バイクに乗っている人やウィンタースポーツを楽しむ人は特に、アクションカメラが気になっているという人も多いのではないでしょうか。
小型ながらきれいで手ブレの少ない映像が撮れるので、アクティビティの思い出を残すためには最適だと言えます。
そんなアクションカメラですが、最近は性能が上がってきたうえに、有名メーカーがしのぎを削っていてどれが良いのか分かりづらいですよね。
いろいろ悩ましいところではあるのですが、個人的には多機能に活躍できるInsta360のAce Pro 2をおすすめしたいと感じています!
このアクションカメラについてもいつも通りの形式であれば詳細をレビューしていくのですが、人気製品なうえにレビューも盛大に遅れてしまったというところで、比較記事・動画は溢れかえっている状況。
僕よりもカメラに詳しい人が丁寧な解説や実機検証をしているので、詳細レビューや比較動画は先輩方に任せます。
僕は今回「1台選ぶならAce Pro 2をおすすめしたい理由」というところで、話題のOsmo Action 5 Proではなく、GoPro HERO 13でもなく、Ace Pro 2を推すのか解説していきます。
提供:Insta360
Ace Pro 2の特徴
- 2.5インチフリップ式のモニター搭載
- ライカと共同開発のレンズ
- 低照度の撮影に強い
- 取り外し可能なウィンドガード
Ace Proからの変更点
Ace Pro | Ace Pro 2 | |
---|---|---|
重量 | 179.8g | 177.2g |
FOV | 151度 | 157度 |
バッテリー容量 | 1650mAh | 1800mAh |
撮影可能時間 | 最大100分4K30fps | 最大112分4K30fps |
背面スクリーン | 2.4インチフリップ式 | 2.5インチフリップ式 |
防水性能 | 本体のみ:10m | 本体のみ:12m |
動画解像度 | 8K24fps4K120fps | 8K30fps4K120fps |
アクティブHDR | 4K30fps | 4K60fps |
低照度撮影モード | 4K30fps | 4K60fps |
ウインドガード | ー | ◯ |
価格 | 44,700円 | 67,800円 |
旧モデルと大きな差があるかと言われると正直ないような気もするのですが、確実にアップデートを遂げた正統派新機種といったイメージ。
地味だけど嬉しい、みたいなポイントがつまっているので、どちらか今から選ぶなら新型の方があたりまえだけどおすすめです。
あとは今回実際使ってみたところ、暗所撮影と風切り音の低減にはかなり差を感じたので、この2つのシュチュエーションで使用している人は買い替え検討しても良いかもしれません。
人気ブランドは正直どこもすごい
正直な話、GoPro・DJI・Insta360の製品は、よほど細かく映像を気にする人でもない限り、手ブレ補正や画質のクオリティは素晴らしいの一言です。
自転車に乗って各メーカーの比較をしたことがありますが、この3社のアクションカメラであればパッと見て「きれい」「見やすい」と思える映像を撮影できるでしょう。
今回自分でバイクに乗って試してもみましたが、動画を見ている限り、ここまで手ブレが補正できているのであれば問題なく使用できるのではないでしょうか。
そのため個人的にはこの3社の中から選ぶのであれば「画質」「手ブレ補正」以外の項目で特に好きなポイントを見つけて選ぶのが良いと思います。
唯一無二の特徴
僕がAce Pro時代からずっと気に入っている特徴、それはフリップ式モニターを搭載しているというところ。
これが他社にはない唯一無二の魅力だと感じています。
180度回転させれば自撮りが楽に行えますし、180度まで回さなくてもミラーレスカメラでいうチルトのように使えるので非常に使いやすい。
撮影で困ることで、意図した画角で撮影できていなかった、という問題があります。
データを見返したときに発覚する絶望感たるや、なるべく味わいたくないものです。
だからこそ撮影時に画角をしっかり確認するのですが、この確認にフリップ式モニターが非常に便利です。
録画前に不自然な画角になることを防げますし、撮影中も意図した構図で撮影できます。
他社製のアクションカメラにもこの課題を解決するためにフロントディスプレイを搭載することで工夫をしていますが、正直サイズが足りません。
背面のディスプレイくらいあると視認性が良く、非常に便利に使用できます。
撮影データ自体は他社の方がクオリティが高いかもしれません。(僕はそこまで差を感じていませんが)
