キーボード好きからは絶賛の声が止まらない大人気キーボードのLofree Flowの新型がついに登場しました!
それが今回レビューしていく「Lofree Flow2」。
EdgeやLiteといった表記ではなく「2」。つまりFlowの正統後継機となります。
大人気モデルであるがゆえに発売を待望されていた新型ですが、しっかりと新型らしくFlowから進化して登場しました。
とはいえ、進化というより変化とでも言うべきポイントもたくさんあるので、旧型と何が違うのか、どこが進化したのかについても解説していきます。
今回はそんなLofree Flow2を実際に使ってみてわかった良かったポイントや気になったポイントについてまとめていきます。
提供:Lofree
Lofree Flow2の特徴
- 新スイッチを採用
- タッチセンサーの搭載
- 3つのレイアウトを展開(65%・75%・96%)
- VIAに対応
- 有線・無線・レシーバー接続に対応
- 3000mAhのバッテリー(旧モデル2000mAh)
- チルト搭載
- 7月9日まで早期予約開催中
- 最安値89ドル(13,000円くらい)
進化ポイントが目白押しの新型となっています。
特徴としてはやはりタッチセンサーの搭載でしょうか。
右側に大きくスペースが確保されていて、存在感があります。
他にもチルトの搭載やレシーバー接続への対応など、ハードとしての変化がかなり大きいです。
ソフト面についてもVIAに対応しているうえ、MODタップも使える機能性の高さがあります。
現在クラウドファンディングの早期予約開始中で、1ドルの先行予約金を払うことで最安値89ドルで購入が可能。
正直13,000円の性能とクオリティではないので、コスパ的な面では89ドルなら買っておいて損がないレベルだと思います。
通常価格に戻ると日本円で28,000円くらい(もしくは国内販売時はFlowと同様の3万円くらいになる?)になると思うので、購入予定であればクラウドファンディング開始に合わせて購入すると良いでしょう。
技適も取得予定とのことなので、国内でも安心して使用可能です。
旧モデルとの違い

名前が「2」となっていることもあって旧モデルの進化系というような立ち位置だとは思うのですが、正直個人的には後継機というよりは別モデルと捉えているほど違いがあります。
Lofree Flowから引き継がれたスタイリッシュなデザインという意味での共通点というかアップデートはありますが、機能性とか打鍵感とか、デザイン以外の部分では本当に別物。
違いとしては下記。
- スイッチが刷新
- キーキャップの形状が違う
- タッチセンサーの搭載の有無
- 65%レイアウトの有無
- レシーバーに対応
- チルト搭載
- VIAに対応
- バッテリー性能向上
それぞれ各項目で詳細に見ていきますが具体的にはこのような感じ。
機能性だけ見るとFlow時代から言われていた「レシーバー接続できたらいいのに」「VIAに対応してほしい」などの要望を叶えた優秀なモデルであるといえます。
さらに大幅なデザイン変更に加えてスイッチやキーキャプも変更されました。
これによって、いわゆる元の素材を活かしたメジャーアップデートという感じではなく、別物キーボードへの進化というような変貌を遂げていると思います。
体感的にはFlowとEdgeくらいの違いを感じました。
別物レベルと感じた理由については後ほど詳しく話しますが、単純に「後継機だから即購入!」というくらいの気持ちで期待するとちょっと違和感あるかもしれません。
別物って理解したうえでこの機能性なら買い!みたいに理解しているなら良いと思います。
Lofree Flow2のデザイン
カラーについてはホワイトとブラックの2色展開です。

ホワイトの場合はSurfer(リニア)かVoid(静音リニア)、ブラックの場合はPulse(タクタイル)となっていて、どれでも好きなスイッチを選べるという仕様ではありません。
レイアウトは65%・75%・96%の3種類展開で、これはホワイトとブラックどちらともあります。
レイアウトによるデザイン的な違いはなく、単純にキー数の変化のみ。
共通するデザインとして冒頭でも触れましたが右側のタッチセンサーが特徴です。

そのまま操作するとボリューム、Fnキーを押しながら操作すると輝度の調整ができます。
側面についてはタッチセンサーの少し上にUSB-Cポートがあります。

背面についてはチルトとゴム足。

チルトは広げることで傾斜がつきます。
本体自体の傾斜がほとんどないので、打鍵の角度はチルトで調整するしかありません。
タッチセンサー側のチルトの裏側に電源や接続方法を切り替えられる物理ボタンが隠されています。

