iPadを購入すると気になってしまうのはトラックパッド付きのキーボードなのではないでしょうか。
一体型でいつでも持ち運べるので、iPadで作業の多い人ならついつい気になってしまいますよね。
そんなトラックパッド付きのキーボードで人気機種というと、純正はもちろんとして、LogicoolのCOMBO TOUCHも有力候補に上がっていると思います。
純正並みに機敏に動くトラックパッドに加え、ケースとキーボードが分離するという構造。
純正も魅力的ですが、機能性を考えるとCOMBO TOUCHをかなり有力な選択肢になるでしょう。
そこで今回は機能性が高いCOMBO TOUCHとMagic Keyboardを比べて、どちらがおすすめなのか、どのようなポイントで選ぶとよりiPadを使った日常が充実するのかについて解説していきます。
貸出:Logicool
COMBO TOUCHの特徴
- 新型iPadに対応
- 着脱式キーボードと調節可能なキックスタンド
- より薄く軽量に(Pro 11インチ用:20%薄く、17%軽量)
- 過去最大サイズのトラックパッド搭載
- Smart Connectorによる接続
- 使用シーンに応じて4つのモードを使い分け
- 高い保護性能
- 価格36,740円(税込)
まずはCOMBO TOUCHの特徴からですが、この製品の特徴はなんと言っても分離するというところ。

純正のMagic Keyboardの課題として、装着してしまうとPCライクに使えるものの、iPadらしい使い方をするときには裸での運用になるので少し使いにくくなってしまいます。
その課題を分離型のキーボードという仕様を取り入れることによって解決しました。
しかも分離型という仕様で留まることを知らず、接続方法はSmart Connector。

最近はBluetoothの接続も安定してきましたが、やはり安定性に関してはSmart Connectorが最高。

純正と変わらないようなトラックパッドの操作感を実現していて、スクロールもピンチインアウトもヌルヌル動きます。

やはりこの挙動はSmart Connectorでの接続ならではの良さ。
あと気がついたポイントとしては、旧型のCOMBO TOUCHを使ったことがあるのですが新型のCOMBO TOUCHは昔に比べて圧倒的に軽くなっています。

旧型のCOMBO TOUCHは分離はできるけど重たいな…という印象だったのですが、これくらい重量感であれば普通にカバーなしケースとして運用できそうで好印象です。
背面のキックスタンドについても薄型軽量、そしてケースに馴染むような仕様に変化しているので、確実に進化を重ねたということがわかる製品に仕上がってます。
COMBO TOUCHが純正よりも良いポイント
最初はCOMBO TOUCHが純正のMagic Keyboardよりも優れていると感じるポイントについて解説します。
この良さに共感できる場合、純正よりも生活にiPadがより馴染んでいく可能性が高いので、さらにiPadの魅力を引き出せるかもしれません。
分離できる
やはり1番特徴的なのは分離ができるというところ。

これは純正にはない仕様であり、COMBO TOUCHを選ぶべき理由になる大きな魅力だと思います。
純正のMagic Keyboardはマグネットで貼り付いてスタイリッシュに使えるのは確かにそうでしょう。
しかし、貼り付けてしまうと基本的には他のケースの併用が難しく、ケースなしの裸運用が前提となります。
そうなると装着しているときに側面の保護ができないのはもちろんのこと、外して使うときには剥き出しのまま使用しなくてはいけません。
これでは利便性は落ちるし傷も不安というところで、使い勝手はかなり悪くなります。
この課題をCOMBO TOUCHであれば分離型のケースで見事解決。
そもそも取り外す前提というところでiPadらしい使い方に制限がないところが素晴らしく、そのうえ軽量かつ保護性能も高いケースで、分離後の使用も快適です。
ケース自体にキックスタンドがついているので、スタンドとして動画視聴や資料の提示をするのも即座に切り替えられるのは大きな強みであると思います。

