早いもので新型iPad miniを使い始めてから1ヶ月が経とうとしています。
進化こそ少なかったものの、話題のiPad miniの新型というところで、「実際使えるiPadなの?」「正直買って後悔してない?」など、いろいろな疑問を持っている人も多いのではないでしょうか。
今回はiPad miniの購入を悩んでいる人向けに、「実際どうなの?」というところについて1ヶ月毎日使用してきてわかったことについてレビューします。
驚くほど6と変わらない
ちょっと予想はしていたのですが、驚くほど何も変わらないです。
iPad mini 6と言われても気がつないというか、名前もiPad mini 6Sとか6Cとかでもよかったのではないでしょうか。
発売前からわかっていたことではありますが、今回の新型に劇的なアップデートはありません。
ディスプレイのサイズも本体の重量もすべて同じ。
性能についてはもちろん向上していますが、Mチップが搭載されているわけでもないので、今までできたことがちょっと快適になる程度。
これまでiPad mini 6を使っていた人が買い替えてまで購入するべき機体かというまったくもってそうではないと感じてしまいます。
一応言っておきますが、この新型iPad mini自体には何も不満はありません。
従来通りの非常にコンパクトで軽量ながら、パワフルに作業をこなしてくれる快適さ。動作もサクサクで何も不便をしません。
単体として見たときの満足感は高く、非常におすすめな1台と自信をもって言えます。
しかし、新型という事実・乗換するほどの魅力というような観点で見ると、正直目新しさや感動はなく、これであれば6のままで良いかも、と思ってしまうというだけの話。
ペンシルがむしろ改悪
ほぼ旧モデルのiPad mini 6と変わらない新型ですが、1点だけ猛烈に違う点があります。
それがペンシルについて。
新型のiPad miniはというか2024年発売したiPad ProやAirも含めて、今年発売のモデルはすべてペンシルが貼り付く側面のマグネット位置が変更になっています。
そのため、これまで使ってきたペンシルが軒並み貼り付かなくなってしまい、非常に困った状態に。
この問題はiPad Proが発売された5月から続く問題で、正直当時は「3ヶ月くらいしたらGoojodoqあたりが新型対応ペンシル出すでしょ」くらいにしか思っていなかったのですがこれは甘い考えでした。
2024年11月現在、磁気充電に対応したサードパーティ製のペンシルはなし、吸着するペンシルはほぼ0と言った状態。
僕のリサーチが甘いだけなのかもしれませんが、現状貼り付けて充電できるタイプが半年経ったのにも関わらず見つけられないというのがヤバい。
どころか、貼り付くだけでも現在僕が認知しているのはMixooのスタイラスペン1本のみ。
マグネットの変更がここまでサードパーティ製に打撃を与えるとは思っていませんでした。
もともと僕は貼り付いたとしてもホルダーに入れるタイプが好きで、現在使っているケースもペンシルホルダー付きなので、貼りつこうがつかまいが関係ない状態ですが、スタイリッシュに貼り付けだけで使用していた人にとっては大打撃だと思います。
メモ程度しか使わないので純正かうほどでもないというところでサードパーティ製が使いたいのですが、思わぬアップデートで非常に影響を受けている状態です。
この悩みがめんどくさい人は現状純正を買うのが1番手っ取り早い解決方法です。
転送速度には恩恵がある?
