ついに1月17日からXREALの新作ARグラスの「XREAL One」が発売されます!
そこで気になるのはこのARグラスは買いなのかどうなのかというところですよね。
実際かなり注目度の高い製品で、僕があげた先行レビュー動画は2万回を超えていますし、動画へのコメントも多数いただいています。
今回はそんな注目度の高い製品の発売前に、「今からXREALのARグラスを買うならどれがおすすめ?」という疑問について解説します!
わからないことや追加で知りたいことがあればコメント欄に書いていただけると、そのコメントを見た人の疑問の解決につながると思うので、この場を情報共有の場だと思って使ってください!
まず結論
これからスペックや価格についての話が続いて、おそらく長くなることが想定されるのでまずは結論から。
前提として、僕はXREALの公式アンバサダーという立場もあるのでうさんくさく聞こえるかもしれないですが、アンバサダーではないとしても現状ARグラスを購入するのであればXREALがおすすめです。
これまで他社のARグラスも日本市場にあるものはだいたい使ってきましたが、その経験を加味したうえでもXREALをいつもおすすめしています。
理由としては市場に出ている他社のARグラスと比べて機能性が高いから。
XREALのARグラスであれば拡張ディスプレイを複数枚表示させたり、映画館で自分の視界に字幕を表示させたりできます。
XREALのARグラスを選べば市場の最先端を味わうことができるでしょう。
初めてのARグラス・コスパ重視
初めてのARグラス購入、もしくはコスパ重視の方は「XREAL Air」がおすすめです。
XREAL製品のなかではXREAL Oneから考えると2つほど世代が前になる型落ち機種。
しかし、型落ちだとしても機能面では上位機種にも引けを取らない可能性があります。
気になるのは画質や機能面だと思いますが、画質についてはそれほど大きな差を上位機種と比べても感じません。
XREAL Air段階でもかなりきれいに映像が見えると感じています。
そして機能面についてですが、Macに接続することで拡張ディスプレイは使用できますし、オプション製品と接続すれば、上位機種と変わらない拡張機能を使うことが可能です。
現状違いとしては、上位機種に搭載される電子調光機能がないのとスピーカー性能くらい。
ARグラスの体験という観点では特に違いはなく、使用する際の利便性に違いがあると言えます。
価格についてもXREAL Oneが69,980円という価格に対し、定価が40,980円。
しかもセール時を狙えば3万円ほどで購入できるときもあります。
市場で考えても3万円台前半で買えるARグラスはないため、とりあえず試してみたい・コスパを重視するのであればAirがおすすめです。
予算がある
予算がある人は間違いなくXREAL Oneがおすすめです。
XREAL史上最高性能を謳っている通り、旧モデルとは一線を画す使い心地に進化しました。
個人的に特に気に入っているのは「ブレ防止機能」。
ARグラスは目の近くにディスプレイがあるという特性上、呼吸や瞬きといった小さな動きだとしてもかなり映像が揺れてしまいます。
この揺れが慣れるまではかなりキツく、僕自身使用開始数分で酔ってしまうほどでした。(感覚として手ブレ補正のない動画を見ているような感覚)
しかし、オプション製品のBeamを使うことで、ARグラスで見ている映像にブレ防止の機能を付与できるように。
そこで僕はこれまでBeamと合わせて使っていたのですが、そんなBeamの機能が合体してしまったというのが魅力。
このグラスにはデフォルトでブレ補正機能が搭載されているので、別途オプション製品の購入が必要ないというメリットがあります。
好きな機能はもっとたくさんあるのですが、ひとまず簡単なところでとどめておきます。
XREAL One Proについて
XREAL Oneを調べている人はご存知かもしれないですが、海外公式ではXREAL OneとともにXREAL One Proの発売も告知されました。
しかし、日本での取り扱いは今のところ未定とのことで、1月17日から発売についても現状はXREAL Oneのみとなっています。
もしXREAL One Proが欲しいという場合には、自分で海外公式から購入するということになるかと思いますが、その場合決済やサポートを含めすべてが海外とのやりとりになるのが懸念点です。
海外の公式HPから引用して、XREAL Oneと違いがあるところのみピックアップします。
XREAL One Pro | XREAL One | |
---|---|---|
価格 | $599.00 | $499.00 |
光学設計 | 光学エンジン 4.0 | 光学エンジン 3.0 |