唯一スケッチモードだけは旧型から変わらず、固定が弱くとてもではないですけど書く行為に耐えうる強度をしていないように感じますが、見る行為については問題なくさまざまな角度で楽しめるでしょう。
取り外しても使いつつ、トラックパッド付きのキーボードでも使用したい。
こんな二刀流スタイルを重視するのであればCOMBO TOUCHがおすすめです。
トラックパッドが広い
製品の魅力のようですが、トラックパッドが純正よりも広いです。

iPadで作業をする際にポインターの操作やスクロール、ピンチインアウトなど、精密に行いたい操作は多岐にわたるでしょう。
この操作1つ1つがトラックパッドが広くなったことによって快適になりました。
地味に思えるアップデートかもしれないですが、操作範囲の向上はシンプルに使い勝手に直結します。
決めてにはなり得ないかもしれないですが、魅力としては大きいと感じました。
保護性能が高い
やはり純正を使ううえで気になってしまうのが、装着時の側面の保護や外したときの裸運用について。
純正はスタイリッシュに使えて良いものの、保護性能が高いとは言えません。

そんな純正とCOMBO TOUCHが大きく差別化できているのが保護性能。
専用のケースに入れるのですが、これが四隅までしっかり保護できるタイプ。

唯一ペンシルを収納する部分だけは保護がない状態になっていますが、大きく窪みがあるので直接当たりにくい構造にはなっていると思います。
隙なく守れているので、キーボードを外した状態で使用するときも安心してiPadを使えるのではないでしょうか。
価格が純正より安い
大きな違いとして価格差があります。
現在純正のiPad Pro 11インチ用のMagic Keyboardが定価49,800円(税込)。
一方でLogicoolは36,740円(税込)。
1万円以上安く購入することができます。
Logicoolも36,740円(税込)というところで決して安い価格とは言えませんが、Apple純正の定価が49,800円(税込)を考えればちょっと安く見えてきます。
記事執筆段階の2025年4月初旬ではAmazonで割引セールも適用されていて、価格は33,000円となっていました。
これでもまだまだ高いですが、純正を購入するよりは明らかに予算を抑えられます。
トラックパッド付きキーボード市場はなかなか難しいところで、以前サードパーティ製も使用しましたが、操作に関してはかなり満足なレベルで動くものの重さがかなりあって持ち運びに不便する印象でした。
AppleやLogicoolは高いだけあって、サードパーティ製とは一段上の軽量さをしているので、この価格差を飲み込めるかどうかは操作性というよりは重量がポイントになってきそうです。
純正がCOMBO TOUCHよりも良いポイント
COMBO TOUCHの良いところも見てきましたが、ここからは純正のターン。
高価格過ぎて一見良さがないように見えるかもしれませんが、純正には純正の良さがあると感じました。
どこが違いで魅力なのかをまとめていきます。
打鍵した感触が強め
これはものすごく個人的な感覚になってしまうのですが、打鍵感がMagic Keyboardの方が好みです。

COMBO TOUCHの打鍵感もだいぶ純正に似た系統になっていて、以前使っていたCOMBO TOUCHに比べれば格段に良くなっていました。
しかし、Logicoolらしい打鍵感になっていて、ストロークが浅く打鍵したときの反発がソフト。

これはこれで長時間タイピングしても指疲れが少ないというメリットがあるのですが、個人的にはちょっと物足りない。
MX KeysやKeys To Go 2などと比べると格段に「パタパタ」とした純正のような打鍵感が得られるので良いのですが、それでもまだソフト。
やはり純正のようなフレームに底打ち感がちゃんとあるような感触と、しっかりと感触が得られるMagic Keyboardの打鍵感が好きなんです。
僕は今現在3万円を超えるような据え置きキーボードも何台も使ってきましたし、自作キーボードに手を出して、自作キーボードの即売会に出向くくらいにはキーボードが好き。
そんな状態の自分でも意外とMagic Keyboardの打鍵感が好きで、これはこれで完成されていると思っています。
構造が違うので勝手なイメージなんですけど、Magic Keyboardは押下圧が50gくらい、COMBO TOUCHは40gくらいの軽快さ、みたいな印象。
ここは好みが分かれるところだとは思うのですが、柔らかめの感触が好きなのであればCOMBO TOUCHが良いですし、僕みたいに少し強めのフィードバックが好きな場合はMagic Keyboardが良いと思います。
キーのサイズがちゃんとしてる
比べてわかったのですが、COMBO TOUCHのキーのサイズがちょっと変です。
特に違和感あるのがエンターキー。
COMBO TOUCHはかなり細い形をしています。