しかし、アクションカメラとしての撮影体験・効率というところではAce Pro 2が圧倒的だと感じています。
バイク・自転車での撮影
バイク・自転車の撮影で便利なのは画角を簡単に確認できるというところ。
他のアクションカメラの場合、モニターはフリップできないので、モニター顔を合わせて確認するしかありません。
もちろんできなくはないですが、体勢が不自然になってしまい、確認しづらいです。
一方で、Ace Pro 2であればフリップ式モニターで簡単に画角の調整ができます。
あとは注意は必要ですが、少し下を向けば映像の確認も乗車後に行えるでしょう。
ウィンドスクリーンの効果
せっかくなので検証。
Ace Proにはもともと「風切り音低減」というモードがあり、これを使うことでバイク走行中の風の音を防げます。
これに加えてAce Pro 2ではウィンドスクーンを搭載。
そのため以前より風の音を気にしない撮影が可能となりました。
そもそもの「風切り音低減」もなかなか優秀で、これだけでも聞けるくらいの音質ではあったのですが、ウィンドスクリーンはさらに上を行きます。
確実に風切り音の効果が現れ、不要な「ボボボボ」とった風切り音特有の不快感がありませんでした。
これはかなりすごくて、しっかりとバイクのエンジンの音などは拾いつつ風切り音は収録できます。
これだけ防げているのであれば、無駄な音声加工も必要とせず、不快な音も鳴らさずに済むので、バイクや自転車の走行風景を撮りたい人にはうってつけなのではないでしょうか。
暗所撮影について
暗所については旧モデルから非常に良い進化を遂げています。
旧モデルのAce Pro段階から「PureVideo」というモードが使用でき、このモードでは暗い場所でも明るく撮影可能です。
モード自体は同じなのですが、この性能がAce Pro 2は向上しました。
実際に撮り比べてみたのですが、完全に明るさが違います。
これは公式もPRをしているように、内部処理の性能が上がったことによるアップデートです。
正直ここまで差を感じるほど暗所に強くなったとは思っていなかったので驚き。
そしてこのモードのままバイクで走行してみました。
歩きくらいの速度では処理が追いつくけどバイク走行はどうなのだろうと思い試してみたところ、ちゃんと明るく撮影可能。
バイクで出かけると帰りは遅くなりがちですが、このモードが使えれば高速道路などのある程度灯りがあるところではかなり見やすい映像が撮れるのではないでしょうか。
しょうがないところではありますが、全体的に加工っぽい色味になっているのは否めないです。
正直ちょっと無理やり明るくしている感はありますが、それでも見えないよりは見える映像の方がよっぽど良いので、素晴らしいと感じています。
モトブログをしたい人には買い替える決めてになるほど暗所にも音にも強くなったと言えるでしょう。
Vlogの撮影
アクティブな撮影からそのまま1台で撮影を行えたら便利、というところで日常の撮影にも十分使用可能です。
そしてここでもフリップ式のモニターがとにかく役立ってくれるでしょう。
フリップ式のモニターであれば自撮りがとにかく便利です。
簡単に自分の顔や画角を確認することができます。
体感の話にはなりますが、自撮りするのであれば横に開くバリアングルのモニターよりも縦に開くフリップ式のモニターの方が位置関係を把握しやすくて便利なように感じました。
自撮りに便利といいましたが、ローアングルの撮影でも活躍します。
低い角度の場合、自分が寝そべるわけにもいかない場合、画角については撮影が終わってから確認するしかありません。
しかし、フリップ式であれば、上から見下ろす形でモニターを確認できるので無理な体勢になることなく撮影ができるでしょう。
その他気に入っている機能
フリップモニターの魅力については語りつくしてきたので、ここからは他に好きな機能について紹介します。
マグネットの脱着
Ace Proからの仕様ですが、アクセサリーの着脱をマグネットのマウントによって行えます。
これ本当に便利で、旧モデルから大好きなポイントです。
アクションカメラはさまざまな環境で撮影をするという特長から、拡張性をあげるためにアクセサリーを使います。
今回の撮影でいうと、三脚を使うためのマウントやバイクに吸着させるマウント、あとは胸に貼り付けるマグネットのアクセサリーなどを使用。
これまでであればこれらのアクセサリーを付け替える度にネジをひねって外す必要がありました。
しかし、マグネットのマウントの脱着であればこれまで大変だったネジでの脱着が必要なく、片手でも取り付けられてしまうほどの手軽さ。
しかも接着の強さはバイクに乗っても大丈夫なほど!