新型になるにあたり、転送速度が5Gbpsから10Gbpsに変更になりました。
普段頻繁に写真や動画を取り込んだり転送したりするわけではないので、僕の用途ではあまり違いを感じませんでした。
一応自分で動画ファイルを転送して調べてはみたのですが、2.11GBのファイルをそれぞれに読み込ませた結果、iPad mini 6がファイルアプリから写真アプリに読み込むまで、58.27秒、新型iPad miniで同様に試したところ、57.24秒という結果に。
時間としては1秒ほど早くはなっているわけですが、この差が有意なのかというと非常に微妙。
もっと動画編集アプリや写真現像をたくさん使用すれば違いがわかるのかもしれないでのすが、僕には違いがはっきりとは感じとれませんでした。
また、転送速度については本体のスペックが上がったことによって、アクセサリーもそのスペックに合わせないと本当に実力を使いこなせなせません。
例えば、Magtameのマグネットケーブルがあるのですが、これはデータ転送速度が480Mbpsです。
つまり、転送にこのケーブルを使ってしまうとそれだけで10Gbpsの恩恵は受けられません。
他にはUSB-Cハブの使用が考えられますが、このハブのデータ転送速度が対応していない場合、スペックを引き出せたとは言えず、遅い状態で転送している可能性もあります。
このように、スペックが上がったことでアクセサリーを一度見直さないといけない手間、というのもあるように感じています。
そこまでシビアに考えないならここまで気をつける必要はありませんが、最大効率を叩き出して使いたいのであれば、この辺りまで気をつける必要があるでしょう。
発売周期だけが懸念点
1ヶ月使用してみた、というレビューではないですが、新型を購入したことによってOSのアップデートなどの将来的な不安から解放されたのは良かったところかもしれません。
正直6から乗り換える理由はスペックやサイズにおいては感じられません。
しかし、iPad自体の耐久性というところに焦点を当てると話が変わってきます。
iPadは全体的に精度が高く、以前僕が使っていたiPad Air第3世代もiPad Pro第2世代も4年間使っても不調らしい不調はなく、ずっと快適に使うことができました。
ですが、これが5年6年とさらに長期間になってきたらどうなのでしょうか。
さすがにバッテリーや処理性能といったところにもなにか問題が出てきてしまうかもしれません。
iPhoneであれば毎年発売されているので良いタイミングでいつでも買い替えられますが、iPadはそうもいきません。
事実、今回の新型iPad mini(A17 Pro)は6の発売から3年越しに発売されました。
周期というよりは不定期近く、次回作の発売もいつになるか未定です。
仮にまた3年後に発売すると考えると6ユーザーは6年間同じ端末を使用し続けなくてはなりません。
6年ともなると本体の故障やOSのアップデートなど、さまざまな不安が頭をよぎるのではないでしょうか。
この辺りの問題を今回の新型を購入することで払拭できたのはかなり良かったように感じています。
初のiPad miniとしてはおすすめ
今回のiPad miniについて、6からの乗り換えはあまりおすすめできないものの、6より以前のiPad miniを使っている人や初めてiPad miniを購入する人にはおすすめです。
理由は3つ。
- iPad mini 6と変わらない使用感
- 6のアクセサリーをペン以外併用できる
- 容量は増えたのに定価が下がった
まず何度もお伝えしていますが、驚くほど変わりがありません。
ということはこれまでたくさんの先人たちがレビューしてきた「iPad mini 6最高!」みたいなレビュー動画がまるまる参考になるわけです。
あらたに新型のリサーチをする必要もなく、これまで気になって見てきた動画をそっくりそのまま参考にし、改めてどうすれば良いのか決められます。
もしくはリサーチが足りないのであれば、すでに3年分のレビュー動画が出されているので、じっくり調べてから必要かどうか選べるでしょう。
続いてアクセリーについて。
こちらはペンについては先ほどお伝えした通りですが、それ以外については6と変わりがないので併用できます。
ちょうど最近レビューしたPITAKAの新型iPad mini用のケースですが、新型用に新発売したモデルですが、サイズが同じなので6にも対応できると書いてあります。
このように、これまで6用に発売されてきて成熟した豊富なラインナップのなかからアクセサリーを選べるのも魅力です。
最後に価格。
これは驚きだったのですが、なんと今回最安値は128GBの78800円。
元々64GBの84800円が最低価格だったのですが、まさかの容量アップで定価が下がるという事態に。
値上げは日常茶飯事ですが、ここにきてまさかの値下げです。
個人的には64GBで8万超えならもう少しだしてAirでも良いかな、とか思っていたのですが、8万切りで128GBなら、現状のラインナップと価格と容量で差別化できて、そこそこ選択肢として強くなったように感じています。
これまでグッと購入を我慢していた人にとっては、このiPad miniの値段はかなり「あり」だといえるでしょう。
まとめ
新鮮さはないものの、堅実なアップデートが嬉しい新型iPad miniで、気にしないと気がつけないレベルではありますが、全体的に進化をしています。
価格や容量的にも求めやすくなっているので、気になっている人にはけっこうおすすめできるiPadです。