【GR10/BenQ】USB4対応多機能ハブでiPad・ポータブルゲーミングPCを快適に使う|スタンド搭載で持ち運びにも便利

USB-Cハブは世の中に出尽くして新鮮味が薄いと思うのですが、今回レビューしていくUSB-Cハブはちょっと毛色の違うガジェット。

ポータブルゲーミングPCを拡張するために最適な、BenQから発売されているGR10という製品です。

GR10を使うことで手元で遊ぶだけだったポータブルゲーミングPCをSwitchのドックのような使い方で、モニターに出力して大画面で遊べるようになります。

また、USB-Cハブのような使い方ができるので、iPadや iPhoneとも併用も可能。

性能がとんでもなく高い多機能ハブなので、機能や魅力がたくさんつまっています。

今回はGR10を実際に使ってみてわかったことや気がついたことについてレビューしていきます。

メリット!
デメリット…
  • USB4をはじめ、高性能なポートを多数搭載
  • フリップスタンドによって本体がコンパクトに収納
  • 性能を考えれば妥当だが価格が17900円とハブとしては高め
  • SDカードリーダーはない
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提供:BenQ

GR10の特徴

  • USB4最新規格採用
  • 4K120Hz/8K60Hz高画質出力
  • PD100Wパススルー給電
  • 7-in-1&L字コネクタ付属
  • フリップスタンド搭載
  • ケーブル収納可能
  • 定価17900円

メインターゲットとしてはモバイルドックと表記してある通りポータブルゲーミングPC(Steam DeckやROG ALLYなど)を所有している人で、たまには大きなモニターに接続してプレイをしたい!と考えている人でしょうか。

ポータブルゲーミングPCとUSB-Cケーブルでモニターに接続すればゲーム自体は行えるのですが、モニターにハブのような機能がない場合、キーボードやマウスが使用できません。

そこで、拡張性を上げるためにSwitchのドックのような製品が必要となるわけです。

ドック、と表記してありますが、電源不要で動くうえにコンパクトで持ち運びを想定しているところも考えると、ドッキングステーション・ドックというよりはUSB-Cハブに属性は近いのかなと感じています。

GR10の外観・付属品

GR10の同梱物やデザインについて見ていきます。

同梱物

  • 本体

デザイン

カラーについては特に種類があるわけではなく、このグレーのカラー一択となります。

カラーではないですがAmazonのページを見ると、ドッキングステーションのDP1310が同じページでサイズ違いのように掲載。

Screenshot

個人的な感覚だとまるで違うラインナップの商品なのですが、同じ「beCreatus」として種類違いというような扱いなのでしょうか。

本体は横幅13cmと、比較的コンパクトな印象を受けました。

長方形の形をしていて、持ち歩きも可能な大きであると感じています。

正面を見ると、「BenQ」「beCreatus」のロゴの印字がありました。

カラーが上と下半分ずつで変わっていますが、これはGR10の特徴が関わってきます。

GR10は大きな魅力として、フリップスタンドを搭載。

フリップスタンドを開くことでこの部分にポータブルゲーミングPCやiPadを設置できるようになっています。

通常のハブだとこんなスタンドを搭載しているものはないので、めずらしいし使いやすい設計ではないでしょうか。

側面を見ていくと、側面下部はフリップスタンドとなっているので、滑り止めのような加工がされていて、ポートなどの端子はありません。

右側面はコードが挿さっており、これはぬけません。

左側面には10Gbpsの転送に対応したUSB-Cポートが1つ。

そして上側の側面にはPD100WのUSB-Cポート、HDMI2.1、10Gbps対応USB-Aポート×2、2.5GbEに対応の有線LANポートがあります。

これらの機能については後ほど詳しく見ていきましょう。

背面はケーブルを収納できるようになっています。

そしてこのケーブルは先の部分が取り外せるようになっており、L字とストレートの使い分けが可能です。

ケーブルがはめこめるタイプになっているので、カラビナのように取り付けて持ち運ぶこともできそうですが、がっちりはまっているほどではないように感じるので、僕ならガジェットポーチに入れての持ち運びを選択します。

GR10 レビュー

GR10の各項目についてレビューしていきます。

ポートの機能性

まずはそれぞれのポートの機能性からまとめていきます。

搭載ポート機能
USB-C(充電用)PD100W充電対応
USB-C(データ転送用)データ転送10Gbps
USB-A×2(データ転送用)データ転送10Gbps
有線LANポート2.5GbE
HDMI2.14K120Hz
8K60Hz
USB-C端子(デバイスとの接続用)USB4規格・Thunderbolt3/4と互換性あり

見ていただいてわかる通り、どのポートも高性能。

データ通信から映像出力まで困ることはないほど。

GR10の大きな特徴としてはUSB4に対応した接続端子があることでしょうか。

端末を接続するところのUSB-C端子がUSB4に対応していて、これによって効率的なデータ転送や安定した動作を実現しているとのことです。

この接続する部分がUSB4に対応

映像出力に関しては最大8Kまで出力可能ということで、ハイスペックなPCとの接続でも性能を発揮してくれそうなほど。

データ通信に関してもUSB-Cが10Gbpsに対応しているため、ゲームの保存容量を拡張するためにSSDと接続しても良いですね。

新型のiPad miniも10Gbpsの転送速度に対応したので、高速な転送速度の恩恵は受けられます。

基本の使い方としては、USB-Cで充電、HDMIで映像を出力、USB-A2つにマウスとキーボードのレシーバー、USB-Cのデータ用のポートにSSD、必要があればLANポートといったところでしょうか。