他のキーであればサイズが違っても打つ頻度が少なくそこまで問題にならないかもしれないのですが、エンターキーはさすがに打つ回数が多いキーなので、変な形やサイズをしていると日常の打鍵に影響がでそうです。
一方純正であれば据え置き型のキーボードに比べると大きさはスリムになっていますが、COMBO TOUCHよりは大きなサイズ感となっています。

やはりよく打つキーということで、このくらいのサイズはあって欲しいなというところ。
キーのサイズにこだわりがある場合は意識すると良いポイントだと思います。
自立型のスタンドで使いやすい
この仕様が大きな分かれ目ではないかとも思っています。
COMBO TOUCHは背面のキックスタンドを開いてiPadを固定するのですが、これが環境によっては相性が悪いことがあります。
例えば、不安定な膝の上で作業をする場合であれば、キックスタンドを展開できないのでiPadを固定できないです。
他にはキックスタンドは後方にスタンドを開く関係上、後ろにスペースが必要。
カフェなどで小さいテーブルで使用する場合には机の上のスペースの関係で使えないかもしれません。
この辺りの課題ですが、Magic Keyboardの自立型のスタンドの場合は気にならないことが多いです。
開けばヒンジによって自由な角度で使えるし、スタンドを展開して固定する方法ではないので不安定な場所でも比較的使いやすい。

僕は電車でARグラスを接続しながら作業をすることがあるので、不安定な場所でも快適に作業できる仕様の方がありがたいタイプです。(少数だと思いますが)
そのため、不安定な環境下でも自立できるというだけで純正を選ばざるを得ないような状態になります。
このように、どこで使うことが多いかによっては自立型の方が良いのかキックスタンドでも問題ないのかが決まってくると感じました。
USB-Cポートが1つ増える
これもCOMBO TOUCHにはない大きな魅力。
Magic KeyboardにはUSB-Cの充電ポートがついています。
そのため、Magic Keyboardから充電をして、iPad本体からSSDなどの情報を読み込むということが可能になります。
ポートが1つとはいえ拡張できるメリットはかなり大きく、別途ハブを持ち運ばなくてもよくなるかもしれない可能性を考えると持ち物が減ってiPadがさらに身近になる人もいるのではないでしょうか。
COMBO TOUCHがおすすめな人
高性能なキーボードを純正より安く買いたい
魅力としては分離ができる多機能さと純正よりも安いというところ。
純正キーボードが正直気になっているけれど価格で諦めているという人も多いでしょう。
また、iPadを取り外したときの機能性の低さが課題でなかなかトラックパッドデビューができない人もいると思います。
これらの課題を解決できるのがCOMBO TOUCHで、生活のなかでキーボードを使う場面も、単体でiPadを使う場面もあるという人はCOMBO TOUCHの方がさまざまな場面で活躍させやすいと思います。
純正で行うようななめらかな挙動というのは実現しているので、使用面では純正と遜色なく動いてくれるでしょう。
自立型のスタンドではない、打鍵感はソフト、この2つさえ意識できていればかなりありなキーボードだと思います。
Magic Keyboardがおすすめな人
自立型のスタンドが重要
予算に余裕がある
やはり純正というだけあって使い心地やデザインが最高。
分離はできないものの、現在PITAKAからMagEZ Case 2というMagic Keyboardと併用できるインナーケースというのも発売されています。

これを使えばCOMBO TOUCHのようにスタンド機能はありませんが、保護性能は上がるのでかなり自由度高く使用ができるでしょう。
しかし問題は価格です。
定価がそもそも49,800円(税込)でMagEZ Case 2も買うとなると+8000円ほど。
どう頑張っても予算がかかります。
純正という安心感や抜群の打鍵感に操作感。
個人的にはかなり好きなポイントもたくさんあるのですが、それをかき消すほどの高価格。
予算に余裕があるなら純正もおすすめしますし、自立型の方が使用環境に合っているのであれば純正が良いと思います。
どこで使うのか、いくらくらい予算があるのかを確認してみてください。
まとめ
ずっと気になっていた新型のCOMBO TOUCHのレビュー兼純正とどっちが良いかの比較でした。
どちらのキーボードもなかなかに高額なので、どちらの特徴の方が自分の生活に合っているのかを把握するのが重要でしょう。
何かわからないことがあればお気軽にコメント欄へ!
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