキーボードがしっとりとした新感覚の感触なのかな、という認識です。
指疲れが45gよりも少ない

30gの押下圧の最高なところはストンと自然に落ちてしまうような軽さがあるからこそ、押し込むという行為に力がかからないので指疲れと無縁の生活ができるところ。
意外とこの押し込むときの負担というのもバカにできず、数時間ならまだしも、1日中を数日間ずっとなんて生活をしていくとかなりの負荷がかかってしまいます。
たかだか一打の小さな負担かもしれませんが、この負担を少しでも軽減することで1日中タイピングしてもまったく疲れのない指を手に入れられるでしょう。
もちろん、45gのRC1ももちろん致命的な指疲れというのはありません。
ただ、30gのRC1は45g以上に軽く押せるため、「さらに」快適なタイピングを実現しているように感じます。
押下圧が軽いことによってタイピングした感覚が薄くて違和感があるという人もいるかもしれません。
そのためある程度重めの方が自然に打てる人もいるかもしれませんが、「負担」というポイントで見た場合は軽い方が負担は軽くなるはずなので、「疲れのなさの最高地点」を目指すのであればぜひとも30gを検討してみてほしいです。
30gの懸念点
個人的には押しポイントだらけの30gなのですが、懸念点についても触れておきます。
懸念としては「押下圧が軽すぎて違和感があるかも」というところ。
すでに少し触れてしまっているのですが、やはりこの押下圧はかなり軽く、普段45g程度のタイピングに慣れていればいるほど、軽すぎて違和感があると思います。
僕自身、45gから急に30gに変えたら「良い!」と言っていたか自信がありません。
押下圧35gのNiZキーボードや40gのLofree Flow Liteなどを使った経験があったからこそ、自信と確信を持って良いと感じているだけで、急に使うとあまりの落差に馴染まない可能性があるのではないかと感じています。
そのため、軽さこそが最大の魅力ではありつつ、この軽さがゆえに合わないという人も一定数確実にいるでしょう。
自分がたしかなタイピング感が好きなのか、スッと落ちていくような軽快さが好きなのかは事前にしっかりと把握しておく必要があると思います。
45gの気に入っているポイント
次に45gのRC1を使って気に入っているポイントについてまとめます。
確かな感触

特徴はやはりしっかりとフィードバックのある感触。
45gという押下圧によって、しっかりと1打1打に適度な重みがあります。
30gでは触っただけでもストンと落ちていってしまいそうな軽さでしたが、45gではさすがにそこまでの軽さではなく、正確に自分の意図した操作で入力が実現できるでしょう。
底打ち付近の少し引っかかりを感じるポイントについても30gに比べて確かな感触があるように感じます。
この独特の感触を強く感じたい人は45gの方がタイピングを楽しめるでしょう。
また、打鍵したときの反発も45gの方が強く、跳ねるようにタイピングができるのも面白いところ。
バネの力が強いというところで、30gが薄めの味付けだとしたら45gはパンチのある濃いめの味付けで、はっきりとわかりやすいタイピングが魅力です。
「タイピングしてる!」みたいなわかりやすい感触を求めるなら、45gの方がわかりやすく気持ちが良いと思います。
一般的と言える押下圧

45gの魅力は慣れにもあると思います。
これまで学校などで使っていたキーボードももはや型番とかわからないし感触もうろ覚えなのですが、45gくらいだったのではないでしょうか。
あとはこれまで20台ほどキーボードをレビューしてきたのですが、45gのキーボードが多かったですし、45gを基準として45gを上回れば重い、45gを下回れば軽いといった印象です。
そのため、多くの人が「キーボードってこんな感じだよね」と共感してくれる重さが45gなのではないかと考えています。
やはり慣れは強く、なんとなくだとしても持っている感覚から「軽い」「重い」というのは違和感を抱きやすいと思うので、その意味で自然に受け入れられる(だろう)45gはクセがなく使いやすい押下圧だと感じました。
30gを個人的には激推ししていますが、押下圧よくわかっていないとか最初の1台としておすすめするなら45gをおすすめするかもしれません。
45gの懸念点
王道な重さであると感じた45gの懸念点について共有します。
懸念としては30gに比べると長時間タイピングは押し疲れやすいというところ。
前提としてめちゃくちゃ良いキーボードなので指疲れが少ないキーボードです。
そんなキーボードですが30gと比べてあえて懸念を上げるとすればやはり押下圧が重いというところから、1打1打に少しずつ負担がかかっているというところ。
1打ずつはたいした負担ではないのですが、これが数時間・数日と積み重なると疲れの要因になります。
また、45gは確かな感触があるというところでどうしてもちょっと強めにタイピングしてしまうと思います。
そうすると押す力は当然強くなりますし、キーボードから跳ね返ってくる衝撃も少し強いです。
そのため、疲労感の蓄積としてはどうしても少しずつ負担を感じます。
これは僕が日頃30gを打ちすぎて感じやすくなっているだけかもしれませんが、このあたりの疲労についてどれくらい重要視するかが30gと45gを選ぶ分かれ目になるような気がしました。
どっち買っても後悔はない
いろいろ話しましたが正直どっちを選んでも後悔はないほど気持ちよく使えると思います。
もちろん個人差があって最適に近い押下圧はあると思います。
しかし、30gは全然だめで、45gしか考えれない!のような、どちらかの押下圧が外れなんて感覚にはまったくなりません。
むしろどちらとも良さがあるので予算が許すなら2台買って欲しいくらい。
一応個人的な推しの押下圧はありつつも、どちらとも魅力のある押下圧です。
さらに悩ませるような結果になるかもしれませんが、両方大好き。
強いて言えば30gが他のキーボードでは味わえないほどの軽さと反発感の絶妙な両立というところでおすすめ。
本当に悩ましいので可能であればぜひ実機を体験してから決めてみてください。
RC1がさらに快適になるオプション製品
東プレからはRC1をさらに快適に使えるオプション製品が発売されているので併せて紹介します。
これらを駆使してさらに快適なRC1ライフを送ってください。
まず1つ目がアルミリストレスト。

手が沈みこまないハードタイプのリストレストがあります。
僕自身いつもリストレストは使って作業をしているのですが、使っているのはソフトタイプ。
手首を保護するためにアルミなんて絶対なし!なんて思っていたのですが、実際使うとアルミであるということを感じさせないくらい優しく手首を保護してくれて痛みなしでタイピングできました。
これかなり意外な発見で、ひんやり気持ちが良いアルミリストレストが夏に向けて大活躍するかもしれません。
2つ目がジェルリストレスト。

これは僕がいつも使っているタイプのリストレストに近いタイプ。
でも高級感というか触り心地とか腕ののせた感じが全然違う。
適度な柔らかさがあるのはもちろん、通気性に優れた素材を採用していて、汗などの蒸れをスムーズに発散できます。
アルミに抵抗がある人はこちらも検討してみてください。
そして3つ目はキーキャップ。

これは実機があるわけではないのですが、RC1には純正のキーキャップがいくつも用意されています。
そのため、雰囲気を変えてRC1を使いたいときは好みのキーキャップを使ってみるというのも1つの手。
気になるオプション製品があればチェックしてみてください!
まとめ
最高で大好きなRC1の悩ましい押下圧についての解説でした。
2つ使ったからこそ逆に迷ってしまうくらいどちらの押下圧にも良さがあって本当に選ぶのが大変ですね。
何か聞きたいこととか気になることがあればお気軽にコメント欄に記入してください!
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