HUAWEIのフィットネス向けのスマートウォッチ、WATCH FITシリーズの新作「HUAWE WATCH FIT 3」。
従来の製品は縦長のディスプレイでしたが、HUAWE WATCH FIT 3は正方形に近い形状に変更され、一見するとApple Watchと見間違えるほどスタイリッシュなデザインとなっています。
定価23,980円とコスパが良く、Apple Watchをはじめとした対抗馬にどれだけ性能の違いがあるのか気になりますよね。
僕は普段、Apple Watch SEを使っている立場ではあるのですが、実際に本製品をしばらく使用してみたので、違いにふれつつ詳しくレビューしていきます!
本記事はHUAWEI様から製品をご提供いただき作成しています。
特徴
- 鮮やかな薄型ディスプレイ
- スリムで軽量な、日常使いしやすいデザイン
- 包括的にモニタリングできる健康管理機能
- さまざまなワークアウトをサポート
- 一度の充電で最大10日間もつバッテリーを搭載
スクエアデザインのAMOLEDディスプレイ
WATCH FITシリーズは前モデルまでは長方形のディスプレイでした。
HUAWE WATCH FIT 3からはベゼルレスのスクエアデザインが採用され、画面が見やすく操作しやすいのはもちろん、ファッショナブルで普段使いしやすいですね。
ディスプレイはAMOLEDで、高コントラストで黒がはっきりとしており、屋外でも見やすくなっています。
9.9mmと薄型で、そのぶん高価な傾向があるディスプレイなのですが、23,980円は驚異の価格…
Apple Watchと比較
スクエア型のデザインになったということで、Apple Watchとデザインがかなり近くなっています。もはや近いどころか見分けがつかないほど。
中身のUIもかなり似ていると思います。各アイコンの配色が違うのか?くらいの差のように感じるアプリも。
僕の持っているApple Watch SEが4年ほど前の初代機ということもあって、並べてみるとHUAWEI WATCH FIT 3の方が薄型かつ四角になっているデザイン。Apple Watch SEは丸いですね。
また、リューズやボタンの位置や大きさなどは本当に似ていて、これらの機能やボタンを搭載するとなると必然的に最適化された位置がこの場所になるということかもしれません。
裏側は特に見る機会もないと思いますが、HUAWEI WATCH FIT 3は充電のための端子が2点リューズ付近についています。一方、Apple Watchは充電についてはマグネットで貼り付けるワイヤレス充電みたいな感じなので、端子のようなものはありません。
HUAWEI WATCH FIT 3 の本体左側にはスピーカーが搭載。これけっこう大きめの音が出ます。
ランニングしているときに突然大音量のアナウンスが流れてきたので、かなり驚いてしまいました。
画面輝度やコントラストに関してはHUAWEI WATCH FIT 3 の方がよいように感じるほど。
しかしこれは僕の持っているApple Watch SEが古いので、比較としてはあまり参考にはならないかもしれません。
しかし、Apple Watch半額以下の値段だからといって、ディスプレイが安っぽいとか見えにくいということはなく、屋外でも鮮明に見えるほどの輝度と発色のよさを兼ね備えています。
4つのモニタリング機能
心拍数・睡眠・血中酸素濃度・ストレス値の4つのモニタリングが可能です。
心電図や体温測定には対応していませんが、主要なヘルスケアデータは測定できるので、これで十分という人が多いでしょう。
さらに高精度GPSも内蔵されており、ウォーキング・ランニング・サイクリングを自動で検知し、消費カロリーを計測してくれます。
アプリに手動で摂取カロリーを入力することで、目標体重へのカロリーコントロールを手軽におこなえます。
アプリを使ってみたところ、牛丼・ラーメンはもちろん、セブンイレブンのチキンやおにぎりまで、検索ですぐでてきて、食事ログをとりやすいと感じました。
100種類以上のワークアウトに対応
上で述べたとおり、ウォーキング・ランニング・サイクリングにはもちろん対応しており、負荷を高精度でモニタリングできます。
特筆すべきは、のべ100種類以上のワークアウトに対応している点で、ジムでのトレーニングや、水泳・ヨガにも対応しています。
ランニングを実際にしてみたのですが、ランニング中に走った距離に応じて通知がきたり、終了後はストレッチの案内があったり、細かいところまで作り込まれているところが好印象でした。
実際に走った距離をリアルタイムに知ることができて、ちょっと褒めてくれる感じもいいですね。
最大10日間もつバッテリーを搭載
AMOLEDなので、ディスプレイの黒い部分が消灯しており、そのぶん省電力が期待できるという仕組み。
Apple Watch SEのバッテリーが18時間なのに比べて、HUAWE WATCH FIT 3のバッテリーは最大10日間と圧倒的です。
執筆段階で5日間就寝中含め着けっぱなし&ワークアウトなどでちょこちょこ操作するという使用をして、バッテリー残量はまだ54%。本当に10日持つと思います。
省電力なぶん、Apple WatchのRetinaディスプレイに比べると輝度は劣りますが、個人的にはHUAWE WATCH FIT 3でも十分な輝度で、屋外でも操作に困らないと感じました。
大容量バッテリーを搭載しているにもかかわらず、しっかり薄型なのもうれしいですね。
気に入ったポイント
実際にHUAWE WATCH FIT 3を使ってみてわかった、気に入ったところやよかったところについてまとめていきます。
省電力で充電のストレスがない
今使っているApple Watch SEは、どうしても消費電力が大きく、充電頻度が高いのが気になるポイントでした。
本当は睡眠のモニタリングをしたいと考えていたのですが、就寝中も装着していると充電タイミングがありません。そのため僕は、寝ている間に充電スタンドに置くようになり、睡眠のモニタリングに役立てられていないのが本当にもったいない。
