みなさんはBenQのDP1310というドッキングステーションをご存知でしょうか。
かなりの数のレビュワーが記事や動画を上げていたので、目にしたこともある人も多いのではないかと思います。
そんなドキッキングステーションですが、実際のところ何が良いの?どんな人におすすめなの?というところは、実ははっきりわかっていないのはないでしょうか。
事実、僕自身もこれだけガジェットに触れる生活をしていてもドッキングステーションとは縁がなく、これまで5年前に購入したUSB-Cハブをずっと使い続けて生活していました。
「なんとなく良さそうだけど、でも高い。そしてなんでもできそうだけど具体的に何ができるのかわからない。」
実際に過去の自分が感じていた課題を解決しつつ、どんな人におすすめなのか、このような使い道がある、といったところで多機能なドッキングステーションであるDP1310についてレビューしていきます。
提供:BenQ
BenQ DP1310の特徴
- 13 in 1 ドッキングステーション
- ワンタッチで切り替え
- HDMI2.1接続で4K 120Hzの高品質映像
- USB Type-C接続で 4K 60Hzを3画面同時表示
- 5ポート充電に対応
- 優れた放熱性で長時間の連続稼働が可能
- 価格49500円
BenQ DP1310が必要な人
複数デバイスを切り替えて多機能なデスクを構築したい人
MacBook Airで複数モニターに映像を出力したいしアクセサリーにも凝りたい
デスク構築が行き着くとこまで来てしまったような、よほどこだわりの強い人ではない限り必要のないレベルの機材だと感じました。
正直な話、僕くらいガジェットを購入している人であっても、持ってなくてもなんとかなってしまいますし、あってもスペックを活かしきれないほど。
それくらいできることは多用ですし、奥が深い製品だと思います。
しかし、DP1310でないとできないことや、DP1310があると格段にあることがあるのも事実。
必要な人にはもうこれでしかベストな解決策がないですし、必要なければまったくいらないといったような、両極端な商品なような気もしています。
ギターで例えて申し訳ないんですけど、スイッチャーみたいな機材だなって感じました。
複数機器を簡単に切り替える
DP1310の大きな特徴としては正面にあるボタンによって簡単にモニターの出力先を切り替えられるというところ。
例えばPCとゲーム機を1タッチで切り替えられるといったような感じ。
この機能はいわゆるHDMI切替機といった、別の製品を使用しなければならない機能ですが、これがドッキングステーションに標準装備されているのが非常に魅力。
僕もですが、現在自分のモニターにはMacBookとSwitchが接続されており、モニター側の操作で出力している画面を切り替えています。
いつもはSwitchの電源をつけたあと、モニターの裏側にあるボタンを押して映像を切り替えていましたが、これが手元のボタンで簡単に行えるようになるのは魅力的です。
MacBook Airで複数モニター
価格が控えめなのにパワフルなのが嬉しいMacBook Airですが、自宅使用時に気になるところとしては出力できるモニターの枚数に制限があるというところ。
MacBook Airは外部モニターは1枚の出力にしか対応していないので、ディスプレイを複数枚並べるという運用はできません。
しかし、DP1310はDisplayLinkに対応していることから、本来あるはずのモニターの出力枚数を突破し、最大2台の映像出力に対応できるようです。(MacBook Proの対応モデルであれば4画面出力も簡単に可能)
DisplayLinkに対応しているUSB-Cハブなどであれば似たようなことはできるのですが、DisplayLinkが使えてHDMI切替機のような機能も搭載してる製品が1台にまとまっている、というのがDP1310の特徴。
機能性にこだわりつつ、デスク周りをすっきりとさせたい人にとって、DP1310が必要なガジェットであると言えるでしょう。
ドッキングステーションとUSBハブの違い
ここまで話してきてなんですが、そもそもドッキングステーションとUSB-Cハブとの違いはなんなのでしょうか。
どちらの製品もPCと接続して映像出力をしたり、入力のポートがあったりと、基本的な性能は同じなはずです。
しかし、別商品のように扱われている現状。そこで少し調べてみました。
結果ですが、明確な定義はないようです。
どちらの製品もできることについては概ね同じで、そこにはポートの数や出力の違いなどが存在するのみ。
あえて定義付けるなら、大きくてデスクに据え置きで使う想定のものがドッキングステーション、持ち運びも想定しているものがUSB-Cハブというところでしょうか。
あとはデスクの上での設置の自由度などは感じています。
USB-Cハブを接続すると、本体から出ているコードの長さ分しか自由度がないですが、ドッキングステーションであれば接続は自由な長さのUSB-Cケーブルを使用できるので、デスク整理のしやすさが段違いです。
価格に差もありますが、ものすごく簡単に表すと、デスクをよりきれいにセッティングしたいならドッキングステーション。
そこまで予算をかけずに似たようなことをだいたいできるようにするならUSB-Cハブといったところでしょうか。
