- 会議を文字起こししたいけど、自分でするのは手間…
- アプリを使って文字起こしはしたいけどセキュリティ面で厳しい…
普段の会議やお客さんとの会話の内容をテキストとしてまとめたいものの、録音を聞き返して文字起こしするのは時間かかるし、アプリは使えないしというところで悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
僕も教員(公務員)として働いていた過去があるのですが、セキュリティ面が厳しいのはもちろんですが、会議の議事録や面談内容のまとめなど、音声をテキストでまとめなければいけないことが多々ありました。
そんなセキュリティと効率の狭間で悩んでいる人必見です。
完全オフラインで文字起こしができるボイスレコーダーがあります。
それが今回レビューしていくiFLYTEKの「VOITER SR302 Pro」。
これがあればめんどうで時間のかかっていた議事録作成も情報整理も安全に効率化できること間違いなしです。
今回はVOITER SR302 Proを実際に使ってみてわかったことや気がついたこと、そしてできることなどについて解説とレビューをしていきます。
提供:iFLYTEK
VOITER SR302 Proの特徴
- AI活用の高精度文字起こし
- オフラインで使用可能
- 高度な雑音除去技術
- シンプルな操作性
特徴はなんといってもオフラインの文字起こしができるところ。
オンラインで文字起こしできるものはありますが、その場合内容がすべてネットに流出してしまいます。
日頃の会議を文字起こしして議事録を作成したいと考えても、ネットに文章をのせなくてはならないとなると使えなくなる場合がほとんどでしょう。
その点でオフラインで文字起こしできると、議事録作成や商談などの内容はまとめてテキストにしたいけど情報は漏らせない、といった機密性の高い職業の人でも使えるのが嬉しいですね。
VOITER SR302 Proの外観・付属品
VOITER SR302 Proの同梱物やデザインについてチェックしていきます。
同梱物
- 本体
- USB-A to Cケーブル
- 説明書
- 保証書
デザイン
カラー展開は特になく、明るめのグレーといった色味の本体。
![](https://i0.wp.com/lifecreate5.com/wp-content/uploads/2024/12/DSC09965-1.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
正面にはディスプレイや矢印キーなど、操作に関わるボタンが配置されています。
本体下半分に点のように見える場所は無指向性のマイクとなっており、4つ搭載されているようです。
赤色のボタンは録音ボタンとなっており、2回連続で押すことでクイック録音にも対応。
右側面には電源ボタン、左側面には音量ボタンがあります。
底面には充電やデータ転送時に使うUSB-Cポートがありました。
本体上部には指向性マイクが2つ搭載されており、録音の品質を上げてくれます。
背面は特になにもありません。
VOITER SR302 Proでできること
ここからはVOITER SR302 Proでできることについて確認していきます。
高精度な文字起こし
まずは重要な文字起こし。
基本的な機能を使うだけであれば、録音を開始して話すだけで自動で文字起こしが開始されます。
この際に特に設定は必要ないので、簡単に文字起こしをすることができました。
文字起こしの精度については体感8割くらい正しく読み取れているように感じます。
![](https://i0.wp.com/lifecreate5.com/wp-content/uploads/2024/12/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88-2024-12-03-14.28.26.png?resize=728%2C422&ssl=1)
漢字の変換が違っていたり、感嘆詞と単語が混ざってしまって正確に読み取れなかったりするところもありましたが、一般的に使う単語ではないところや自分自身の発音で改善できそうなところなど、特別な部分で多いだけのように感じました。
レコーダーの特性を理解して自分が少し気をつければさらに精度は上がるように感じます。
非常に簡単に使い始められますが、精度や環境によってもう少しカスタマイズすることは可能です。
モードについて
![](https://i0.wp.com/lifecreate5.com/wp-content/uploads/2024/12/DSC09977.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
- 自動モード:汎用的なモード
- 会議モード:複数人での場面
- 講演モード:5m以内のシーン用