Lofree Flow2 レビュー
ここからはLofree Flow2の各項目についてレビューしていきます。
打鍵感
今回は新たに3つの軸が登場しています。
- Surfer(リニア):押下圧40g
- Void(静音リニア):押下圧40g
- Pulse(タクタイル):押下圧40g
それぞれ系統としては既存のスイッチに似ているような気がします。
- Surfer→Ghost
- Void→Hades
- Pulse→Phantom
このような感じだと思います。
GhostとPhantomに関しては押下圧が50gだったので、新スイッチは40gになったというところで打鍵感が軽めになりました。
とはいえ、Flow LiteのSpecterのときほど衝撃的な軽さと違いがあるかと言われると微妙で、Specterと同じ40gのはずなのですが、体感45gというか、数値よりはちょっと重いような気もしています。
Hadesはもともと押下圧が40gというところでVoidという新スイッチにはなりましたが、あまり変化は感じられていません。
全体的な打鍵感でいうとそれぞれ既存のモデルと比べるとかなり変化したように感じています。
しかし、これはスイッチ由来というよりはキーキャップやボディに由来するような感触がしました。
スイッチ単体ではそこまで旧モデルと差を感じないのですが、キーキャップ越しに打つとタイピングの感触とか響きがかなり違うように感じています。
キーキャップですが、旧モデルの丸みのある形状からエッジが目立つような形状に変化しました。
また、Flowのキーキャップはマットで柔らかな触り心地に対し、Flow 2はカラッと乾いたような触り心地。
どちらにも良さがあるのですが、これによって指先の感触が大きく違います。
個人的にはFlowの柔らかくマットな質感の方が好み。
Flow2はちょっと角が指に刺さるというか、引っかかるような感触が好きになれませんでした。
続いてボディですが、これは単純にガスケットマウントの性能が上がったように感じます。
Flow2の方が底打ちしたときの衝撃がマイルドというか、おとなしい感じがあります。
これは指先の負担を軽減する良い調整なのですが、Flowのしっかりと感触を得られる衝撃もある意味では良さだったので、好みの部分かなとも思います。
これらの点から、後継機とはしつつも系統が似つつも正統進化というよりは、系統が似ている別物キーボードといった印象になるので、Flowのコトコトとした感触のまま多機能さ溢れるキーボードが欲しいと感じている方はIQUNIXのMQ80の方がおすすめです。
打鍵音・静音性
打鍵音に関してはスイッチによって音量が変わります。
- Surfer(リニア):大きめ
- Void(静音リニア):静音
- Pulse(タクタイル):大きめ
音量に関してはFlow時代から変わらず、標準のスイッチの場合はかなり大きめ。コトコトとした音が周囲に響くでしょう。
職場で使うことを想定している場合には自席から3mくらい離れても聞こえるくらいの音量していると思うので、注意してください。
Voidに関しては静音リニアを謳っているだけあり、非常に静か。このモデルであれば職場で使っても問題ない音だと思います。
これまでHadesが似たような立ち位置だったのですが、スイッチを交換するとなるとキーボード1台分くらいの費用がかかってしまったので、最初からこの静音モデルが選べるのは嬉しいポイントです。
レイアウト
レイアウトについては65%・75%・96%の3種類から選択可能です。
65%の場合はファンクションキーがなく、75%であればファンクションキー搭載、96%はテンキーまであります。
どのモデルに関しても右側のタッチバーは付いてくるので、標準的な同レイアウトのキーボードと比べるとサイズが右側に少し大きいです。
キーマップソフト
なんと今回VIAに対応しています!これは嬉しい。
Flowはキーマップソフトになにも対応せず、Flow LiteはWindowsのみ、そしてついにFlow 2でVIAに対応というところで、着実な進化を遂げてくれました。
VIAについてですが、僕がさわった現状の段階ではJSONファイルが必要なタイプとなっていたので、接続しただけですぐに使えるわけではありません。
VIAの設定のところからファイルをダウンロードしてからキーマップを設定しましょう。
リマップについてはVIAに対応しているというところで、一通りの設定を柔軟に行えます。
レイヤーキーなどを設定すればかなり多様な使い方ができるようになるでしょう。
また、Flow2はMODタップにも対応していました。
MODタップとは、単押ししたときは「z」、長押ししたときは「Shift」のような、短く押したときと長く押したときに挙動を変えられる機能のこと。
意外とVIAには対応しているもののMODタップには対応していない機種も多いなかで、ここまで対応したのは流石の一言。
カスタマイズ性も非常に高い一台となっています。
その他気になるところ
魅力の多いLofree Flow2ですが、気になるポイントもあったので共有します。
