外付けのキーボードを会社などの人がいる場所で使いたいと思っても気になるのは打鍵音ではないでしょうか。
良いと言われるキーボードは確かに感触はいい。でも音が大きくて目立ってしまう…
こんな悩みがあると思います。
そこで今回紹介したいのは静音性抜群のロープロファイルキーボード「KZZI I75」。
高い静音性に加えて実売が1万円ほどで購入できる価格の安さが魅力。
KZZI I75を実際に使ってみて良かったポイントや気になったポイントについてまとめていきます。
提供:KZZI
KZZI I75の特徴
- ミニマルなロープロファイル
- オフィスワーク向けのデザイン
- 静音性の高いキースイッチ採用
- ホットスワップ対応
- Mac/Windows対応
- 専用キーマップソフト有り(Windowsのみ)
- 技適なし
- 価格12000円くらい($84.99 USD)
静音設計のロープロファイルキーボードというところで、打鍵感や打鍵音に特徴があるLofree Flowなどに比べると対極にあるようなキーボード。
非常に静かで優しい打鍵感となっていて、感覚的にはHHKBやREALFORCEなどの静電容量無接点方式のキーボードを叩いているような感じ。
メカニカルスイッチのキーボードなので本来的には「カチカチ」「カタカタ」「コトコト」としたスイッチが多いので、HHKBやREALFORCEっぽい感触で叩けるのは大きなメリットのように感じています。
現在まだHHKBやREALFORCEはロープロファイルのキーボードは出していないので、HHKBやREALFORCEっぽいロープロ欲しいなと思ったときに選択肢に入ってくるような気がしました。
また打鍵音も非常に静か。もしかしたらこれまで使ってきたなかで1番静かなのではないかというレベル。
会社などの人が多い環境下で静かに、でも良い打鍵感のキーボードでタイピングがしたいと考えている人にはうってつけかもしれません。
この辺りについては打鍵音や静音性の部分でさらに話していきます。
注意点は技適が通ってないこと。
技適がないと無線通信が法律によって禁じられているので、残念ながら接続が有線限定になってしまうのは煩わしいところです。
KZZI I75のデザイン
カラーについてはホワイト・ブラック・ピンクの3色展開。
今回はホワイトをチョイス。

ホワイトの色味としてはすごく明るいというよりはちょっとくすんだ落ち着いた色味。
ボディについてはプラスチック部分とアルミ部分の2箇所があるのですが、プラスチック部分はキーキャップと同系統の色味で、アルミボディの箇所は他よりちょっと明るい感じ。
レイアウトは75%のキーボードとなっていて、一般的な大きさ。
正面右上にはボリュームコントロールのノブ、右端キーと矢印キーが独立、左上にショートカットキーがあるのが特徴です。
側面は上部に接続方法の切り替えスイッチがあります。

背面にはゴム足、チルト、レシーバーの収納スペースがありました。

チルトに関しては2段階調整可能のチルトです。
もともと傾斜はついていますが、さらに調整が可能となっています。
KZZI I75 レビュー
ここからはKZZI I75の各項目についてレビューしていきます。
打鍵感
キースイッチについては2種類あり、「Kailh Islet-quiet style」「Kailh White Rain-crispy style」。
今回は押下圧35gの「Kailh Islet-quiet style」を使用しています。
35gなので本来的には軽快というような感じなはずですが、体感45gくらいのちょっと重めの打鍵感のように感じました。
冒頭でも話した通り、HHKBやREALFORCEのような静電容量無接点方式のキースイッチのような感触があるタイプ。

「カチカチ」としたひっかかりはなく、スッと押下していき底打ち手前でゴムをむぎゅむぎゅ押しているような反発感があり、指を離すと強めに弾き出されるといいった感触。
静電容量無接点方式であったり、「カチカチ」としたフィードバックがないものでたまに感触がよくないキーボードとして、反発感が弱いキーボードがあります。
この手のタイプは優しく柔らかな打鍵感が魅力な一方で、底打ち後の反発が弱いことがあり、そうなると反発が少ないことでいちいち指をもとの高さまで自分の指の力で戻さなくてはならないような動きをしなくてはいけないので、柔らかさ以上に疲れるんです。
そんな問題を抱えがちな柔らかめのタイプですが、KZZI I75は柔らかめだけどちゃんと反発感がありました。
これまでも柔らかいタイプはYUNZIIのL75やNiZのAtom68などを使ってきたのですが、これらは柔らかいは柔らかいものの反発が少ないタイプで正直トータルの打鍵感は微妙。
同じ系統ではあるものの、これらのキーボードとは違ってしっかり反発力もあって打鍵感を感じられるし疲れにくいというところで、打鍵した感触としてはかなり好みでした。
打鍵音・静音性
静音性は非常に高いです。
もはや「カチカチ」とった高音は一切なく、「トントン」とキーキャップがフレームに当たる音が鈍く聞こえるだけ。
これは静音性としてはかなりすごい。
高音はどうしても響いてしまう特性があるので少しでも音が出ると小さな音でも気がついてしまいやすいですが、もはや高音は0なので響く心配がない。
HHKBやREALFORCEもかなり静音だと思いますが、それ以上かもしれないほど。
僕が使ってきたロープロファイルの中では1番静かなのではないかと思います。
会社などの人が多い場所で使うとどうしてもキーボードの音が気になってしまうものだと思うのですが、KZZI I75であれば全く気にせず使えるのではないかと感じました。
打鍵音に関しては静音性が高いというところで、心地よい音がそれなりの音量で聞こえるかと言ったらNo。
フレームに当たる鈍い音が聞こえてきます。
これが悪い音だとはまったく思いませんが、良い音なのかと聞かれると一般的な良い音とはまた違うかなとも感じました。
レイアウト・キー配列
レイアウトについては75%の一般的な大きさのキーボード。
ミニマルなデザインにまとまっているように思います。
しかし、コンパクトさを意識しているかと聞かれると微妙のポイントも。
ショートーカットキーやロゴが正面にあるので、その分上部に大きめです。
右端のキーについても詰めているのではなく独立、矢印キーも独立しています。