- インタビューモード:1m以内に3人までのシーン用
録音環境にあわせて最適なモードを選んで使用することができます。
基本的には自動モードでよさそうですが、場所によって使い分けると良いでしょう。
感嘆詞除去と非音声除去
「ファイル」から録音データを設定することで、感嘆詞や非音声を除去することも可能です。
録音に混じってしまった無駄な音を排除することができます。
ボイスレコーダーとしても十分活躍できる
文字起こしにばかりに注目しがちですが、普通にボイスレコーダーとしての精度も高いです。
録音したデータは本体で再生することもできますし、音声データもPCに転送できます。
録音した音声を聞いてみましたが、聞き取りやすい音で聞こえてきました。
録音時の環境としては口元から50cmほど離れていましたが、十分に収音してくれていたようで、しっかりと聞こえてきます。
精度としてはCOMICAのマイクとも近いような収録のクオリティではないでしょうか。
さすがにちゃんと比べるとCOMICAの方がクリアな音で録音はできているようにも感じますが、1万円くらいのコンデンサーマイクと同程度くらいのクオリティで録音できるのであれば、かなり魅力的。
テキスト・音声データの共有
録音したデータですが、音声ファイルとテキストファイルに分かれて保存されています。
ファイルの共有方法については、Windowsであれば特に設定はなく、VOITER SR302 Proと接続するだけ。
Macの場合は「Android File Transfer」というアプリをダウンロードする必要がありました。
![](https://i0.wp.com/lifecreate5.com/wp-content/uploads/2024/12/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88-2024-12-02-21.45.53.png?resize=728%2C439&ssl=1)
難しい操作などはなく、ダウンロードすればFinderのように使えるようになるので、問題はないですがややめんどう。
PCと接続してVOITER SR302 Proを認識できれば、あとはコピーして保存できます。
形式としては音声ファイルが「WAV」、テキストデータが「Word」。
Wordに関してはMacユーザーで持っていない人はGoogleドキュメントで開けばテキストデータの確認ができるでしょう。
多国語の対応
![](https://i0.wp.com/lifecreate5.com/wp-content/uploads/2024/12/DSC09980.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
VOITER SR302 Proは多言語対応しています。
日本語だけではなく、他の言語でも文字起こしが可能です。
対応言語としては「日本語・英語・中国語・韓国語・ロシア語」。
特に英語に対応しているというところで、英会話の語学学習に利用できるのも魅力。
会議の議事録作成にのみ強みや需要があるものかと思っていましたが、英語や韓国語の文字起こしができるというところで、外国語を学ぶ高校生や大学生にもおすすめできます。
バッテリー・ストレージ
- 内臓ストレージ32GB
- 録音文字起こし最大7時間
ストレージについては拡張できるタイプではなく元から32GBが内臓されています。
音声ファイルということもあり、初期段階で170時間録音可能となっていたので、よほどのことがない限り32GBでも十分に運用できるでしょう。
![](https://i0.wp.com/lifecreate5.com/wp-content/uploads/2024/12/DSC09976.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
本体についても7時間の連続再生が可能とのことなので、1日中録音し続ける訳ではない限り問題ないといえます。
また、充電しながら録音もできたので、バッテリー問題についてはある程度改善しながら録音ができそうです。
VOITER SR302 Proの気に入ったポイント
VOITER SR302 Proの気に入ったポイントについてレビューしていきます。
オフラインによる万全のセキュリティ
![](https://i0.wp.com/lifecreate5.com/wp-content/uploads/2024/12/DSC09975.jpg?resize=728%2C486&ssl=1)
最近だと「ChatGPTと接続をして、AI機能を活用して翻訳ができます!」という一見最高!とも思える製品が多数発売されています。
しかし、この手の製品はよく考えてみると「ChatGPTを使うということは機密データを漏洩させなければいけないってこと…?」というセキュリティ上の致命的な問題に出くわすことでしょう。
