ついに発売された2024年発売のM4搭載iPad Pro。
今回のiPad Proは例年のようなマイナーアップデートの製品ではなくかなり大きな進化が施されています。
現状僕の手元には2020年発売のiPad Pro第2世代があるので、この旧型のiPad Proと比較をしながら新型の進化した点やよさについてまとめていきたいと思います。
新旧の違い
- デザイン・サイズ
- 重量・厚さ
- 画質
- 処理性能
- 対応アクセサリー
デザイン・サイズ
変更点は下記。
- カメラが減った
- 背面刻印「iPad」→「iPad Pro」
- 新型の方が縦に2mmほど大きい
これまで背面のカメラはデュアルカメラを搭載していたのですが、今回のM4iPad Proからはシングルカメラにスペックダウン。
とはいえiPadで高画質な画像を取らなければならない場面というのは少なく、スペックが落ちたからといって大きな問題にはつながらないように感じています。(という判断だから削ったのだと思いますが)
また、新型のM4iPad Proは縦方向の長さが旧型と比べて2mmほど大きいです。
ほぼ誤差みたいな変更ではあるのですが、この数mmの差によって、これまでのアクセサリーとの互換性がなくなってしまいました。
家にある旧型Pro用のアクセサリーを取り付けてみましたが、フィットせず使えません。
規格が変わる変更なので、大きな影響がでました。
重量・厚さ
今回の目玉と言うべきはiPadの重さや厚さが変わったというところ。
実機を持ち比べてみるとはっきりとわかるほど軽量化に成功しています。
軽さ
- iPad Pro 2024:444g
- iPad Pro 2020:471g
数字の上での30gなんて誤差くらいな気もしてしまいますが、重さ500gくらいまでの数十gの違いは革命レベルである可能性が高いです。
今回のiPadに関しても同様で、30gの差で印象の変わるiPadに化けました。
これまでのiPadの重さですらそこまで気になるほどではなかったのですが、さらに一段使いやすくなった重さであるといえます。
さらに補足をすると、今回のProはAirよりも軽いという逆転現象が起こってしまっているほど。
最新型のAirの重量は462g。なんとProの方が20gほど軽いです。
これまではAirが名前のイメージ通り軽く使いやすい端末という位置付けでしたが、今回のProはなんと性能が高いうえに重量まで他のモデルを追い越していまいました。
厚み
- iPad Pro 2024:5.1mm
- iPad Pro 2020:5.9mm
重量の変化によって厚みへの変化もあります。
たかだか数mmと思うかもしれませんが、実際に見比べてると大きな差です。
明らかに旧型よりも薄いボディになっています。
Proはこれまで少しゴツい本体になっていましたが、これがAirや無印のような薄さに。
厚みが変化したことによって、既存のケースとはサイズが合わなくなっており、ケースのカバーをかければ一見スリープ状態になっているかのように見えるのですが、実際にはスリープになりません。
画質
サイズ関係の変化だけにとどまらないのが今回の最新型Proのすごいところ。
次は画質周りについて見ていきます。
前提:OLEDに変更になった
新型のM4 iPad ProからディスプレイにOLED(有機ELディスプレイ)が採用されました。
OLEDディスプレイの特徴として挙げられることとしては下記。
- 引き締まった黒の表現
- 高速の反応速度
- 焼きつきが起こる可能性がある
発色
- 新型は黒が引き締まって表現され、黄色味が強い
- 旧型は白飛びしているように感じ、新型と比べると赤味が強め
旧型のiPadでもこれまでディスプレイに不満を感じたことはなかったのですが、新しい M4iPadを見るとさらに一段きれいになったことを実感させられます。
2つ並べてみると発色にかなり違いを感じるほど、鮮やかさに差がありました。
M4 iPadの特筆すべき点はやはりOLEDになったことによる色の変化。
一般的にOLEDは黒がしっかりと黒く表現されたり、発色が鮮やかだったりすると言われています。
発色とは少しズレますが、これまでM4 iPad以外にもOLEDのモニターを見てきた感想としては、映像の立体感みたいなところにも差がありました。
ディスプレイの隅々まで色が載っているというか、粒立った感じがなくてアニメの必殺技や人物の肌まで繊細に表現されています。
これは解像感、みたいな話に繋がるような気しますが、付随して発色もきれいに感じたので書いておきます。
反射
思いの外違いを感じたのが反射について。
何を買おうか悩んでいてまだM4 iPad用の保護フィルムを購入していないのですが、フィルムなしでもかなり反射がおさえられています。
元々のiPad Pro第2世代はアンチグレアフィルムなどではなくただの強化ガラスフィルムですが、それと比べても圧倒的に反射が少ないです。
反射によって目が痛いとかは思ったことがあまりなかったのですが、おさえられているiPadを見ると、見やすさが向上していると感じました。
また、覗き見防止としても反射防止は有能で、すでに反射が抑えられているM4 iPad Proにアンチグレアのフィルムなどを貼り付ければさらに見られにくいiPadとして運用できそうで期待できます。