対してHUAWE WATCH FIT 3は、バッテリーが最大10日間もつので、充電を気にせずにずっとつけていられるのが思った以上に快適でした。
着用しっぱなしでよいということは、睡眠や消費カロリーなどのヘルスケアデータを常に計測できるため、ログに穴あきがなく分析しやすいのが良いところ。
3泊4日の旅行に充電ケーブルを持っていかなくて済んだのも、小さいようで大きなメリットでした。
1日単位で、運動不足を解消できる
HUAWEI製品ではおなじみ、強度別に運動の過不足を可視化してくれる「活動記録リング」があるのですが、、、
1日を終えるときに、運動不足を通知で教えてくれる機能があり、僕自身もリングが足りていないと気になるようになってしまいました(笑)
そこで、今回はHUAWEI WATCH FIT 3の購入特典でセットでついているHUAWEI エア縄跳びを使ってワークアウトしてみました。
このエア縄跳びですが、付属するかどうかはタイミングによるようなので、セットとしてもらえるかどうかは購入前に確認してください。時期によっては別のプレゼントになっているかもしれません。
紐がないので、室内でも音を立てずに気軽にでき、デザインもよくてかなり気に入っています。
ハードワークは足りているけど軽度なワークアウトが足りていない、、というときは「20分ウォーキングをしましょう」のようなアラートがでるのもうれしいポイントですね。
付け心地がよく、ずっとつけていられる
薄型軽量なので、「腕になにかある」という違和感が小さく、ずっとつけていてもストレスを感じにくかったです。
重さを測ってみたところ、いつも使っているApple Watch SEよりも10g以上軽く、想像以上に腕の軽さを感じ、快適に着用し続けられました。
バンドにはフルオロエラストマー(高品質なラバー素材)を採用しており、ホールド感がちょうどよく、ワークアウト中でも動きにくいのもポイント。
ディスプレイにはラウンドエッジ加工が施されているため、横になっても腕が痛くなったり、気になって外すようなことは起こりませんでした。
付け心地もよく、水洗いしてもすぐに水はけし、快適な状態を保てましたよ。
気になった・気を付けるべきポイント
Apple Watchと比べていいポイントをたくさん見つけられたものの、気になった部分もあったためレビューします。
iPhoneとの連携はいまひとつ
Android、とくにHUAWEI Phoneに最適化されているため、iPhoneとの連携はいまひとつだと感じました。
例えば、iPhoneのデフォルトアプリは個別に通知のON/OFFを切り替えられますが、Google Calendarなどのサードパーティ製のアプリは一括でONかOFFかを選ぶしかありません。
ほかにも、LINEの通知に対して「ありがとう」などの簡易定型文を設定・返信する機能は、Androidのみ対応しており、iPhoneでは通知内容の確認しかできません。
HUAWE WATCH FIT 3単体での音楽再生もAndroidのみ対応で、iPhoneでは再生にスマホ必須です。
iPhoneユーザーでも、スマホ不要でスマートウォッチ単体で音楽を聴きながら、ランニングをできたらよかったのですが、、
充電がスマートではない
Apple Watchは磁器高速充電で、さまざまなサードパーティ製の充電スタンドが売られています。
HUAWE WATCH FIT 3は独自の端子で、付属のケーブルで充電、断線したら定価1,738円のケーブルを別途用意する必要があります。
なお、AmazonにHUAWEI WATCH専用のスタンドも売られていましたが、少々野暮ったいですね。
サードパーティ製アプリ・アクセサリーは限定的
注意したい点として、iOS接続時はサードパーティ製のアプリには対応しておらず、Androidの場合も日本では使えるアプリが充実していないのが現状です。
Apple Watchのように多彩なアプリで独自のカスタマイズをしたいと考えている人は注意してください。
また、バンド・カバーなどのカスタムできるアクセサリーも、Appleに比べると充実していません。
僕はそのまま使うタイプではあるのですが、Apple Watchのようにカスタム幅が広いと楽しいですよね。
デフォルトのバンドの付け心地はよくて、そんなに不満はないので、カスタムしたいと思う人は留意しておくとよいと思います!
タッチ決済には対応していない
残念ながらSuicaやPASMOなどの便利なタッチ決済には非対応。
そもそもコンセプトがヘルスケアであってタッチ決済は対象外と考えれば諦めもつくのですが、正直めちゃくちゃ惜しい。
価格もApple Watchに比べ半分以下の値段で、ディスプレイは高精細、UIもなめらかに動くので、正直乗り換えも十分検討していいレベルで性能がよいです。しばらく使っていましたが、着けっぱなしで充電いらずなのが快適すぎて本当に乗り換えたいほど。
ただし、ずっと着用しているということはヘルスケアだけではなく決済にも対応していて欲しいというのが本音。
タッチ決済はスマホで済まして、ヘルスケアをスマートウォッチというように棲み分けるのも1つの手段なのですが、スマホ出すよりもスマートウォッチで決済できる方が楽なんですよね。
ヘルスケアとか使用感は完璧、ただ1つタッチ決済がないから生活でやや不便というのが非常に悩ましい。
まとめ
HUAWEI WATCH FIT 3は、ディスプレイが見やすく、必要十分な健康管理ができるスマートウォッチで、コスパのよい優秀な選択肢だと思いました。
決済機能がいらなくて、通知に必要性を感じていないなら、かなりおすすめしたい商品です。
とくに、ワークアウトを促進でき、ダイエット・運動不足の解消に役立てられるのがいいですね。
ただし、決済・通知・アクセサリーのどれかがほしいなら、Apple Watch SEでいいかもしれません。