そのため、AI活用が推進され、さまざまな試みや製品が発売されるものの、使いたくても使えないという、なんとももどかしい課題がありました。
ですが、VOITER SR302 Proは違います。
なんと完全オフライン。情報漏洩の問題がまったくありません。
しかもオフラインで使える製品であるのにも関わらず、本体にAIが搭載されていて高精度に文字起こしや録音ができるというのが非常に魅力的。
ネット環境込みであれば似たような製品は簡単に見つけられると思うどころか、スマホでもある程度対応できてしまうわけですが(UDトークなど)、オフラインというのがありがたい。
教員時代にこれがあれば議事録の精度や自分用のメモがはかどったな、と思ってしまいます。
UIがシンプルで操作が簡単
「録音」「ファイル」「設定」の3つの機能から成り立っていて、シンプルに使用できます。
タッチディスプレイが搭載されているというところでなんでもできてしまいそうですが、機能が絞られていて初めて手に取っても簡単に扱えました。
また、ディスプレイの感度もよく、サクサクと動いてくれるので動作に不満がありません。
初めて使う人や複雑な操作が必要な機器を手持ちに増やしたくない人でも簡単かつ快適に扱えます。
高精度な文字起こしと録音
何回も触れてきていますが、高精度な文字起こしと録音に満足しています。
もちろんすべてが完璧というわけではなく、漢字の変換が上手くできていないところも音声が正しく認識されていないところもありました。
しかし、おおよそ文字起こしがしっかりと行えているような印象です。
日本語であればある程度の違和感に自分で気がつくことができ、修正点もすぐに見つけられるでしょう。
また、録音についても予想以上の音質であり、インタビューや会議の録音の際、別途レコーダーを持っていく必要がない程度には使える音質だと感じています。
快適と満足のレベルを超えてくることで、実用的な機器だと感じました。
VOITER SR302 Proの気になったポイント
魅力の多いVOITER SR302 Proですが、気になったポイントについても共有しておきます。
個人的にひっかかっているところは価格。
もちろん高精度のAIが使えてセキュリティも万全というところで相応の価値もあると十分に理解していますが、定価は39600円とお高め。
4万近いガジェットとなると身構えてしまいますよね。
機能についても、セキュリティを気にしないのであれば文字起こしの無料アプリ「UDトーク」がありますし、録音だけが必要ならZOOMやタスカムのボイスレコーダーという選択肢もあります。
最近は音声データさえあれば、VREWというアプリで文字起こしをし、無料の範囲内でも動画にフルテロップをつけることも可能になりました。
このように、ネットワークセキュリティを気にしなければ、無料の範囲でも意外となんとかやれてしまうのが現状です。
一方で、機密性の高い仕事であるものの、議事録のまとめが必要な会社や大量の顧客情報を整理しなければならない場合など、ネットに繋がった最新技術は使えないけど、最新技術を活用しないと追いつかない作業をしなければならない人も多いことでしょう。
すごくニッチなニーズにはなるのかもしれないですが、必要な状況にある人にとってはこの値段だとしても業務の効率が爆上がりする唯一無二の機器であると言えます。
VOITER SR302 Proがおすすめな人
機密性の高い仕事をしているものの、テキストで情報を整理したい人
日頃働いているとさまざまな情報の整理に追われることになると思います。
僕がもともと働いていた教員(公務員)という仕事の場合、日頃の会議はもちろんですが、保護者や生徒との会話、教材の取り扱いをしている業者など、さまざまな情報が飛び交っていました。
これを頭で覚えられていれば良いのですが、全部は無理なのでメモをする。
でもメモも追いつかなくて録音をしようにも、文字起こしは自分でするのには時間がかかりすぎるしセキュリティ的にできないから、必要な情報だけ手早く簡単なメモだけ取る、そして若干抜け漏れがある…
なんて日々を繰り返していました。
しかし、VOITER SR302 Proがあればこれらの問題も解決です。
完全オフラインで文字起こしが完結するので、セキュリティ的には何も問題がありません。
これまで諦めていた音声での大量のデータがテキストになることによって、情報の整理が楽になるうえに正確になり、業務の効率化や改善が見込めるでしょう。
機密性は高いけど情報量が多く、さらにはその整理も正確さも求められるような、厳しい環境下にいる人ほど必要性が高いように感じました。
まとめ
いつもとは少し違うガジェット?のレビューでした。
セキュリティに懸念があるけど、なんとか文字起こしができないものか…と悩んでいた人には最適解となるような製品だと感じます。
気になった場合は製品ページをチェックしてみてください。