対応アクセサリー
かなり不満と課題が残るアクセサリー周り。
正直よいアップデートとは言えないというのが率直な感想。
ペンシル
1番打撃が大きいかもしれません。
なんと今回のM4 iPad ProはApple Pencil第2世代が対応せず、新作のApple Pencil Proのみが純正で対応となりました。
高級ペンシルである第2世代が使えなくなってしまったのは大きな痛手。
でもまだ純正が使えないだけくらいなら我慢ができたのですが、もう一つ大きな落とし穴が。
なんと今回はマグネットの位置が変わってしまったことによって、これまでのペンシルがしっかりとくっつかなくなってしまいました。
マグネットがまったく張り付かないというわけではないものの、ジャストフィットした感じがなく、ピタッとくっつく感触はありません。
横につけていてもすぐにとれてどこかにいってしまいます。
まだ新規格のM4 iPad Proが発売されたばかりで、どれが本当に使えるのかわからないなか、完全に信用できるのは純正だけというのはあまりに理不尽な選択肢。
簡単なメモしかとらない自分にとって、純正Apple Pencilはもはやいき過ぎた嗜好品。
ペンシルくらい互換性があってもよいはずだと思いました。
ケース
縦が少しだけ大きくなり、厚みも薄くなったことで、これまで使用していたケースとも互換性がなくなってしまいました。
数mmの差なので押し込めばなんとなく入ったような感じにはなるのですが、ジャストフィットしていないことによって、スリープが正しく機能しないのがネック。
僕はiPad Pro(第2世代)用にMOFTの専用ケースを持っているのですが、これも互換性がありませんでした。
Magic Keyboard
新型と旧型の違いについて簡単にまとめました。
打鍵時の押し込みが固め
MacBook味が増した
トラックパッドが広くなった
輝度調整ボタンなどが増えた
アルミのフレーム
打鍵時の押し込みが柔らかい
カバーも内側もポリウレタン素材で肌ざわりがよい
打鍵感
使用感で大きく違う点としては打鍵感と素材についてです。
まず打鍵感については思ったよりも違いがあり、これは別製品と言ってもいいほどの変化がありました。
新型の打鍵感は旧型と比べると打鍵したときの押した感触が固く、M1MacBookのようなキーボードの打ち心地に。
押し込みの感触や反発の強さがかなり改変されているので、旧型のMagic Keyboardが好きだった人が無条件に買い替えて満足するかと言われると違う話かもしれないと感じるほどの差はあるように感じてます。
使用素材
旧型のMagic Keyboardはカバーだけではなく内側のキーボード部分に関してもポリウレタンの素材でしたが、新型はカバーは旧型と同様なものの、キーボードのフレーム部分はアルミ素材に。
他にもヒンジの部分もポリウレタンで覆われていたところからアルミ剥き出しのヒンジに変更になっています。
このような差から見た目や、手を置いたときの肌ざわり、打鍵したときの底打ち感などに変化がありました。
カバーの汚れが目立ちやすいのはマイナスポイント
違い早見表
新型 | 第二世代 | |
厚み | 5.1mm | 5.9mm |
重量 | 444g | 471g |
画質 | 黒が引き締まって表現され、黄色味が強い | 白飛びしているように感じ、新型と比べると赤味が強め |
アクセサリー | Apple Pencil Proに対応 新型Magic Keyboard | Apple Pencil(第2世代) 旧関連アクセサリーに対応 |
ゲームをする人向けのアップデートだったのかも
今回のアップデートは大きいものですし、個人的にも非常に嬉しいポイントがたくさんありました。
とはいえ、日常生活においてどこまでのこのアップデートの恩恵を受け取れるのかというと話は少し変わってきます。
今回のアップデート内容を整理してみるとゲーム向けデバイスとして使うのが1番性能向上が嬉しいポイントなのかもしれないと感じました。
理由としては3点
- 軽くなったことによる携帯性の向上
- OLED搭載による表示速度の高速化
- OLED搭載による画質向上
僕はハードなゲーマーというわけではないのですが、ゲームをする上で重要なのは暗い視界時でもはっきりと敵が視認できるかどうか、とのことです。
この視認性の向上に役立つのがOLEDで、OLED搭載のディスプレイであれば黒が精細に表現されることで、黒のなかでも見やすさが変わってきます。
そうなると暗い洞窟や遠くの的でもはっきりと色の違いを認識して識別できるのでプレイが有利になるという仕組み。
他にも映像が出力されて画面に表示されるまでの時間をOLEDの場合は短縮できることから、どんな瞬間も見落とさずにいられて、ゲームプレイに集中できます。
これらのことからゲームプレイとOLEDの相性が非常によく、そのOLEDを搭載したiPadというのは本格的なゲームプレイを考えている人にこそおすすめできるものなのではないかと思いました。
まとめ
2018年にiPad Proが刷新されて以来の大型のアップデートとなりました。
かなりの変化があったため、まだまだ拾いきれていない差異もあります。
今後も気がついたところを記事にしていくので、更新をまっていてください。