FOV | 57° | 50° |
ディスプレイ | 最新のソニー 0.55” マイクロ OLED | SONY 0.68インチ マイクロOLED |
最高輝度 | 700ニット | 600 ニット |
重量 | 87g | 82 g |
個人的に感じる最大の違いは視野角。
57度の視野角は現状発売されているARグラスのなかで1番の広さではないでしょうか。
視野角が広がれば広がるほど、いつも見えているような自然な見え方になっていくので、よりARグラスの利便性が上がるでしょう。
また、最大輝度も向上しているので、より明るく映像が見えることで解像度の違いはなくても映像の鮮やかさなどに違いが出る可能性があります。
スペック比較
現在のXREALのラインナップには「XREAL One」「XREAL Air 2 Pro」「XREAL Air 2」「XREAL Air」「XREAL Air 2 Ultra」「XREAL Light」の6機種があります。
このうち「XREAL Air 2 Ultra」「XREAL Lite」は少し毛色が違う製品となっていて、基本的にエンタメ用途や作業用として購入したい人は選ぶ必要がほぼありません。
この2機種に関しては開発者向けとなっているため、ARグラスのアプリ開発をしたい人や企業で活躍します。
基本的には「XREAL One」「XREAL Air 2 Pro」「XREAL Air 2」「XREAL Air」が一般向けとなっているため、今回はこの4機種を中心に比較をします。
XREAL One | XRERAL Air 2 Pro | XRERAL Air 2 | XREAL Air | |
---|---|---|---|---|
価格 | ¥69,980 | ¥59,980 | ¥49,980 | ¥40,980 |
3DOF | 3 DoF対応グラス | 3 DoF 対応,追加デバイスが必要 | 3 DoF 対応,追加デバイスが必要 | 3 DoF 対応,追加デバイスが必要 |
チップ | XREAL X1 チップ | – | – | – |
光学設計 | 光学エンジン 3.0 | 光学エンジン 2.0 | 光学エンジン 2.0 | 光学エンジン |
FOV | 50° | 46 ° | 46 ° | 46 ° |
ディスプレイ | SONY 0.68インチ マイクロOLED | 最新のSONY製 0.55インチ Micro-OLED | 最新のSONY製 0.55インチ Micro-OLED | SONY 0.68” Micro-OLED |
調光機能レンズ | 3モード の調光システム | 3段階,電気調光モード | – | – |
高視認性(AR) | TÜV Rheinland新基準認証 | – | – | – |
解像度 | 400万ピクセル、1080p | 400万画素,1080p解像度 | 400万画素,1080p解像度 | 400万画素,1080p解像度 |
最大リフレッシュレート | 120 Hz 最高リフレッシュレート | 120Hz,最高リフレッシュレート | 120Hz,最高リフレッシュレート | 120Hz,最高リフレッシュレート |
色精度 | ΔE <3、個別の色校正 | ΔE <3 色制度,個別の色調整 | ΔE <3 色制度,個別の色調整 | ΔE <3 色制度,個別の色調整 |
最高輝度 | 600 ニット | 500 ニット,最大輝度 | 500 ニット,最大輝度 | 400 ニット,最大輝度 |
IPD調整 | ソフトウェアベースでIPD調整 | – | – | – |
音質 | Boseによるチューニング | 第2世代サウンドシステム | 第2世代サウンドシステム | 第1世代サウンドシステム |
目の快適性(AR) | TÜV Rheinland新基準認証 | 目の快適性, TÜV Rheinlandにより認証されています | 目の快適性, TÜV Rheinlandにより認証されています | 目の快適性, TÜV Rheinlandにより認証されています |
フリッカーフリー、低ブルーライト(ハードウェア解決策) | TÜV Rheinland新基準認証 | フリッカーフリー, 低ブルーライト,TÜV Rheinlandにより認証されています | フリッカーフリー, 低ブルーライト,TÜV Rheinlandにより認証されています | フリッカーフリー, 低ブルーライト,TÜV Rheinlandにより認証されています |
UV保護: | 100% UV保護 | 100% UV 保護 | 100% UV 保護 | 100% UV 保護 |
