静電容量無接点方式のロープロファイル!「NiZ L84」|超軽快なキータッチと高いデザイン性が魅力|おすすめ・レビュー

最近人気の目覚ましいロープロファイルキーボードですが、このロープロファイル戦国時代に新たなキーボードが登場しました。

それが今回レビューしていくNiZの「L84」。

なんとロープロファイルながら静電容量無接点方式を採用しているというモデルになります。

これまで数多くのキーボードを使ってきましたが、ロープロファイルかつ静電容量無接点方式というのはこのキーボードが初めて。

そんなNiZのL84を実際に使ってみて気に入ったポイントや気になったポイントについてまとめていきます。

  • NiZ L84
静電容量無節点方式×ロープロファイルの新体験

提供:NiZ

NiZ L84の特徴

  • 静電容量無接点方式で信頼性や耐久性に優れる
  • 押下圧はわずか30g
  • 高い静音性
  • 超薄型デザインで高さは19mm
  • 分割スペースバー採用
  • 多機能ディスプレイで、充電残量・Mac/Win・接続先などを表示
  • 有線・無線・レシーバーの3WAY
  • キーマップソフト対応
  • MAKUAKEで早期予約開始中
  • 最安値32,325円

特徴はなんといっても静電容量無接点方式採用かつロープロファイルのキーボードであるということ。

そもそもNiZは静電容量無接点方式を採用したキーボードメーカーのHHKB、REALFORCEに続く第3のメーカーと言われることがあり、ラインナップもすでに豊富。

しかし、そんなラインナップ豊富なNiZ、もっと言えば他メーカーですらロープロファイルの静電容量無接点方式スイッチ採用のキーボードは発売していません。

この辺りのトレンドを押さえつつ自社の特徴である静電容量無接点方式を採用してきたというのは今回の目玉のポイントと言えるでしょう。

また、これまでホワイトとグレーを基調としたシンプルなキーボードの展開が多かったNiZからポップな色合いのデザインで発売されたというのも個人的にはかなり気に入っています。

何かと黒基調で重々しくなりがちなキーボードですがこのカラーリングなら軽やかに使えるのではないでしょうか。

そして静音性も非常に高く、タイピングした音がほとんど聞こえないのも特徴的。

この静かさは最近自作キーボード界で大人気スイッチのLofreeのHadesにも通ずるところがあると思います。

これであれば職場などの人がたくさんいる場所で使ってもまったく問題ならないうえ、デザイン性に優れていて所有欲も満たせるし、静電容量無接点方式採用で軽やかかつ指疲れなく打てるので、会社で使うキーボードとして最適かもしれません。

僕は人がいる場所だと音が気になってしまうタイプなので、これがいいかも。 昔デザインが良くてレシーバーにも対応していて、できればHHKBくらい使っていてテンションが上がるといいな…と思ってNuPhyのキーボードを見つけて買ったの思い出しました。

今ならこれ選ぶかもしれないですね。

NiZ L84のデザイン

カラーについては一種類で、NiZらしいホワイトのカラーを基調としつつ紫やネイビーのキーキャップも使われています。

ホワイトの色味としては明るい色というわけではなく、少しくすみが目立つような、落ちついた色味。

キーキャップにはPBT素材を使用し、文字はダブルショット刻印技術で印刷されているとのことで、使い込んでも擦れず、表面が美しいまま保たれます。

キースイッチの取り外しはできませんが、キーキャップの取り外しは可能。

スイッチは汎用性のある形が採用されているようで、Lofreeのキースイッチをはめることができました。

静電容量無接点方式という特徴を活かしながら好きなキーキャップ使えるのは良いですね。

正面にはまだ特徴があり、特に目を惹くのが中央のミニディスプレイ。

WinMacモードどちらになっているかや接続モードなど、あると便利な表示をしてくれます。

側面には電源ボタンがあり、押すことでディスプレイの表示や電源のオンオフを操作可能。

背面にはゴム足とチルトがあります。

チルトについては2段階の調整ができるので、細かな角度の調整ができるでしょう。

NiZ L84レビュー

ここからはNiZ L84の各項目についてレビューしていきます。

打鍵感

打鍵感の特徴はとにかく軽いこと。

押下圧がなんと30gで、とんでもなく軽いです。

指を乗せて少し力を入れただけでストンと落ちてしまうような軽さです。

そしてそんな軽さを支えるかのように、静電容量無節点方式特有の少しキーがブニュっと潰れるような感触が現れます。

このブニュっと潰れたような感触があることによって、キーを押下したときに、ボディから指へ跳ね返る衝撃が軽減され、指への反発が少なくなって柔らかにタイピングすることができるでしょう。