ゲームプレイに特化したデザインと言える無駄のないポートの数と高性能さが目立ちます。

使いやすさ

機能性にばかり目がいきがちですが、個人的にはハブとしての使いやすさに注目したいです。

本来的にはポータブルゲーミングPC用なのだと思うのですが、日常使いをしやすくするためのポイントがいくつもあることによって持ち運び用のハブとしても十分使えるだけのポテンシャルがあります。

まずはフリップスタンド。これはかなり嬉しい仕様ではないでしょうか。

USB-Cハブの課題として、iPadとなどとあわせて使ったときにハブ自体の置き場所への悩みがあります。

ちょろんと横に置いてあるのもカッコ悪くてスマートではない。

また、ポータブルゲーミングPC用のハブ・ドックだとしても、形が固定されていることによって、使わないときにスペースを大きくとってしまう問題がありました。

しかし、フリップスタンドであれば非常にコンパクトにまとまりつつ、端末を置いたときスマートなフォルムになるというところが非常に嬉しいポイント!

スタンドになることによって、ハブが横に置かれているだけのような状態は作り出さず、見た目がすっきりしました。

そしてさらにありがたいところとしてはUSB-Cの形状でしょうか。

ポータブルゲーミングPCの接続に最適化された少し特殊なL字ケーブルとなっていて、自然な形でケーブルが接続できるようになっています。

また、この先端の部分は取り外すことが可能で、端末や接続環境に応じて使い分けられる仕様に。

ケーブル自体は本体裏側部分に収納できるようにもなっているので、性能だけではなく使いやすさも十分に考えられているところが非常にありがたいです。

その他気になるところ

魅力の多いGR10ですが、気になるところも見つけたの共有しておきます。

SDカードリーダーがない

これはGR10をポータブルゲーミングPC専用のハブとして見るか、汎用的なUSB-Cハブとして見るかで変わってくる話なのですが、仮に汎用的なUSB-Cハブとして見るのであればSDカードリーダーがないのは痛いポイント。

汎用的に持ち運ぶのであれば、データの転送についての課題が付きまといます。

そこでSSDを読み込めるポートはあってもSDが読み込めないのは不便な瞬間が多いように感じました。

価格が低いのであれば、低価格にするために削ぎ落としたのか、と納得できるところもありますが、高価格なのでできればついていたら嬉しかったというのが正直なところ。

ただし、これは汎用的なUSB-Cハブとして見たら、という話です。

メインの用途としてはゲームをすることでしょう。

それを考えるとゲームにSDカードは関係ないので、不必要な機能を搭載しなかったのはむしろ自然でもあります。

視点で評価が変わると思うのですが、一応共有です。

価格は妥当だけど本当に必要なのか?

GR10の魅力はUSB4に対応したことによるデータ通信の品質向上でしょう。

特に映像出力に関しての性能が高いというところが大きな魅力。

事実GR10は8Kでの映像出力に対応していて、高解像度な映像でゲームを楽しめます。

しかし、GR10があわせて使う機体として想像しているのはポータブルゲーミングPCです。

ポータブルゲーミングPCで8Kが出すというのは現実的ではない気がしてしまいます。

それこそ僕が持っているROG ALLYではパルワールドもモンハンワイルズのベータ版も画質などすべての設定を最低にまで落としてようやくFHDの30FPSが上限くらいの動き。

いわゆる人気タイトルのプレイで8KどころかFHDでもかなり怪しいくらいのスペックなので、8Kが出力できたところでどうしようもない、といった現実があります。

8Kなんて出さずにFHDの120Hzが最大くらいのハブであれば半額以下の値段で買えますし、性能考えると120Hzすら出ないので、格安ハブでもスペック上は十分ということになってしまうでしょう。

ではゲーミングPCと繋げてGR10を使うのか、というとそれも微妙。

性能が高いのでもちろん十分使えますが、せっかくのフリップスタンドが活かせないし、ケーブル収納も不要になります。

USB4という性能に対しての価格としては妥当ですが、それが本当にメインの環境に適しているかというと、購入についてはしっかりと考える必要がありそうです。

GR10はこんな人におすすめ

コンパクトなポータブルゲーミングPC用の高性能ハブを探している人

iPadやスマホにもあわせて使える高性能ハブですが、やはりGR10が輝く最高の使用用途はポーターブルゲーミングPCのハブとして使用するときでしょう。

4K120Hzの出力も可能なので、ポータブルゲーミングPCと接続想定であれば十分すぎるほどの機能が搭載されていると言えます。

その他ポートに関しても非常に高性能はスペックで、ハブが原因でゲームプレイに困ることはありません。

価格の安いポータブルゲーミングPC用ハブだと形が固定で場所をとりますが、GR10は折りたためるスタンドによって、使っていないときはコンパクトにしまっておけるのも魅力です。

据え置きとして使うかどうか決まっていない人ほど嬉しい仕様なのではないでしょうか。

このコンパクトさとスタンドとケーブルの収納ギミックによって、持ち運びにも適しているのもありがたいポイント。

SDカードが読み込めないのは痛いですが、その他の部分に関しては持ち運び性やL字のケーブルなど、iPadとも相性の良いUSB-Cハブだとも言えます。

妥協しない性能のハブをミニマルに使いたい・コンパクトに持ち運びたいという人には非常におすすめです。

まとめ

最上級のUSB-Cハブという表現が適切なようなガジェットでした。

正直オーバースペック気味な性能ですが、フリップスタンドやケーブル収納ができるハブというのは大きな魅力となる製品なので、予算に余裕がある人やコンパクトさを重視したい人にはこれ以上ない選択肢となるでしょう。

気になっている人はチェックしてみてください。

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