今年は自分にとって変化の多い年で、ガジェットのレビュー数が過去一となりました。
そんなレビューだらけの1年を過ごしてきたのですが、個人的に思い入れ深いガジェットとなったのがキーボード。
もともとHHKBを使うくらいには興味があったジャンルではあるものの、さらに買い足すかと言われるとそこまででもないといったところ。
しかし、ありがたいことに製品をいただいたり、仕事で触れたりするなかでキーボードの違いなんてものに気づけるようになってしまい、気がついたときには今年だけで家に10台以上のキーボードが増えていました。
いろんなガジェットにどっぷり浸かる1年だったのですが、キーボードはジャンルとしてちゃんと沼に足を踏み入れたような気がしています。
そんな思い入れ深いキーボードのなかでも、「これは年内最後に紹介しておきたい!」と思えるものをまとめてみました。
完全に独断と偏見にはなりますが、個人的に今年使って「感動した」「打鍵感がよかった」「機能性が素晴らしい」など、さまざま感じたことを複合してよかった物をランキング付けしてみたので、お楽しみください。
ランキング形式で紹介する関係で点数をつけていますが、完全なる主観です。
6位:B68/YUNZII
- 打鍵感:8
- 打鍵音:8
- 疲れにくさ:8
- 静音性:3
- バッテリー:7
- デザイン:7
まず第6位はYUNZIIのB68。
スケルトンデザインのキーボードが流行ってるな、くらいの認識だったのですが、全然注目していなかったモデルがまさかの大満足キーボードに。
レイアウトは65%キーボードで、コンパクトでミニマル。
デスクにおいても圧迫感がないのが魅力的です。
外観は真っ黒で重々しいのですが、非常に軽快な打鍵感で、一打一打がサクサク打てます。
この軽快さにやみつきになってしまい、家には高級キーボードがたくさんあるのですが、そのラインナップのなかでもあえてB68を使いたくなるほどには打っていて気持ちが良いキーボード。
軽いのにカツンとしっかりフレームに当たって打鍵した感触があるうえに、打鍵音も気持ちが良いんですよね。
打鍵音は気持ちが良いですが、ちょっと音は大きめなので職場で使うとけっこう目立つレベルなのはちょっと注意です。(他のキーボードも含めて打鍵音と静音性は両立しない傾向にある)
バッテリー1週間くらい保つので頻繁な充電が必要ないですし、キーボードとして求めたいポイントをどの基準も満たしてくれる優秀なキーボードだと感じています。
5位:TC84/NiZ
- 打鍵感:8
- 打鍵音:6
- 疲れにくさ:9
- 静音性:8
- バッテリー:8
- デザイン:7
第5位はNiZのTC84。
HHKB・REALFORCEに続く静電容量無接点方式の第3の選択肢といったキーボード。
特徴はなんといっても荷重35gの圧倒的に軽い打鍵感。
本当に軽くふれただけでタイピングできてしまうほど軽く、指疲れが本当に少ないのが魅力。
自分は軽めの荷重が好みなのかもしれないと気がつかせてくれたのはTC84だったように感じます。
荷重が軽いって打鍵したときの感触が少なくてそんなに良くないんじゃない?と思う人もいるかもしれないのですが、キーが底打ちまでしたときに打鍵しているような感触は得られますし、バネから適度な反発ももらえるので、荷重が軽くてもスカスカで中身がないような打鍵感にはなっていません。
静音性が高いのも魅力で、このキーボードなら職場などの人がいるところのメインキーボードとして使っても問題ないくらいでしょう。
ただし、静音性が高い関係で打鍵音は低音。カタカタ小気味良い音が聞きたい人は別のキーボードが良いかもしれません。
価格についても他のHHKB・REALFORCEに比べると1万円ほど安い傾向にあるので、静電容量無接点方式のキーボードとしては手を出しやすいところも魅力の1つです。
4位:Lofree Flow Lite
- 打鍵感:8
- 打鍵音:8
- 疲れにくさ:7
- 静音性:4
- バッテリー:3
- デザイン:7
第4位はLofree Flow Lite。
今年の9月に発表され、最近発売された話題のロープロファイルキーボードの新製品。
前モデルにLofree Flowというモデルがあるのですが、これの廉価モデルに位置するキーボードです。
しかし、性能やスペックが全然廉価モデルではなく、正直機能でいえばハイエンドのFlowを超えているほど。