タッチバーの必要性が微妙
正直このタッチバー僕はこの機能ならいらないかなと思ってしまいました。
ボリュームの調整や輝度の調整というのはファンクションキーとかVIAにも対応しているので、理マップでいくらでも使いやすくカスタマイズできてしまいます。
となると、そもそもここまでスペースをとってまで搭載する意義が見当たらないです。
もしくは100歩譲ってあるのは良いとしましょう。
だとしても右側にあるのはなぜなのでしょうか。
どうしてもマウスとの距離も遠くなってしまうし、あまり良さを感じられませんでした。
5月にあったLofreeのイベントでFlow2の発表が実はあり、デザイナーの方に直接質問する時間があったのですが、そこでももちろんこの位置関係については質問がありました。
回答としては「デザイン性のため」とのこと。
Lofreeはただの機能性を求めたメーカーではなく、デザイン性にも力を入れているメーカーだというのはこれまでの製品からもわかることなのですが、個人的には利便性を大幅に落としてまで無理やり採用するにはメリットが少ないような気がしてしまいました。
HHKB Studioのようにマウス不要の操作デバイスを作り上げる、みたいなコンセプトで横に膨らまずにマウス操作ができるようなデバイスであれば「あえて」搭載する必然性というのもわかるのですが、デザイン性のためにマウスとの距離が離れてしまううえに使い所もそこまで多用するものではない機能を載せるのはなんだかな、といった気持ちです。
ポートの位置の利便性
USB-Cのポートですが、位置が最悪だと思っています。
なんと場所はタッチセンサーの上で、挿そうとするとマウスの横になるわけです。
純正のケーブルはもちろんL字のケーブルになっていますが、手持ちにL字がなくストレートを挿さなければならないとき、この不便さたるや…
マウスの場所には干渉するし、見た目はよろしくないし、正直なぜここなのか?という疑問が頭から離れません。
おそらくデザイン性が、というところだとは思うのですが、利便性を考えれば右側面ではなく上部にすべきではないのでしょうか。
というか右側面にポートがあるキーボード初めて見た気がします。
斬新・革命的と言えばよく聞こえるかもしれませんが、多くのキーボードでその位置を選んでいないということは選んでいないなりの理由があると思っています。
僕はこの位置嫌いです。
スイッチ本当にその位置?
電源のオンオフや接続方式を切り替えるスイッチがチルトの裏です。
これもどうなのでしょうか。
何か変更するときにいちいちキーボードを持ち上げて背面を見て操作をしなければならないのがめんどうすぎて僕は許容できませんでした。
これはイベント時にデザイナーさんに質問したのですが、「デザイン性を重視した」とのことで、利便性を重視したわけではないようです。
一度設定を決めてしまえばそこまで操作する必要がないから隠してしまっても問題ないと言えば問題ないこともないですが、パッと操作したいときにちょっと不便だなと思ってしまいました。
Lofree Flow2がおすすめな人
スタイリッシュで機能性の高いロープロファイルキーボードが欲しい人
静音性と打鍵感に優れるロープロファイルキーボードが欲しい人
個人的には前提としてFlowの系統の進化が欲しいではなく、機能とデザインに納得して別物キーボードが欲しい、というスタンスの方がミスマッチが起こらないように感じました。
打鍵感についてはFlowの強めの感触のコトコト感を重視するなら、ちょっと肩透かしをくらうかも。
とはいえ、最近人気な打鍵感のような気もしています。
個人的な印象としては「Hadesスイッチを多様に進化させた」といった感じ。
最近柔らかめの感触のキースイッチはトレンドだと思っていて、Hadesっぽさというかこの系統のスイッチを採用したキーボードとしてはKZZIやNiZの新型ロープロなどもこの系統。
柔らかめの感触ながら確かな打鍵感があり、軽快にタイピングができる。そんな選択肢をリニア・静音リニア・タクタイルで新たに広げたといったところでしょうか。
厳密にはSurferやPulseはさすがにHadesほど柔らかな感触ではないので、まとめて評価するのは難しいし違うのですが、ちょっと柔らかく軽めな感触を軽めの押下圧とかボディの振動吸収によってどのスイッチでも柔らかめの要素を生み出し、実現しているようにも感じました。
正直個人的には最高に好み!みたいな感触ではないのですが、市場としては人気がある傾向の打鍵感でしょう。
そのため、トレンドをしっかり把握した、市場としても人気のあるジャンルでちゃんと勝ちにきたキーボードだと思います。
まとめ
早期予約の価格を考えると間違いなく市場トップの機能性とデザイン性。
ただFlowの打鍵感とは少し違っているので、差を理解した上で購入するのがおすすめです。
早期予約が爆裂お得なので、気になっている人はぜひチェックしてみてください!
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