流行りのガスケットマウントを搭載しているわけでも高級感のある金属製のボディというわけでもないですが、キースイッチの特性によって、衝撃吸収や打鍵の軽やかさというのは、流行りのキーボードとは別軸で実現しているように思います。

NiZのキーボードはこれまでも35gという軽めの押下圧が魅力で、この軽やかさにハマっている人も多いのではないでしょうか。

とはいえ、フルプロファイルということで深めにストロークしなければならなかったり、リストレストなどを活用しないとちょっと手首が痛くなってしまったり、少しずつ課題がある側面もあったと思います。

この辺りの、より指の動きを最小限にしながらより軽い力で、そしてリストレストなどを使わずコンパクトなデスク環境でタイピングをしたいという人にはうってつけのキーボードなのかもしれません。

本当に力を入れていないのにスイスイ打鍵できてしまう感覚はだんだん心地よさを感じてきます。

個人的な体感ですが、Lofreeの静音スイッチであるHadesを打ったときの感覚に似ていると感じました。

ここからは打鍵感に関する注意ですが、軽やかである一方で、押した感触は薄いです。

もちろん静電容量無節点方式ならではのブニュっとした感触やフレームに「トントン」とあったている感覚はあるのですが、押下圧が軽いのはもちろん、キーの反発が少なく、あまり押下した感覚が得られません。

押下圧が軽いので反発が少ないのは当然なのですが、押した後の戻る力が特に弱く、自分の指の力で自然なポジションまで戻しているような感覚になります。

この戻りの反発感が少ないキーボードは総じて打鍵した感覚が薄く、打鍵感を求める上では障害になりがちです。

同じ30gの押下圧だとREALFORCEのキーボードも30gなのですが、これともまた違う感触。

キーを押下した瞬間の軽さはどちらも似たような強さなのですが、戻るときの力がREALFORCEの方が強いです。

一般的なキーボードに比べてもL84は戻りが弱いため、「なんだか物足りない打鍵感?」と思ってしまう原因はここにあると思います。

以前レビューしたなかではYUNZIIのL75やNiZのAtom68が同様の感触がありました。

これらのキーボードはソフトで軽快な打鍵感はよかったのですが、どうも押した感触を得にくいです。

同じ軽快さだとしてもREALFORCEやLofree Flow Liteは軽やかさと戻りの反発感が感じられます。

「タイピング感」を求めるのであれば違和感を覚えるキーボードだと思いますが、「新感覚の軽快さ」に期待するならピッタリのキーボードだと言えるでしょう。

打鍵音・静音性

静音性については特徴としても挙げられている通りものすごく静か。

本当にこれまで使ってきたキーボードで1番なのではないかというくらいです。

高音よりの音はなく、トストスといったフレームにキーキャップが当たったときに聞こえる音が聞こえる程度。

バックスペースの叩く場所によっては少しカチャカチャとした音が出てしまいますが、それも小さい音なので、あまり気にならないと思います。

職場で外付けキーボードを使いたいけど、中途半端なキーボードでは満足できない!みたいな人に特におすすめしたいところ。

どうしても人が多いところだとキーボードの音は気になってしまうところなので、静音性は重視する必要があります。

しかしある程度こだわって良いキーボードにすると特徴的な音がするというジレンマもあると思いますが、L84なら問題なく使用できるでしょう。

静音性が高くなった代わりに心地が良い打鍵音の要素は少なくなってしまったようにも感じます。

キー配列・レイアウト

レイアウトについては75%のキーボードで、極めて一般的なサイズ感だと思います。

ファンクションキーまで搭載されているので、標準のキーで足りないということはないでしょう。

また、NiZのキーボードはキーキャップの側面にFnキーと合わせて押したときに動くFnレイヤーの動きのアイコンや文字が記載されています。

例えば、Fn+左ALTの長押しでWinMacモードの切り替え、Fn+WASDのキーでマウスカーソルが移動する、Fn+MやKなどでテンキーのように数字キーとして入力できるなど、初期状態からかなり多彩な機能が揃っている状態。

