動画編集を楽にするツールとして、クリエイターにとっておなじみになった左手デバイス。
僕自身もTourBoxを使って普段から作業をしていて、ノブ・アナログスティック・十字キーなどにコマンドを割り当てています。
今回レビューするDOIO KB16はテンキーベースのマクロパッドで、ミニマルなデザインが魅力。
実際に使ってみて感じたことや気がついたことについてレビューしていきます。
本記事はKIBU様から製品をご提供いただき作成しています。
特徴
- 4レイヤー設定でき、カスタマイズ性がとにかく高い
- テンキーレイアウトに加えて、3つのノブがあり使いやすい
- シンプルで高級感のあるデザイン
- 1万円前後で購入でき、コスパが高い
商品名 外観・付属品
DOIO KB16の同梱物やデザインについてチェックしていきます。
同梱物
- DOIO KB16
- USB Type-A to Cケーブル
- キーリムーバー
- 説明書
デザイン
レイアウトはシンプルで、角丸デザインが柔らかい印象です。
マット仕上げで高級感があり、デスクでサマになりますね。
裏がスケルトンになっており、バックライトが映えるのもポイント。
キーだけでなく、本体から光が漏れ出すのがかなりカッコいいです。
本体上面にはディスプレイがあり、現在選択されているレイヤーが表示されます。
任意の映像を表示できる機能はありませんでした。
カラーバリエーションも豊富で、キーキャップの色も異なっています。
購入時にキーキャップをカスタムできるわけではありませんが、あとから自分好みのものに換装できるので、本体のカラー重視でよいでしょう。
スイッチにはGateron Milkey Yellowが採用されており、ホットスワップにも対応しています。
DOIO KB16 レビュー
ここからはDOIO KB16の各項目についてレビューしていきます。
4レイヤーを自由自在にカスタムできる
DOIO KB16は16個のキーと3つのノブで構成された左手デバイスです。
3つのノブに関しては右回り・左回り・押し込みの3種類の動作が割り当てられるため、実質3ボタン分の扱いになります。
これを合計すると16+3×3=25ということで、1レイヤー25個のキーの割り当てが可能です。
さらにレイヤー機能にも対応しており、最大4レイヤーまで活用できます。
つまり25×4=100個の割り当てがこのコンパクトなデバイスながら登録できるというわけです。
実際にはレイヤーを切り替えるボタンは必須になるので、100個使えるわけではないのですが、それでも十分な拡張性があるといえるでしょう。
DOIO KB16は、VIAというWeb上のアプリケーションを使ってカスタムします。
割り当てたいボタンを選択して、下部のコマンド一覧から選ぶだけ。
一覧に載っていないものを割り当てたい場合は「Any」を選択して、キーコードを手入力します。
QMK/VIAのキーコードを始めて扱ったので、ちょっと苦戦しましたが、慣れたら簡単なので安心してください。
こちらのサイトがキーコードの生成に役立ったので、貼っておきます。
ちなみにこのようにバックライトを細かくカスタマイズできます。
エフェクトの種類がかなり豊富で、バックライト変更をキーに割り当てることで手元で簡単に変更できますよ。
TourBoxとの比較
TourBoxは様々な形状のキーが配置されているので、直感的に操作しやすいです。
対してDOIO KB16は「このショートカットどこだったっけな…」と悩むこともしばしば。
特徴的なキーキャップをつけるのもいいかもなと思いました。
DOIO KB16の最大の特徴はテンキーとして使いやすいことだと思います。
仕事でよく数字を入力する人にとっては、TourBoxよりも業務がはかどるでしょう。
キーが多いので、ショートカットの一括管理でもDOIO KB16に分がありますね。
左手デバイスでコスパ比較
TourBoxは安いもので25,000~40,000円ほどで、廉価版でも14,000円前後と少しお高め。
僕が所有しているTourBox Eliteは現在アマゾンで39,960円。
クラウドファンディング時に買ったのでもう少し安かったですが、それでも3万は超えていたと思います。
Razer Tartarus Proはアナログスティックつきで17,000円ほど。
ゲームに最適化されておりカスタム性能は高いですが、ノブが1つでコントローラーのような位置づけです。
EPOMAKERのようなVIA対応のテンキーも選択肢としてありますが、だいたいのものは2レイヤー1ノブとカスタマイズ性能は低め。