まずは打鍵感から。Flowの感触は残しつつも軽快なコトコト感のある打鍵感です。
これはキースイッチの押下圧がFlowの50gから40gに変更されていて、課題としてあったタイピング時の重みを軽減しています。
この調整によって、Flowの最高の押下圧の雰囲気はそのままに軽快に打鍵できるようになっているわけです。
この軽快さが本当に素晴らしくて、家でもついつい使ってしまいます。
今僕の妻のメインキーボードにもなっていて、僕の動画でたまにコトコト聞こえる打鍵音は横で仕事している妻がFlow Liteを叩く音です。
機能性についても申し分なく、角度調整用のチルトが付いているほか、ボリュームコントローラー搭載、レシーバー付きなど、ハイエンドのキーボードと見間違えてしまうほどの多機能さ。
廉価モデルというところで、外観の高級感はあまりないですが、価格17600円であることを考えればそこまで違和感もないということろ。
というかこれが早期予約割引を活用すれば1万円くらいで購入できていたという事実がやばすぎ。
3位:Lofree Flow
- 打鍵感:10
- 打鍵音:10
- 疲れにくさ:3
- 静音性:2
- バッテリー:3
- デザイン:10
第3位はLofree Flow。
僕の今年のキーボードライフはこのキーボードとの出会いによって沼に落ちていったといっても過言ではありません。
本当に打鍵感が最高で、今年1番衝撃を受けたキーボードと言っても良いでしょう。
今年発売された新モデルというわけではないのですが、昨年から存在自体は知っていて、「たくさんの人がレビューしているけど本当に良いのかな」と疑い気味なキーボードでした。
しかし、たまたま前職のコンテンツ制作系の仕事で触る機会があり、実機を触って印象が激変。
あまりにも打鍵感が良すぎました。
これまでHHKBを使ってきたというのもあるのですが、あまりにも感触の違う打鍵感に衝撃が走ったのを今でも覚えています。
これまで「スコスコ」と表現される静電容量無接点方式の優しい打鍵感のキーボードに慣れた僕の指にとって、「コトコト」と一打一打に気持ちの良い感触が広がるLofree Flowの打鍵感は刺激的でした。
コトコトという気持ちの良い音を鳴らしながらタイピングをしている時間は至福の時間になるでしょう。
本当に良いキーボードで、職場でも買っている人が複数人いましたし、僕も友人にすすめて買ってもらい、「めちゃくちゃよかった!」と言ってもらえました。
あとはガジェットYouTubeでお馴染みのモノグラフの堀口さんが今年ずっと作っている自作キーボードのキースッチもLofreeで、打鍵感の良さに関してはしょっちゅう言及していたのも印象的です。
基本的に最高なキーボードですが、注意としては音と指疲れ。
音に関しては正直めちゃくちゃ気持ちの良い音が聞こえてきます。前職の同僚は「もはや楽器。むしろ周囲に聞かせてあげているという意識」とまで言っていました。
概ね同意見で本当に良い音が鳴ります。しかし、音がかなり響きわたってしまうという難点があり、タイピングし始めると「今仕事始めたな」って少し離れた席に座っていても気が付くほどには音が大きい印象です。
やたら抜けの良い音が聞こえてくるキーボードを使う人、という印象を持っても平気な人はぜひ使ってください。
あとは指疲れ。
本当に最高の打鍵感なのですが、金属フレームとロープロファイルで衝撃吸収能力がフルプロファイルのキーボードと比べて低いというところで、打鍵したときの衝撃が指に跳ね返ってきやすいです。
前職で1日中必死にキーボードを叩く日が数日続いたときにかなり指先が痛くなってきてしまいました。
これは僕の打鍵する力が強いというのもあるとは思うのですが、他のキーボードに比べても押下圧が重めなのと衝撃というところで疲れやすいのは事実としてあります。
しかし、そんなデメリットを飲み込んでしまうほど打鍵感が良いのも事実。
ピーキーですが、非常に刺激的なキーボードで、打鍵したときの衝撃が強い素敵なキーボードです。
Lofreeは公式HPで初売りセールを開催するようなので、気になる人はHPをチェックしてみてください。
2位:Q10 Max/Keychron
- 打鍵感:9
- 打鍵音:8
- 疲れにくさ:8
- 静音性:4
- バッテリー:5
- デザイン:9
第2位はKeychronのQ10 Max。
アリス配列という左右が分割された特殊な形状をしているのが特徴。