これだけ使えればおおよその操作はできるのでキーマップソフトがなくても使い始められる人が多いのではないでしょうか。

キーマップソフト

カスタマイズの幅は広く、シンプルなキーの割り当てを変えるだけではなく、Fnレイヤーも設定可能。

しかも今回は分割スペースが採用されたというところで、このスペースを上手く活用してさらなる効率化を見つけられるかもしれません。

また、L84ではアクチュエーションポイントも0.6〜2.6mmの範囲で0.1mm単位で設定ができます。

これによってただでさえ軽快な打鍵感をさらに軽快にして、触れただけで打ててしまえるようなキーボードにカスタマイズすることも可能です。

このようにカスタマイズ幅は広く、「ここ設定したいな」と思うおおよそのことは設定が可能です。

しかし、NiZのキーマップソフトはNiZ専用のソフトで、これがあまり使い勝手が良いとは言えません。

VIAなどをさわったことがある人はある程度構造がわかると思うのですが、そうでない場合は操作がわからないこともあると思うので、注意が必要です。

その他気になるところ

好印象なところも多いNiZ L84ですが、気になったところも共有しておきます。

個人的に気になったのは定価の価格。

現在MAKUAKEにて早期予約を開催中のキーボードなのですが、早期割引を適用させた最安値で32,325円。

定価の場合は41,980円の設定な様です。

32,325円が高くないとは言いませんが、静電容量無接点方式のキーボードであることと、NiZの他のラインナップを見ると意外とこの価格は適正なように感じます。

他社もこれくらいの価格帯で勝負してますし、そのなかでまだHHKBやREALFORCEが手を出せていないロープロファイルに進出したというところでも差別化と価値が生まれているといえるでしょう。

しかし問題は定価。

41,980円となるとちょっと市場の高級キーボードの括りで見てもちょっと高め。

NiZのことなのでそのうちセール時には割引適用でこの早期割引価格くらいに価格を下げるのかもしれないですが、4万円超えとなると気軽におすすめできなくなってくる気がしてしまいました。

物は良いとは思いますが、4万円出すなら他の選択肢も吟味してしまいそう。

NiZ L84がおすすめな人

軽快で指疲れのないロープロファイルキーボードが欲しい人

このキーボードの魅力はなんといっても静電容量無接点方式かつ、軽快な打鍵感にあると思います。

キータッチは信じられないほど軽く、押下圧は脅威の30g。

35gのモデルでもかなり軽いと思いっていたのですが、30gはさらに先をいきます。

もはや指を乗せるだけでキーが沈みこみ打鍵してしまっているかのような軽やかさ。

それでいて優しい衝撃吸収感は静電容量無接点方式ならではというところで、指にも優しい打鍵感になっています。

そのため長時間のタイピングでも衝撃で指が痛くならずに快適にタイピングし続けられるでしょう。

個人差にはなると思いますが1つ注意しておきたいのは反発の弱さ。

軽快に押し込めるものの戻りがちょっと弱いので、指が自然な位置まで戻り切らないところに違和感を覚える人もいるかもしれません。

通常のキーボードのように小気味良い反発感みたいなところが薄いので、ここだけ注意。

他特筆すべきところとしてはデザインで、NiZらしさをのこしつつポップなキーキャップが好印象です。

また、有線・無線・レシーバーの3択から接続を選べるので、どんな環境でも使えるのがありがたいところ。

新感覚の静電容量無接点方式のロープロファイルが気になっている人にはおすすめです。

まとめ

業界的にも新しい静電容量無節点方式のロープロファイルキーボードでした。

はっきりとした打鍵感が欲しい!という人には少し物足りないキーボードとなってしまいそうですが、ソフトなキータッチが好きな人は病みつきになってしまうかもしれません。

デザイン性も良く、機能性も問題がないというところで、キーボード好きでも満足できるポテンシャルはあると思います。

  • NiZ L84
静電容量無節点方式×ロープロファイルの新体験

気になった人は現在MAKUAKEで予約中なので、チェックしてみてください。

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