左手デバイスとしては物足りないと感じました。
DOIO KB16の「4レイヤー3ノブで10,000円」というのは破格だと感じます。
iPadでももちろん動作OK
PCだけの端末なのか?と気になっていた人には朗報です。
iPadにももちろん接続できました。
また、別途Bluetoothキーボードをあわせて接続した状態でも、どちらとも反応したので併用可能です。
アプリ側で例えば「A」を押すと◯◯、のように設定をしておけば十分に活躍させることができるのではないでしょうか。
最近TourBoxからiPad用にカスタマイズされたモデルが発売されましたが、もちろん高いので、iPadユーザーでお手頃価格な左手デバイスが欲しい人はDOIO KB16から始めてみるのも良いかもしれないですね。
そのほか気になったところ
使いやすいDOIO KB16ですが、気になるポイントもあったため共有します。
配置の不自由さ
デスクのどこに置くのか、配置が難しいと感じました。
というのもDOIO KB16は有線接続のみで、無線には対応していません。
デスクの手前にもってくると、ケーブルがちょっと邪魔に。
対して奥に配置すると、傾斜がない形状のためやや操作がしにくく、レイヤー表示も見えなくなってしまいます。
手前にもってきてカッコいいケーブルで接続するか、後付けのスタンドを別途用意するのがおすすめです。
デフォルトの押下圧はやや強め
元のキースイッチであるGateron Milkey Yellowですが、こちら押下圧が50gで重めの打鍵感となっています。
同じく50gだとLofree Flowがあるのですが、これはけっこうしっかりとした打ち心地があるタイプ。
個人的な感想ですが、押下圧50gは一打一打に重みを感じるで、気軽に打つというよりはしっかりタイピングするような強さ。
左手で使うサブ的なデバイスであることを考えると、押下圧は50gほどは必要なく、標準的な45g、もしくはさらに軽くして、軽快に使えても良かったのかな、とも思います。
しかし、この問題に関してはホットスワップ対応のデバイスとなっているため、気に食わないならキースイッチごと変えてしまえば問題解決。
改善はいくらでもできるので問題ないといえば問題ないのですが、デフォルトの状態がやや重めだったので、一応共有です。
アプリの自動検出切り替えはない
この機能があるかどうかで高級と格安が分かれているような気がします。
DOIO KB16はレイヤー機能を駆使することで様々な用途に対応させることができるようになっています。
しかし、アプリごとに設定を切り替える、というような機能はないので、設定したコマンドを汎用的に使用するしかありません。
僕の所有しているTourBox Eliteはアプリを起動すると自動で使用アプリを検出し、アプリごとのプリセットを起動してくれます。
そのため、FCPX用のプリセットやLightroom用のプリセットなど、様々な用途を使い分けていますが、同じボタンでも全く違う機能を簡単に使い分けることが可能です。
使用アプリが多く、それぞれに個別のプリセットを組みたいと考えている人は注意してください。
アプリごとに最適化というよりは、汎用的なプリセットをある程度セッティングして、アプリをそのプリセットに合わせていく、というような使い方になると思います。
DOIO KB16はこんな人におすすめ
コスパの良いデバイスでテンキー・ショートカットキーを使いまくりたい人
DOIO KB16の魅力は、価格の安さとテンキーを使えることだと思います。
昨今の左手デバイスは高機能ではあるものの高価格になりがちで、使ってみたいけど手を出しにくい、という製品も少なくありません。
しかし、価格が安すぎると機能が物足りなく、あってもなくても同じなのでは?と思ってしまうようなものも。
そんな中で、価格は抑えつつ、ボタンが多くレイヤー機能も豊富に使えるというのが非常に魅力的。
割り当ての自由度も高くマクロ機能も存分に使えるので、テンキーレスのキーボードを使っていて、テンキーの機能やその他ショートカット機能が欲しい場合などに活躍するでしょう。
ほかにも、普段から複数レイヤーを使いこなしていて、コマンドを一括管理したい人にもおすすめです。
まとめ
非常にクールなデザインが特徴のDOIO KB16。
シンプルだからこそ、100%使いこなせるのは上級者かもしれません。
コスパお化けなので気軽に買ってみてください。
使っていくうちに上級者になれるかもしれませんよ。