3台の機器を接続する構築
僕の現在のセッティングについて解説します。
まず使用機材についてですが、接続するのはMacBook Pro(M1Max)・Switch・ROG ALLY(ポータブルゲーミングPC)です。
ちょっと違和感を覚えた人もいるでしょう。なぜこいつは接続機器が3台あるのかと。
本来であれば2つの機器(PC・ゲーム機など)を切り替えるのがメインの使い方でしょう。
しかし、僕のモニターはモニター側に接続機器の切り替え機能がついています。(おそらく最近発売のモニターはだいたい切り替え機能があると思いますが)
この機能によってモニター側にPCとSwitchを繋げることで、DP1310のボタン切り替えのようなことを行っていました。
しかし、DP1310があればさらに1台増やせるということになります。
図解するとこんな感じでしょうか。
今まで通り、モニターの出力先切り替えボタンによってMacBookとSwitchを切り替え、DP1310の切替ボタンによってROG ALLYと切り替えるシステムです。
これによってMacBookとWindowsPCの切り替えも行えますし、ゲームも簡単にできる。
自分的にはかなり理想的なデスクを構築できたように感じています。
気になったポイント
魅力的なところが多いDP1310ですが、気になったポイントもあったので共有しておきます。
SDカードリーダーがない
これはかなり僕を悩ませています。
なんとこんなに多機能なのにSDカードリーダーがありません。
相当致命的な弱点だと考えています。
ドッキングステーションを買うからにはデスクのすべての機能を集約させたいと考えているはず。
そんな重要な機材であるのにも関わらずSDが読み込めないというところで、SDを読み込みたい場合には別途SDカードリーダーを使わなければいけないというあまりにも痛すぎるデメリット。
現在AnkerのSDカードリーダーを挿して仕方がなく使っていますが、ガタガタするし見た目も悪いしで、非常に残念な気持ちに。
SDカードをあまり使わない人であれば問題ないのかもしれませんが、SDカードを多用する人は注意が必要です。
安く済ませることも可能
正直見た目にこだわらないのであれば、各機能を別々に用意して安く済ませることもできます。
例えばボタンで切り替えができるというのがDP1310の大きな魅力ですが、HDMI切替機は単体で探せば2000円ほどのものが見つかりました。
DisplayLinkによるモニター拡張も8000円ほどあればUSB-Cハブ的なものが買えるでしょう。
このように、一体型になっていないとか出力のスペックにこだわらなければ意外と安く済んでしまいます。
しかし、これらの機能が一体になっていて、さらにはデザイン性にも優れるという製品はなかなかありません。
費用に対する機能性というところでは手間をかければ安くできますが、オールインワンでデスクの見た目も機能も妥協したくないならDP1310が必要であると言えるでしょう。
入力端末の切り替え問題
ちょっとした課題として、接続しているマウスやキーボードがレシーバー接続によるものだった場合、それはUSB-Cで接続している端末にしか接続されないという仕様があります。
HDMIで映像は切り替えられますが、切り替えたところでマウスやキーボード、SSDなどの接続は付いてこないというわけです。
そのため、切り替え先には切り替え先でBluetoothでマウスやキーボードを再接続するなどの設定の手間が発生します。
一応Bluetoothの再接続で切り替え問題は解決できるのですが、この接続のし直しや設定がめんどくさい人におすすめしたいのはLogicool製品。
Logicool製品にはFlowという機能によって、PC間のデバイス接続をシームレスに行うことができます。
この機能を設定しておけば、MacからWindowsに変更したとき、毎回ペアリングし直す手間を省けるようになるでしょう。
この機能については詳しく解説している人がいたので、こちらをご参考ください。
人を選ぶけど唯一無二
感想としては、「万人向けではないけど、必要としている人には唯一無二の製品」であると感じました。
正直嗜好品の域のガジェットであり、ガジェット好きとかけっこうそろえている人でも「絶対買うべき!おすすめ!」と紹介できる製品ではないでしょう。
しかし、DP1310であることによってデスクの機能性が跳ね上がったり、配線整理が劇的に楽になったりする人も絶対にいると思います。
モニターを複数枚使用している人にとっては配線が絶対にきれいにまとまるようになりますし、MacBookを使用している人ならモニターの拡張とその他機能性が魅力的でしょう。
このようななくても気合いでなんとか解決できるとか、デフォルトからさらに充実させたいといったような、より細かいカスタマイズを求めている人に向いているガジェットだと感じました。
まとめ
手放しでおすすめできる製品ではないですが、必要な人の元に届けばこれ以上ないほど活躍できる製品だと感じています。
僕自身もPCとSwitchを簡単に切り替えられるこの環境にポータブルゲーミングPCをどう挟み込むかは考えていたので、非常にありがたい製品となりました。
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