手軽で強力となっていて、最高です。
この仕様は今年からGoProも採用し始めたスタイルで、あまりの使いやすさに他社をも動かした事例と言えるのではないでしょうか。
ライカ監修のカラープロファイル
他メーカーとの差別化として、Ace Pro 2はライカ監修のレンズとカラープロファイルというのがあげられます。
カラープロファイルは少し前のアップデートで追加された機能で、「Leica Natural」「Leica Vivid」の2つが使用可能。
僕はより鮮やかなな映りになるLeica Vividが好みで、今回の撮影した動画はすべてLeica Vividで撮っています。
良い調整のされたカラーで撮影ができ、撮って出しでも満足できるというのが、カメラにあまり詳しくない自分にとって非常に魅力的でした。
Ace Pro 2の注意すべきポイント
大好きなメーカーなので魅力的な部分を熱く語ってしまいましたが、気になるところについても共有しておきます。
他メーカーより重い
注意が必要なのは重さです。
当たり前の話かもしれないですが、フリップ式のモニターという大掛かりな機構を取り入れているため、他メーカーに比べて本体が重い仕様になっています。
GoPro HERO 13 | Osmo Action 5 Pro | Ace Pro 2 | |
重さ | 154g | 146 g | 177.2g |
機能性を取るか軽量さかというところでしょうがない気もしますが、これは要注意。
Vlog程度であれば特に気にならないのですが、マウントする環境や場所によってはシビアになってきます。
例えばバイクのヘルメットにつける場合。
実際に口元につけてみたのですが、ほんの数十gの差ですが重みが変わります。
あとは他の場所のマウントのとき、激しい振動で強く揺れて重みで落ちないかは心配になりました。
軽量であればその分強力な接続から外れにくくなるので、アクティブにしっかり使うなら軽量な方がアクセサリー固定の観点からは安心だと思います。
おそらく故障しやすい
僕のはまだ元気に動いていますし問題に直面していないので想像ベースの話です。
やはりフリップモニターということで、画面の固定や接着を考えるとフリップしないアクションカメラとくらべると壊れやすいと言わざるを得ないでしょう。
故障リスクとしては逆側に思いっきり開いてしまってモニターが分裂してしまうことも考えられますし、少ない接着面からモニターが映らなくなるなどの可能性も考えられます。
実際に直面していないとはいえ、これらのリスクはモニターが離れないGoProやDJIにはないリスクと考えると、Ace Pro 2の大きなデメリット。
現状バイクで使っても問題ないのですが、ハードに使い込むことを考えているのであれば他社の方が故障リスクは少ないように感じます。
Ace Pro 2がおすすめな人
Vlogやモトブログを1台のカメラで始めてみたい人
やはりフリップ式のモニターが何度も言う通り唯一無二なアクションカメラです。
フリップ式のモニターがあればバイクに設置するときは簡単に位置を調整できますし、Vlogであれば自撮りを楽に撮れたり、ローアングルを簡単に撮れたり、撮影の便利さが段違い。
ミラーレスのカメラではチルト式やバリアングルのモニターが重要視されるように、撮影という点においてモニターが見やすいのは非常に重要です。
他社のアクションカメラはフリップしないので、撮影のしやすさを考えるとAce Pro 2が1番だと思います。
また暗い場所での撮影性能とウィンドスクリーンの効果には想像以上の向上が見られました。
夕方から夜にかけての撮影でもある程度耐えますし、風切り音は大幅に低減しているのでバイクの走行でも問題ありません。
撮影が楽で時間や環境にとらわれない、というところで1台でできることが非常に多くて便利なカメラと言えるでしょう。
まとめ
機能美、みたいなところでずっと大好きなアクションカメラです。
なんでも便利にこなせるオールマイティさを活かして、もっと気軽に映像を楽しみたいですね!