独立したことによって打ち間違いなどが少なくなるといった効果はあるかもしれないですが、デスクの上をコンパクトにするといった観点から見ると余計な幅は縮小しても良かったのかなというといころ。
レイアウト自体は75%あるので十分に打てるし、とくにキーマップソフトで調整が必要なキーがあるわけでもないですが、形状で好みが分かれるところだと思います。
その他気になったポイント
やはり気になったのは技適。
正直日本で使うなら技適は通っている製品の方が安心かなといったところ。
この製品自体Amazonで取り扱いが一応あるものの見たところ公式ではない、そうなるとアリエクや海外の公式HPで購入ということになり、この方法で購入する人はそこそこキーボードが好きな人でしょう。
そんな人ならばもちろん技適のことは知っていて、有線で使うという意識を持って最初から使えるのだと思います。
しかし、正直ここまで考えるのもめんどくさいと感じてしまいました。
海外で使うなら良いのかもしれませんが、日本で使うのであればこのあたりの制約を常に頭の片隅に入れながら使うのは正直微妙。
それであれば技適も通って安心安全なキーボード使う方が楽だし便利です。
物自体は良いのでおすすめしたい気持ちもありますが、技適なしは足枷すぎるので、このあたりは理解がある人が選ぶべきだと感じています。
技適ですべてだめと聞こえてしまうとそれは意図が違うのでもう一度伝えますが、物は良いです。
打鍵感もデザインもわりと好き。でも技適がないので日本で使ううえではかなりおすすめしにくいというのが本音。
KZZI I75がおすすめな人
静電容量無接点方式風の格安ロープロファイルキーボードを使いたい人
まず超個人的な話ですが、打鍵感がHHKBやREALFORCEなどのキーボードのような静電容量無接点方式っぽさがあって意外と好みでした。
もちろん厳密にはちょっとしっとり指に吸い付いてくる感じとかスコスコとした軽快に指が落ちていく感じはないので違いはあります。
ですが、「ロープロファイル」で「メカニカルスイッチなのに」というところを評価するのであれば系統は似ていると言っても良いのではないでしょうか。
特に似てると感じているとこが底まで押下したときの衝撃吸収感や静音性。
メカニカルスイッチ特有のカチカチした感じやカタカタしような軽快さはなく、かなりしっとりとした打鍵感。
さらに押下したときフレームに当たる感じも非常に優しく、長時間のタイピングでも指の疲れがないタイプのように感じました。
そしてそこに付随する静音性の高さ。
「カタカタ」「コトコト」なんて音はなく、「トストス」くらいの音であるうえ、高音の成分がほとんどなくて低音で打鍵音が響くだけ。
少し前にNiZのキーボードを使って静音性が非常に高いと感動したのですが、それ以上に感じています。
しかもNiZよりも反発の感触が強いので、打鍵した感触を求めつつも静音性にこだわりたい人はKZZI I75の方があっているかもしれません。
非常に静音ながら打鍵感も押下時・反発・衝撃吸収とどこをとってもクオリティが高く満足感があります。
もちろんメカニカルスイッチ独特の軽快さや打鍵音が好きな人にとっては合わないかもしれないですが、HHKBやREALFORCEなどのキーボードが好きな人にはかなりおすすめの系統といえます。
あとは価格の安さも魅力。
定価がもともと1万円くらいなのですが、初回クーポンなどを適用するとさらに安く。
この打鍵感のクオリティのキーボードが1万円くらいで買えてしまうというのはなかなか良い選択肢なのではないかと感じました。
ただこの価格は公式HPで購入したときの価格で、Amazonから購入使用とするとちょっと高めなうえに公式からの販売でもないというところは注意が必要です。
注意としては技適が通ってないので無線通信ができないというところですが、有線で使っても良いと感じられるのであれば問題なく使えるでしょう。
まとめ
静音さが魅力のロープロファイルキーボードのレビューでした。
静かさがありつつも感触が良いスイッチなので、スイッチ自体を自作などのキーボードで使うのが正解なのかもしれません。