重量 | 82 g | 75 g | 72 g | 79 g |
注目したい点としては「3DoF」「視野角」について。
画質の差が気になる人もいると思いますが、正直な話暗い部屋や遮光カバーをかけた状態で映像を見ると、上位下位どころか他メーカーのARグラスでもあってもかなりきれいに見えます。
遮光カバーをしない状態で1番映像がきれいではないと思った感じたのはauから発売されているARグラスだったのですが、そのよくわからないARグラスですら真っ暗な状態で映像を見ればかなりきれいに見えました。(ちょっと悔しい)
というところで、実は画質というのは現状そこまで大きな差となる要因ではなく、本当に見るべきは別の機能であると考えています。
そこで僕が比較として注目したいのは機能のところで「3DoF」「視野角」となるわけです。
「3DoF」については空中に映像が固定されたような状態で視聴ができるモードで、ARらしい体験ができる視聴方法であると感じています。
この視聴方法ですが、XREAL One以外のARグラスの場合はアプリを使用したり、オプション製品であるBeamやBeam Proといった製品が必要です。
XREAL OneのみARグラス単体で3DoFの視聴に対応しているので、この機能性の高さは非常に優秀。
そして視野角についてはどれくらい映像が広く見えるかというところなのですが、46度でも映像が映画館のスクリーンのよう感じで視界いっぱいに広がっている状態です。
日常使いとしては特に問題を感じません。
ここから50度に広がるとどのような変化があるかというところですが、左右の表示領域が増え、見切れる範囲が少なくなったように感じます。
劇的な変化があるというわけではないですが、確実に映像が広く見やすくなっているような印象です。
価格を比較
少しARグラスが気になっている人についての話に寄り道をさせてもらいますが、「ARグラスに興味があるけどそこまで予算は出せないな」という人は多いのではないでしょうか。
そもそも僕が考えるARグラスが気になっている人というのは「ガジェットが好きでデスク周りのキーボードやマウスなどの手軽に手を出せるガジェットは大体そろえてしまって次はどんなガジェットに手を出そうかと考えている20代後半以降の男性」です。
あまりにも具体的な例を出しましたが、要は自分のこと。
あらかたそろえてしまって、手を出してない領域といえばARとかVRだけど実際どうなのか〜、という悩みに直面すると思うんですけど、ガジェット沼へのハマり方としては正しいですよね?
もはや過去の自分の思考ベースで話を続けますが、気になる領域ではあるもののいまいち購入まで踏み切れなかった問題が価格。
使い道がよくわからないガジェットに高額払うのは難しいですよね。
僕がARグラスを購入した2023年時点では最低価格が5万円で、気軽に手を出せるという感じではありませんでしたが、2025年現在は大きく環境が変わっています。
2025年現在XREAL Airの定価は40,980円、しかもこの価格は定価であって、最近は頻繁に行われるセール時を狙えば3万円ほどで購入できる場合も!
アウトレットセールという一瞬で売り切れたセールのときには2万円ほどで販売されていたので、かなり手に取りやすくなってきました。
もちろん3万円が安いとは言いませんが、高級キーボード1台分くらいの値段で楽しめるとなってくれば、体験して見たい人のハードルも緩和されるのではないかと思います。
一方でXREAL Oneは69,980円というところで価格が高く見えてしまいますが、一概にそうとも言えないのが注意したいポイント。
XREAL One以外のARグラスでブレ補正や3DoF表示を行おうと思うとBeamやBeam Proといったオプション製品が必要となります。
今回はさまざまな機器と接続することを想定してBeamで考えてみますがこの場合Beamの定価が16,980なので、XREAL Airと組み合わせた場合は約5.5万。
XREAL Air 2 Proと組み合わせると59,980円+16,980円で76,960円となり、XREAL Oneを単体で購入するよりも高くなってしまう結果に。
もちろん、Beamには接続端末との無線化とかBeam単体でVODアプリを使えるなどのメリットもありますが、ブレ補正と3DoFだけを考えた場合、XREAL Oneの方が安いという見方もできます。
XREAL Air 2 Ultraをおすすめしない理由
XREALにはXREAL Air 2 Ultraという製品があり、価格だけみると1番高額です。
しかし、この機種を冒頭でもお伝えした通り、僕はエンタメ用途や作業用途のARグラスが欲しい人にはおすすめをしていません。
それはなぜかというと、開発者向けだからということになります。