デザインからして圧倒的に異質なキーボードですが、本当にこれが打ちやすくて虜になってしまいました。
左右分割しているのですが、意外と配列にもすぐになれてこの独特なキーボードを使いこなすことができます。
形状だけに目が行きがちですが、他の点においても最高なのが特徴。
そもそもこのキーボードはKeychronのQシリーズという、Keychronのなかのハイエンドなラインナップに属します。(KeychronはKシリーズ、Vシリーズなど、たくさんのラインナップがあります)
そんなハイエンドのQシリーズのなかでも最高級のラインに位置するのがQ Maxシリーズ。
価格は3万円超え、ボディはフルメタルボディで2Kg超え、有線無線レシーバーの接続に対応する多機能さなど、ないものがないくらいすべて詰め込んだキーボードとなっています。
少しふれましたがフルメタルボディとなっていて、重厚感がとんでもないです。
で、金属製というところで衝撃が強そうと思っていたのですが、ガスケットマウントを搭載したり、フレームを何層にも重ねたりすることによって、タイピング時の衝撃を分散・吸収する機構が整っています。
そのため、重厚な見た目とは裏腹に、非常に軽快なキータッチを実現しています。
アリス配列デビューからいきなり手を出すのは勇気が必要なキーボードだとは思いますが、最高を探し求めたとき、「Q10 Max」に行き着くことになるでしょう。
1位:REALFORCE RC1/東プレ
- 打鍵感:10
- 打鍵音:5
- 疲れにくさ:10
- 静音性:8
- バッテリー:8
- デザイン:8
お待たせしました、今年No1のキーボードは東プレのREALFORCE RC1です!
これぞ自分が探し求めていた最高のキーボードなのではないかというくらいめちゃくちゃ気に入っています。
何もかもが好きなくらいなのですが、1番好きなのは打鍵感。
押下圧30gの押し心地が本当に素晴らしい!
軽くてサクサクタイピングできてしまう感覚が最高です。
さらに衝撃吸収についても優秀で、押下したときの跳ね返りというのがほとんどなく、1日中打鍵していてもまったく疲れを感じません。
僕にとってキーボードは毎日何時間も使う1番重要な仕事道具とも言えるような存在なので、「軽快に打てる」「疲れにくい」というのがここまで指先に違いを感じさせるのかと衝撃を受けています。
また、サイズのコンパクトさもものすごく気に入っているポイントです。
これまでのREALFORCEはテンキーレスのモデルだとしても矢印キーは独立しているタイプのキーボードのラインナップしかなく、サイズが大きいのが個人的にはネックでした。
もちろん、この正式サイズのキーボードの方が慣れている人もいるとは思うのですが、僕は日頃MacBookのキーボードで作業していたということもあって、矢印キーは離れていない方が感覚としては自然です。
そのため、打鍵感は素晴らしくてもいまいち指に合わない、といった課題がありました。
その課題を完璧に解決したのがRC1で、REALFORCEから満を辞してコンパクトサイズのキーボードが登場したというわけです。最高すぎ。
70%という独特なレイアウトなため、Zのキーがある下段の列が75%キーボードと比べると0.25uズレているという懸念もあるのですが、数年感同様に0.25uズレているHHKBを使い続けてきた僕にとってはむしろ指に馴染むくらいのキー配置でした。
さらにキーマップソフトも使いやすく、キーの設定も簡単に行え、独自のカスタマイズを簡単に設定できるのも魅力。
製品自体のポテンシャルももちろん高いですが、カスタマイズ性にも長けているので扱いやすいキーボードです。
静音性も高いキーボードにもなっているので、職場でも問題なく使えるキーボードとなっており、幅広い人が手に取りやすいキーボードだと思っています。
総じて1番自分の指にあったというのと、デザイン的にもミニマルな外観で好みというようなところで、今年1番よかったキーボードとさせてもらいました。
まとめ
本当に素晴らしいキーボードとたくさん出会うことができて最高な1年でした。
今年はまだキーボードと出会ってまもないということもあって開拓できていないキーボードが多いというのも実情。
来年は磁気式キーボードとかラピットトリガー搭載キーボード、自作キーボードなんかに幅を広げられたらと思っています。
来年もたくさんのキーボードに出会えますように!