このXREAL Air 2 Ultraには他の機種にはにない6DoFに対応しており、3DoFのような上下左右の傾きだけではなく、立ったり歩いたりしたときの動きも感知。
さらにはハンドトラッキング機能にも対応していて、実際のディスプレイに手でふれて、さわって動かすようなことができます。
「ものすごく未来を感じられてむしろこっちの方が良い!」と思った人も多いでしょう。
問題はここから。
技術的には可能なデバイスとなっているのですが、対応のアプリ開発が追いついていません。
厳密には「対応アプリを使うことができるけど、一般向けで使えるような汎用アプリがリリースされていない・少ない」という現状になります。
僕は実際にXREAL Air 2 Ultraを使ってハンドトラッキングを体験しましたが、これは専用のスマホに入った専用のアプリを体験しているだけの状態。
Appleユーザーお馴染みのApp Storeからダウンロードできるようなものではないわけです。
そのため、僕のような開発をしていない人間はアプリを使わせてもらうことしかできないわけですが、その肝心のアプリがないために「アプリがあれば動くけどアプリがない」という状態に。
開発ができる人・企業であればXREAL Air 2 Ultraを使用して新技術の開発ができるので購入する意味があると思います。
実際に僕は学生さんがアプリの開発をしてその結果を披露するというイベントに参加したことがあるのですが、その場ではXREAL Lightを使用して(Lightも6DoFに対応している)、目の前に映るディスプレイを掴んだり、手書きのメモをしたり、ハンドトラッキングを駆使した体験をしました。
開発ができる場合は唯一無二のデバイスですが、できないのであればデバイスの良さを活かしきれないので購入の意味が薄くなってしまいます。
エンタメ用途・作業用途であれば別モデルがおすすめです。
あわせてLightもおすすめしない
あわせてもう1つはXREAL Lightというモデル。
これは現在29,980円で発売されているので、実質的な最安値です。
しかし、このLightについてもXREAL Air 2 Ultraと同様の開発向けのARグラスであり、エンタメ用途・作業用途であれば他のモデルの方が良いと感じています。
また、このLightについてはかなり初期の方に発売されたモデルということもあって、接続するためのケーブルが一体となっているタイプです。
現在のARグラスはUSB-Cで接続できるものが一般的ですが、LightについてはUSB-Cの接続もできないので、使い勝手が悪いと言えます。
使用環境を選ぶのと利便性の面から、基本的にはおすすめしていません。
2つの重要なこと
最後にXREALだけにとどまらず、ARグラスを選ぶうえでの重要だと感じている点について2つ共有しておきます。
1つ目は画質はそこまで重要ではない、ということ。
コンテンツのなかでも度々ふれたような気がしますが、現状画質に誰もがわかるほどの優位な差があるかと言われるとありません。
正直最安値のAirでも十分きれいに映像が見えます。
XREAL Oneは輝度の向上からAirより見やすくなったように感じますが、格付けチェックのようにモデル名ふせられて渡されたときに画質だけで見分けられるかというと正直自信がないです。
これはXREALに限った話ではなく、他メーカーも比べましたが現状「圧倒的にこのメーカー・このモデルがきれい!」は感じたことがなく、どのメーカーを不満をもつような画質の悪さをしていません。
そのため、XREALに限らずARグラスを選ぶのであれば画質よりも機能の方が日常使いをするうえでの快適さに直結して大切なように感じています。
2つ目は視力について。
XREALのARグラスは視力の調整機能が搭載されていません。
他メーカーのARグラスには視力の調整機能が搭載されている場合があって、乱視や不同視が強くない場合はかなりくっきりと見えるようになると思います。
XREALの場合は別途レンズを作成する必要があるので、視力に不安がある方は注意が必要です。
公式としてはJUN GINZAという店舗を提携店としていますし、社外製として少し安く製作せいているメーカーもあります。(社外製レンズについては別途動画で解説済み)
「見る」デバイスというところで視力関係は切っても切り離せない話題だと思うので、自分の眼とも相談して選んでみてください。
まとめ
長くなりましたが、以上がXREAL製品の比較についてでした。
使用環境や予算にあわせて最適なモデルを選んでみてください。
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